私の愛しいアップルパイへ
リッスン!
ついにビッグネーム2人による共著が発売されました。ライフハック心理学の佐々木正悟氏とシゴタノ!の大橋悦夫氏による共著「スマホ時代のタスク管理「超」入門」です。
本気で「できる人」を目指してタスク管理を学ぼうとしたら、もうこの2人のやり方を単純に真似することが一番の近道なのではないかと私は最近感じています。
この2人がコラボレーションして「タスク管理」に関する一冊の本を出版するというのは、もう「Dancing In The Street」でDavid BowieとMick Jaggerがコラボレーションしたとき以来の衝撃です。
緑色のシャツを着たMick Jaggerが軽快に飛び跳ねながら登場して歌い出す。少しして階段の上から白いコートを着たDavid Bowieが登場したときのあの衝撃です。1つの画面の中でクソ楽しそうにダンスしながら歌う2人の、あのなんというか、、、ため息が出るような、、、あまりに非現実的な空間、、、、、
脱線しました。今日は、タスク管理の入門書として新定番になると信じて止まない本書をご紹介します。
「いつか」を「今」にする佐々木&大橋メソッド
両氏のメソッドというのは「やる気」や「モチベーション」などといった”泡ぶく”みたいな何かに頼ることなく、タスクを「今から」「確実に」こなしていくための、地に足の着いたまっとうな方法です。
タイトルに”「超」入門”とある通り、本書には両氏の提唱するタスク管理メソッドの中でも、特に重要な部分が分かりやすく凝縮されています。
数々の書籍やブログ、セミナーなどで語られてきた両氏の膨大なタスク管理メソッドの中から、濃厚な果汁を搾り取ったものです。この本を読めば「佐々木&大橋メソッド」のキーポイントにすんなりアクセスできるでしょう。
「佐々木&大橋メソッド」がどんなものか、私が特に有効だと感じているものをいくつかピックアップしてご紹介します。
佐々木&大橋流メソッドの5つの特徴
語りたいことは山ほどありますが、今日は以下5つについて取り上げましょう。
1.タスクの細分化を徹底する
2.「ルーチンタスク」の管理で習慣を管理する
3.「今日とりかかること」とその順番にこだわる
4.チェックリストを数多く持つ
5.「作業ログ」を未来に活かす
1.タスクの細分化を徹底する
タスク管理の第一原則は「考える時間」と「実行時間」のタイミングを分けることです。そうすることで考えながら作業するよりずっと効率的で効果的な時間を過ごせます。
そして、タスクを先送りせず確実に遂行できるようにするには、「考える時間」の中でタスクを徹底的に細分化することが大切です。どのようにタスクを実行すれば良いかイメージできないものは、手がつけられなくなるのです。
ですから、タスクに取り掛かる前にまずは1つのタスクに1つの行動だけが含まれるように、これ以上ないくらい細分化していくのです。これがタスク管理のファーストステップです。
2.「ルーチンタスク」の管理で習慣を管理する
「佐々木&大橋メソッド」の面白い点はルーチンタスクの取り扱いをとことん重視している点です。ルーチンタスクと言うのは定期的に実行する必要のあるタスクのことです。
冷静に考えれば仕事のほとんどがルーチンタスクで構成されていると分かります。メールのチェックから資料作成まで、あらゆるものが”習慣的に”実行されているはずです。ですから、この「習慣の壁」を突破することがタスク管理の大きなポイントになってきます。
ルーチンタスクの実行頻度と実行タイミングを確実に制御できれば、生産性は劇的に改善されるわけです。
3.「今日とりかかること」とその順番にこだわる
日中の空いた時間にタスクリストを眺めて、やりやすいものからタスクを実行しているとしたなら改善が必要です。
一日を始める前にまずは一日の計画をたてることです。難しいことではありません。ほんの5分か10分だけ立ち止まって、「今日なにを」「どの順番で」実行するかを決めるだけです。この時間を持つだけで、あとは一日中タスクの実行だけに集中できます。
特に「ファーストタスク」で何をやるかは大切です。「ファーストタスク」とは起きてすぐに行うタスクのことですが、この時間帯が最も生産性の高い時間だからです。
4.チェックリストを数多く持つ
個人的なチェックリストをどれだけ持っているかで、仕事の成果は大きく変わります。チェックリストとは、特定の作業を実行するための手順を記したものです。例えるなら料理のレシピのようなものです。これをあらゆるタスクに応用します。
「起きてからやることのリスト」や「寝る前にやることのリスト」、「出勤前のリスト」、「ブログを書くためのリスト」など、普通の人がチェックリスト化してないようなところまであらゆることをチェックリスト化していきます。
チェックリストが増えれば仕事のミスは減り、その上どんどん高速化していきます。頭で考えずとも体がロボットのように自動的に動くようになるからです。同じチェックリストを何度も使えば、さらに高速化していきます。
そして、チェックリスト化されたタスクに頭を使わなくて済むようになることで、もっと複雑でもっと創造的なタスクに集中できるようになるでしょう。
5.「作業ログ」を未来に活かす
佐々木&大橋流メソッドのユニークな点は「作業ログ」を誰よりも重視している点です。作業ログの内容は「作業内容」と「開始・終了時間」だけで十分です。
このシンプルな作業ログをとるだけで不思議なくらい仕事の質が高まります。自分の行動に対する注意力が高まるからです。
さらに、週に一度くらいこの作業ログを振り返って、改善点をタスクに追加したり、チェックリストを作成・修正したりすれば、必ずや振り返りにかかる時間や手間以上の効果を体感できるでしょう。
「誰にでも」「簡単に」「効果が出る」内容
本書は「誰にでも」「簡単に」「効果が出る」タスク管理の本です。
タイトルに”スマホ時代の”とある通り、単なるメソッドの解説だけで終わらずクラウドやスマホを用いたツールの紹介や活用方法についても深堀されています。具体的な部分まで言及されているので、すぐにご自身の環境に取り入れられるでしょう。
会社員の方の中にはルール上クラウドやスマホを使うことができないと言う方が居るかもしれません。でもご安心ください。上述したようなメソッドのポイントさえ押さえてしまえば、どんな環境にでも応用できるからです。
さらにタスク管理を高度化したくなったなら、両氏の他の著作やブログを読めばスムーズに知識を深められることでしょう。
あなたがこれからタスク管理について学ぼうとしているなら読んでほしい一冊です。
貴下の従順なる下僕 松崎より