伝授!!今更聞けないCubaseが持つ9つの便利機能

Cubase 6

私の愛しいアップルパイへ

私の大好きなソフトの一つがCubaseです。あなたも大好きでしょう?

今から5~6年程前、私は始めて自分のPCを手にしました。そこから本格的にDTMを始め、以来私は常にCubaseと共に成長してきました。

一番付き合いの長いソフトかもしれません。

しかし、付き合いが長いといつか倦怠期を迎え、最初の頃のワクワクが無くなって、少しずつ相手に興味が無くなり、状態がリアルタイムに見えなくなってきます。

私とCubaseの関係もいつしかそうなっていました。しかしそれじゃいかんと言う事で、初心に戻ってCubaseを見直し、私も最近知った「今さら人に聞けない便利な小技」をご紹介します。

チュートリアルビデオが意外とタメになる

私は今Cubase 6を使っています。

CubaseにはインストールCDと一緒にチュートリアルビデオが付属しています。

このビデオ見た事ありますか?

かく言う私も「んなもん見なくてもソフトを弄ってりゃわかる」と思って見ていなかったのですが、上記の事もあってなんとなく見てみたら色々と知らない小技が収録されていました。

このビデオですが、全部で2時間ございます。そこで、ビデオチュートリアルを見るのは面倒くさいけど、簡単に内容を知りたいという欲張りなあなたの為に、私が一肌脱ぎましょう。

9つの便利機能

◇VariAudio

これはCubase 5から実装された機能で、オーディオファイルのピッチをコントロールできる機能です。ボーカルパートなどに重宝します。

VariAudio

VariAudio

ノートをセグメント化したら、あとはセグメントをドラッグするだけでピッチの補正が可能です。

尚、ノートを選択してピッチをクオンタイズすると、選択したノートを自動で最寄のピッチに修正してくれます。

ピッチをクオンタイズ

ピッチをクオンタイズ

その下の「ピッチを平坦化」スライダーを動かすと、ビブラートの様に波打ったピッチを平坦にしてくれます。

◇MIDIトラックの分割

MIDIイベントを選択し、「ノートを分解」機能を使えば、選択したMIDIイベントの特定のピッチだけを抽出し、別のMIDIイベントとしてエクスポートしてくれます。

パートを分解

パートを分解

これによって、例えばドラムパートのスネア部分だけを別のMIDIイベントとして抽出する等が可能となります。

◇ループの作り方

とあるパートを連続コピーする時、あなたが気がふれた用に[Ctrl]キーと[C]キーと[V]キーを連打する必要は無くなりました。

対象のイベントを選択し、[Ctrl] & [D]キーを押せば、該当のイベントの直後に同じイベントがコピーされます。

[Ctrl] + [D]キー

もっと多くのイベントをコピーしたいなら、[Alt]キーを押しながら、対象のイベントの右下の角をドラッグしてみましょう。これで素早く連続でイベントをコピーできます。

[Alt] + イベントの右下をドラッグ

◇ノートエクスプレッション

この驚くべき機能は是非試して見て下さい。Cubase 6ではノート単位で(!)MIDIコントロールを操作できる様になりました。今までは、3和音を演奏しているMIDIデータにビブラートをかけようとすると、3つ全てのノートに対して同一のビブラート曲線が適用されました。もし3和音のうち最も高い音だけにビブラートをかけたい場合には、その音だけ別のパートにする必要がありました。

しかしこれからは違います。同じMIDIイベントの中でもノート単位でMIDIコントロールを操作できるのです。

この機能はノートエクスプレッションと呼ばれます。

ノートエクスプレッション

ノートエクスプレッション

◇グループ編集

Cubase 6では、一回の操作でフォルダ配下にある複数パートのイベントを同時に編集する事が可能になりました。同時に操作したいイベントを一つ一つ選択していく必要が無くなったのです。

これは例えばマルチトラックで録音したドラムの全てのパートに対して、同一のクオンタイズを設定したい時などに便利です。

グループ編集

グループ編集

◇Deleteキーによるトラック削除の無効化

おお、これで意図せずあの最も貴重な旋律を保持したトラックがいつの間にか消えていたなどという最悪の事態が回避される!!!

(トラックの削除は[Shift] + [Delete]となった)

◇ヒットポイントの検出が改善

ある一つオーディオイベントで音と音の切れ目(ヒットポイント)を検出する機能。このヒットポイントの判断基準がより音楽的になり、時間から音量へ変更されました。これでより音楽的に音の立ち上がりを検出する事が出来ます。

ヒットポイントの検出

ヒットポイントの検出

◇Beat Designer

私もまだきちんと触っていないのですが、Vstインストゥルメントに送るMIDIデータをループシーケンサー風に生成できるMIDI Insertsです。

Beat Designer

Beat Designer

これは中々革新的な機能に思えます。

使いようによっては非常に効率的で効果的なインサートになりそうです。近いうちに使ってみようと思います。

◇クイックコントロール

よく弄るMIDIコントロールを画面左のインスペクターに呼び出せる様になりました。文字通り素早い操作が可能になります。

クイックコントロール

クイックコントロール

コントロールの学習モードにも対応しているので、ハードのMIDIコントローラなどとも相性が良いです。

続きはオペレーションマニュアルで

今更ではありますが、やはりバージョンアップで色々な便利機能が追加されているものですね。

ちゃんと調べ様としないとつい今までのやり方だけで閉じてしまいがちになってしまいます。オペレーションマニュアルを読んでさらなる深耕が必要の様です。

あなたも一緒にCubaseを弄り倒しましょう!

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。