一日の作業量を正しく見積るために必要なたったひとつのこと

medium_321378809
photo credit: Paul Mayne via photopin cc

私の愛しいアップルパイへ

一日の作業量を正しく見積もれる人間はそう多くはありません。ほとんどの人は一日のタスク量を多く見積もりすぎて計画を最初から無かったことにしてしまうか、逆にタスク量を低く見積もりすぎて怠惰のうちに一日を終えてしまうものです。

私もあらゆる作業を1分1秒刻みで正確に見積もることはできませんが、訓練の結果、一日の作業量を見積もることに関してはかなり精度を高められるようなりました。

最初に言っておきたいのは、多くの人が作業量を正しく見積もるために必要なのは今抱えているタスクに適切な見積もり時間を設定することだなんて勘違いをしていることです。

本当に必要なのはむしろ逆で、、、いいですか、本題に入りますよ。本当に必要なのはむしろ逆で、空き時間を正しく知ることです。そのために必要なことはもうたったひとつのことしかありません。

今日一日の作業時間を知っている人はほとんどいない

実はほとんどの人は、今日の自分にどれだけの作業時間があるか分かっていません。24時間ですか?ご冗談を。

まず睡眠時間を引かなければならないでしょうし、通勤時間だって引かないといけないでしょう。食事の時間や始業・終業の準備にかかる時間、定例会議の時間だって引かないといけません。

残った時間があなたの今日一日の作業時間になるわけですが、これが分かっている人はそう多くはいません。いえ、今日自分にどれだけ作業時間があるかを知ろうとしている人すらほとんどいないのです。

そんななかで一日の作業量を正しく見積もろうなんて、カジノのポーカーと同じようなものです。

一日の作業量を正しく見積るために必要なたったひとつのこと

では、今日の空き時間を知るにはどうすれば良いでしょうか。それは、24時間の中からルーチン化されている作業を引くことで求められます。

結論を言いましょう。あなたが一日の作業量を正しく見積るために必要なたったひとつのこととは、自分の行動記録を残すことです。

もちろんまったく同じ一日は二度とないでしょう。しかし、まったく違う一日だって二度とないのです。人は多くの行動を習慣によって決めています。行動記録を残すということは、すなわち未来の行動を見積もることでもあるのです。

▼これは今日の私の行動記録です。

koudou_log

このことから、昼食の準備に19分かかり、昼食は30分だったことが分かります。ランニングは16分で入浴は19分ということもわかります。これは決して今日だけのことではありません。明日も同じだけの時間がかかるでしょう。

このように、日々の生活の記録からルーチン化された行動を事前に予定として確保していけば、かなり正確に空き時間が分かります。

▼そんな風にして作ったルーチンタスク一覧が以下のようになります。これは明日分です。

koudou_log_2

まだ明日のタスクは見積もっていませんが、行動ログから事前に予約されたルーチンタスクがこれだけあります。ゴミ捨てには6分かかることは分かっていますし、迷惑メールフォルダの整理に2分かかることも分かっています。1時間予定の会議は平均で1時間22分かかっていることも分かっています。

あとは、これらの時間を引いた時間が実際に一日の作業にあてられる時間というわけです。

明日は全部で13.43時間分のルーチンタスクが事前登録されています。睡眠を考慮すれば、明日の空き時間は5.5時間程度です。

24時間の作業量を正確に見積もるのはとても難しいですが、5.5時間の作業量を正確に見積もるのならかなりいい線までいけます

空き時間が分かれば作業量は正確に見積もることができる

もちろん、ここまで偏執狂的にやる必要はありません。睡眠の平均時間を知っているだけでも違います。毎日の定例会議の平均時間を知っているだけでも違います。昼食の平均時間を知っているだけでも違います。

大切なのは、今抱えているタスクを見積るより、今自分に残された空き時間を知るほうが簡単かつ確実だと知ることです。これは訓練すれば誰でもできることです。

ツールは何でも構いませんが、こういったことをやるのに特化したツールが2つあります。

▼1つはExcelで動くTaskChuteです。私の愛用しているツールであり、上記の画面ショットに使われているのがこのツールです。

▼もう1つはiPhoneで動くTaskumaです。

貴下の従順なる下僕 松崎より

タスク管理マニアが高じてWebで「タスクシュート時間術」を実践できる「TaskChute Cloud」を自らの手で開発してリリースしました。 タスクシュート時間術の考案者である大橋さんから開発許可を得た公式ツールです。

▼これでタスクシュートに死角がなくなった!ご利用はこちらからどうぞ。

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。