お金を使うのがもったいないと思っていると、お金は無くなっていく~書評「一生お金に困らない生き方」by心屋仁之助

カテゴリ: 仕事を楽しむ

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私の愛しいアップルパイへ

ちょっとした思考の癖が行動を大きく制限していることがあります。

例えば「嫌なことから先に片付けよう」と思っていると、嫌なことばかりするハメになります。「転ばないようにしよう」と力んでいると、不思議と転びやすくなります。

これと同じように、私たちにとって大きな足枷となりかねないのがお金に関する癖です。「お金を使うのがもったいないと思っていると、お金は無くなっていく」

今日紹介する本は、このメカニズムを分かりやすく整理して説明してくれます。そして、この思考の癖から脱却して行動を変える方法を教えてくれます。

お金を使うのがもったいないと思っていると、お金は無くなっていく

楽してお金をもうける人なんて許せない。
お金もうけをするのは品がない。
お金は汚らしい。
お金もうけをしている人はイヤだ。
お金もうけなんかより、もっと大切なことが世の中にはあるはずだ。
がんばった人だけがお金をいっぱいもらえる。

あなたがそう思っている限り、お金は寄ってこないでしょう。
つまり、お金をそうやって無意識に否定している人のところにお金は集まりません。集まるのを拒否しているのです。
パクチーが大嫌いな人の家にパクチーはありません。
そういうことです。

本文より引用 位置No.147/1394

本書ではお金を稼ぐ方法よりも、お金に対する価値観(=心の前提)が、収入に対する決定的な要因になっていると説きます。お金にネガティブな価値観を持っていると、その通りお金が去っていくということです。

これは私やあなたのような夢見るリアリストには実に恐ろしいことです。なぜなら、お金より重要なことにより多くの時間を割かねばならないのに、お金が足枷になってしまっては元も子もないでしょう。

今日は本書の私の胸を打ったポイントをご紹介します。

1.お金についてどう思っているかが一番の鍵

これは今までお話してきたとおり、どれだけお金を持てるかどうかはお金についてどう思っているかが一番の鍵ということです。

これは本書の一番のポイントであり、出発点であり、原則として書かれています。お金を稼ぐ方法や、職業や、貯金や寄付のやり方より、価値観が重要ということです。「あり方」が変わると、「やり方」が変わるのです。

2.いいお金、悪いお金といちいち偏見を持たない

日本人は特にそうかも知れませんが、お金といえば汚いとか嫌らしいといったイメージを持ちやすいものです。

逆もありますね。寄付したお金は綺麗とか、プレゼントに使うお金は綺麗とか。

しかし、このお金をいちいち「いい」「悪い」で色をつけようとする癖が、価値観を歪める始まりなのです。

3.お金を使うとお金が入ってくる

お金に対するネガティブなイメージから抜け出せないと、お金はいつか無くなるのだから、せっせと貯金しようと考えます。

これが大きな罠です。貯金をして、お金を使わずにいると、不思議とお金は減っていくものです。逆に、お金を溜め込もうとせず、お金を気持ちよく使ってみるのです。すると、不思議とお金は入ってきやすくなります。

「お金が入ってきたら、使う」ではなく、「お金を使うから、入ってくる」と普通の思考と反対に考えられるかどうかが鍵です。

4.収入は自分の自信の度合に比例する

本書では収入額を決める方式を明確に教えてくれます。こうです。

収入=自信の度合=安心(心のひらき)の度合=自分が認める自分の「ある」(=価値観)

本文より引用 位置No.267/1394

人はみな、自分が自分に対して求めている価値に見合った収入を貰っています。

心の奥底で自分に価値がないと考えていると、それに見合った収入になります。自分に高い価値を感じていると、それだけ高い収入が得られるのです。

自分に対して認める価値が高まれば高まるほど、収入もそれに比例して高くなっていくということです。

5.収入はがんばった分だけもらえる額ではない

繰り返しますが、収入は自分に対して認める価値で決まります。大切なのは、がんばったかそうでないかの問題ではないということです。極論、あなたは存在しているだけでお金を貰える価値があるのです。

自分の存在には価値がないから、がんばって成果を出した分だけお金をもらうんだと考えていると、死ぬほど働かねばならなくなるでしょう。

がんばるかどうかの問題ではなく、自分が自分にどれだけ価値を認められるか。これがお金の流れを変えるのです。

6.お金は「ない」のではなく、当たり前に「ある」と知る

お金がない人、不足している人は、例外なくお金はないと思っているでしょう。それがお金に対する不安と恐怖につながります。

しかし、お金は「ある」のです。まるで空気のように。私たちの身の回りに、お金は当たり前のように存在しているでしょう。これはイメージの話ではありません。実際に、お金は十分にあるのです。

あとは、あなたにお金が回ってくるのを待ち、きちんと受け取って、またお金を回していくだけです。

お金はないところに奇跡的な偶然によって手に入る神の創造物の如きものでは決してないのです。

お金より重要なことに注力できるようにしてくれる一冊

がんばって、いい仕事をして、人を喜ばせようとする前に、自分は何にもしなくても、自分がほしいだけのお金、というより「豊かさ」を受け取る価値があるのだと思って(知って)ください。

本文より引用 位置No.362/1394

本書には、いままで紹介してきたような論理的でないけど腑に落ちる原因と結果の法則が書かれています。具体的な稼ぎ方は書かれていませんが、私たちの考え方を一変させてくれる法則です。

この法則は単にお金を増やすというより、お金に困らないようにすることで、お金よりも重要なことにもっと力を割けるようにしてくれることでしょう。

お金について不安が拭えない人、お金よりももっと重要なことに没頭したい人、そんな我々に最適な一冊です。

貴下の従順なる下僕 松崎より

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