禁酒10日目だけど効果ありすぎてもはや楽しいわ!

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私の愛しいアップルパイへ

ロックといえば血管にビールが流れている人たちの音楽ですし、確かに私もそうでした。貧血で倒れたときにはビールを輸血してもらったほどです。かつては!

実は最近、書籍「スタンフォードの自分を変える教室」の影響も受けて禁酒にチャレンジしてみているのです。

スタンフォードの自分を変える教室の要約と感想

以前は週に1~2回は飲み会へと出向き、自宅でも週に1~2回は飲む生活でした。冷静に考えて2日に1回は飲酒していたわけです。それで、いま禁酒をはじめて10日ほど経つのですが、はやくも良いことづくめで笑いました

今日はそんな禁酒の効果について私が体験していることを、科学の力と合わせてご説明しましょう。

禁酒の科学的根拠・エビデンスは?

2012年に公表された「飲酒」と「がん」の関係性について調べたメタ分析の論文(R1)があります。

合計92,000人ほどの1日1杯程度の飲酒者(軽度な飲酒者)を対象に調査が行われたのですが、結果は下記のがんのリスクを高めるという結果でした。

  • 口腔がん
  • 咽頭がん
  • 食道がん
  • 女性乳がん

これ以外の先行研究においても、飲酒はがんの発症リスクを高めるという証拠がありますので、健康によくないことは明らかでしょう。

またアルコールを摂取した翌日(二日酔い時)の認知能力について、調査されたメタ分析(R2)があります。

このメタ分析では、805件の論文を厳格な基準を設けて精査した結果、19件の論文を選出し、それらの分析を行いました。その結果が以下のとおりです。

  • 一点に集中するための長期間続く注意力の低下
  • 短期記憶・長期記憶のパフォーマンス低下

つまり、お酒を飲み過ぎることで、注意散漫になり、記憶力が低下します。

上記2つの論文は、おそらくあなたにとっても予想通りの研究結果だったでしょう。

禁酒10日目だけど効果ありすぎで笑ったわ!

DANKE FROM BERLIN

賢いあなたなら、禁酒をやめることで病気のリスクは減らすことができる、そして翌日のパフォーマンスの悪化を防ぐことができることは理解できましたね。

ただ禁酒の効果はそれだけにとどまらないと、私は実体験からお伝えすることができます。

実際に禁酒からおよそ10日で、私が味わえたことをお話していきましょう。

1.金がかからない

まずもって即効性のあるメリットは出費が減ることでしょう。

1回の飲み会で平均5,000円位かかると思いますが、夕食として考えたらめちゃ高いですよね。

それから2次会に行って、締めにラーメンとか食べたら1万円かかってもおかしくありません。しかもこの金額では料理の質は中くらいです。

1万円で夕食に行くなら相当美味しものが食べられます。

最近、お酒を飲まない友人と食事に行くときは居酒屋ではなく普通に美味しいものを食べに行くのですが、3,000円くらいで充分に美味しいものを食べられるので、楽しくて仕方ありません。

安くて美味しいものが食べられるなんて!楽園ですかここは!

2.変なキャッチに引っかからない

これは1の「金がかからない」にも関係してきますが、居酒屋で飲んだ後って怪しいキャッチがいっぱい寄ってきますよね。

それで、こっちは酔っ払っているので、あまり条件のよくない店でも「もうここでいっかぁ!」みたいな謎のノリで入っちゃったりします。最悪ぼったくり被害にもあいかねません

飲酒してなければ冷静に店を調べられますし、怪しいキャッチも「お酒を呑めませんので」でかわせるのでストレスが減ります

3.意志力に自信がつく

早起きなどと同じ効果ですが、普段は惰性でやっていることに自らの意志でNO!といえると、自分に自信がついてきます。

最初に紹介した「スタンフォードの自分を変える教室」でも意志力は使えば使うほど鍛えられると書かれています。

禁酒をすることは最初は辛いことかもしれません。

ですが意志力は筋肉と同じです。筋肉はいつもより高い負荷をかけることで、回復したときは元より大きくなる、いわゆる”超回復”が起きますが、それは意志力にも言えます。

そして禁酒は、意志力にいつもより少しだけ高い負荷をかける良いチャレンジになっています。

4.夜まで頭がまわるので最後まで会話が楽しめる

私は飲み会が好きですが、長年疑問に思っていたことがあります。

それは、「お酒が好きなのか?会話が好きなのか?それともお酒を飲みながら会話するのが好きなのか?」ということです。

思い返せば、飲み会ではお酒を飲むのが当たり前だったので、自分がいちばん望んでいるものがどれか判断する機会はこれまでありませんでした。

そこで、今回の禁酒を機に、冷静に自己分析してみたのですが、私は会話するのが楽しかったのです。別にお酒がなくても会話できればOKでした。

もっというと、お酒が入ってないと最後まで頭を回転させることができるので、最後まで会話が楽しめるようになります。

最近では、以前より飲み会が楽しくなったと感じるほどです。

5.睡眠の質が落ちないから生活リズムが狂わない

飲酒でずっと課題意識を感じていたのが、飲酒した翌日の倦怠感でした。

飲酒するとどうしても睡眠の質が落ちてしまって、日中眠くて仕方なくなってしまうのです。

禁酒してからはそのような飲酒による睡眠の質の低下がなくなりました。

たとえ夜遅くまで友人と飲み会をしていたとしても、自分自身はお酒を飲まないので、翌日以降の良い生活リズムをキープするのがとても簡単になりました。

飲酒によって本当に睡眠の質が低くなるのか、という疑問があるかもしれません。

富山大学医学部の方々が行った調査(R3)では、飲酒習慣のある人は、そうでない人と比べて有意に睡眠の質が低いことが明らかになりました。

この調査は「自己記入式質問紙法」と呼ばれる手法なので、エビデンスレベルはそこまで高くありませんが、参考にはできる調査結果だと言えるでしょう。

6.一日の満足度が高くなる

飲み過ぎて散財してしまったり、飲み過ぎて翌日のパフォーマンスを落としたりしてしまうと、「なにやってんだろう……」と自己嫌悪に陥ってしまうことがよくあります。

禁酒してからはそのような自己嫌悪に悩まされることが減ったので、毎日の満足度が明らかに高まりました。

自己嫌悪が、意志力が高まっていく喜びに代わったので、とても気分よく過ごせています。

この爽快感が報酬となり、現時点では全く苦もなく禁酒を続けられています。

以下の記事でも解説していますが、やはり何かしらの報酬があると簡単に習慣は身につくのだということをあらためて実感させられました。

ほんの小さな習慣から大きな成果を得る最強のメカニズム解説

お酒が好きな人ほど効果は高まる

禁酒をはじめてから冷静に考えてみたのですが、20歳を超えてから夜に人と会うときは必ずといっていいほどお酒を片手に持っていました。よく考えたら異常です。

お酒を飲むとリラックスできたり解放感を得たりする効果もあるのかもしれませんが、お酒がなくてもリラックスや解放感を味わうことができますし、お酒がなくても楽しく会話できるのも事実です。

もしお酒がないと解放感を得られなかったり、楽しく会話できないとしたなら、それはお酒の問題ではなくもっと深いレベルで深い問題を抱えているということでしょう。

結局、なんとなく惰性で飲んでいたような気がします。

友人と禁酒をはじめてみて初めて会ったときは夜にシラフで会話するのがあまりに新鮮すぎて衝撃を受けたのを覚えています。2人で「禁酒すげー禁酒すげー」とずっと言いあっていました。

考えれば考えるほど良いことづくめなので、お酒が好きだと思っている人ほど試してみて欲しいものです。

まずは試しに、お酒を飲まずに飲み会に参加するというチャレンジをしてみると面白いことが起こるでしょう。

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。