荒れに荒れた睡眠リズムを整えるために取り組んでいる17のこと~書評:「朝がつらい」がなくなる本by梶村尚史~

カテゴリ: 早寝早起き

medium_237490827
photo credit: deadoll via photopin cc

私の愛しいアップルパイへ

会社を辞めて一番ショックを受けたのは朝早く起きられなくなったことでした。システム屋として会社に勤めていた頃は4時だか5時だかに起きてブログを書いたり作曲していたりしたもんです。私は自分の生活を律するための適切な睡眠方法を身につけたと思っていたのですが、そうではありませんでした。

単に出勤時間というデッドラインが決まっていたから起きれていただけだったのです。寝坊するとやりたいことをやる時間が確実に減るわけですから、嫌でも起きれたというわけです。

ガッデム、、、正直に告白しましょう。会社を辞めて数ヶ月すると、寝る時間は1時や2時をまわるようになり、起きる時間は8時か9時頃になりました。朝の方が生産性は高いと言い聞かせても生活は不規則になり、「今日やらねば!」という仕事に振り回されていました。

睡眠時間が遅くなると睡眠の質も下がり、結果として起きるのがどんどん辛くなっていきます。私は質の高い生活が遠のいていくことに心底ガッカリしました。しかし、そんな日が何日か続くと急にケロッと思い直して「そろそろ対策打つか」なんて気になっているのが私の良いところです。

まず以下の書籍を購入してみて、取り入れられそうなことを一気に試してみました。1つ1つ試してみようってのは性に合わないのです。変えれるところから一気に全部やるのがjMatsuzaki流です。

今日はそんな取り組みの中で手ごたえを感じている工夫を17個紹介しましょう。

食生活を整える

最も大きな手ごたえを感じたのがこのセクションです。やはり食事のタイミング、数、量が睡眠の質を大きく左右していました。

1.朝食

それまで朝食抜きで昼食をしっかりとる生活が続いていましたが、朝食をしっかりと確実に取ることで、睡眠に大きな改善が見られました。本書を引用しましょう。

朝食は、夕食を食べてから10時間ほどが過ぎ、供給が途絶えてしまっていたエネルギーを脳に届けるために必要なものです。朝食を食べない人も多いようですが、それはけっしていいことではありません。

血糖値を上げ、睡眠中に下がっていた体温を再び上昇させるためにも、できるだけ毎日、規則正しくとるようにしなくてはなりません。

P.99

2.昼食

次に昼食ですが、朝食をしっかりとる代わりに昼食は控えめにします。目安としてはおにぎり2つくらいです。

そうすることで午後のどうしようもない気だるさが解消され、昼寝も不要になりました。昼寝は睡眠リズムが崩れるので天敵だったのです。

3.夕食

夕食については、量はそのままで時間を早めにシフトしました。夕食を遅くとると寝ている最中も消化にパワーを使ってしまって睡眠の質が下がってしまうのです。就寝時間の3~4時間前にはとるようにするのがコツです。

4.アルコール

アルコールも睡眠の天敵です。お酒を飲んだ日は夜中に目が覚めることも多くあり、睡眠が全体的に浅くなるのです。アルコールはなるべく控えめにすることを心がけるようになりました。

寝室に仕事を持ち込まない

早く起きるには早く寝る必要があります。ここで大きなハードルが待ち構えていました。今日やり残した仕事というか、まだ十分に働いていないという気持ちが緊張状態を作り出し、疲れ果てるまでなかなか寝付けなくなっていたのです。そのため寝る時には今日一日十分頑張ったという満足状態を作り出す必要がありました。そうして始めたのが以下4つの取り組みです。

5.今日やったことを振り返る

今日は一日十分頑張ったと思えるようにするには、今日やったことを振り返ることがまずもって大切です。今日一日通してどんな仕事に着手したのか、どんなことを達成できたのか、それらを毎日箇条書きにしていくのです。

6.明日やりたいことを決めておく

朝だらだらと寝ずにきっぱりと起きるには理由が必要です。そこで、毎日寝る前に今一番やりたいと感じていることをノートに書き出して、枕元に置いておくことにしました。

出勤時間という起きる理由がなくなった今、その理由は自分で作るほか無いのです。

7.1日で全てを終わらせようとしない

私は毎日朝に1日の予定を立てていますが、今日一日で全てを終わらせようとしているかのように、時間いっぱいまでパンパンにタスクを詰め込んでいました。これは「やり残した仕事があるのでは?」という不安が生まれる原因になるので良くないのです。

今日一日で全てを終わらせようとせず、ゆとりを持ったスケジュールを立てる必要があったのです。

8.寝る1時間前には仕事を終わらせる

家で仕事をしているとどうしても寝るギリギリまで仕事をやろうとしてしまってよろしくないです

せめて寝る1時間前にはパソコンを閉じたり、パソコンを開いていたとしても作業はしないようにすることで、睡眠に向けて緊張状態を徐々に和らげていきます。

睡眠時間の最適化

人にはそれぞれの最適な睡眠時間というものがあり、少なくても多くても駄目だそうです。睡眠を制するにはまず自分に最適な睡眠時間をとるように心掛けることが大切です。

9.寝すぎても駄目

大きなイベントの後などはどうしても睡眠が長時間化してしまう傾向があります。しかしこれが悪循環のもとで、寝すぎると倦怠感が生まれますし、起きたときに妙な罪悪感も生まれるものです。さらに体内時計がずれることで夜の寝つきが悪くなります。

つい寝すぎてしまったり、今日は寝だめしようなんて考えには注意が必要です。

10.長すぎる昼寝に注意

ここ最近の負けパターンは決まっています。朝食を抜いて、昼食をしっかり取ることで午後に倦怠感が生まれ、つい30分以上の睡眠時間をとってしまうのです。そうなると睡眠リズム崩壊の足音が聞こえています。

日中でも30分以上昼寝をすると、徐波睡眠まで達してしまい、夜間の徐波睡眠時間が短くなってしまいます。つまり、夜の眠りの質が悪くなるのです。ですから、「昼寝は30分以内」にしたほうがいいということができます。15~20分程度の昼寝がもっとも効果的なのです。

P.126

続けて本書には上手な昼寝のコツとして以下のような方法が紹介されています。

まず、すっきり目覚めるには「昼寝する前にコーヒーを飲む」のが効果的です。(中略)

コーヒーを飲んだ後、血中のカフェイン濃度がもっとも高くなるのは15~120分後のこと。つまり、短い昼寝をとる直前にコーヒーを飲んでおけば、起床直後にカフェインの効果が表れ、スッキリと目覚められるというわけです。

P.127

11.睡眠記録をとる

最適な睡眠時間を知るには、睡眠の記録を取るのが効果的です。私は以下の睡眠を記録するための無料サービスを使って、日々の睡眠記録を残すようにしています。

このサービスだと就寝時間、起床時間、睡眠時間に加え、起きたときの気分などをメモする欄もあるので便利です。

ホーム|ねむログ

専用のiPhoneアプリも有ります。

ねむスタ
無料
(2013.04.04時点)
Paraches Lifestyle Lab.
posted with ポチレバ

リラックスして入眠する

早起きする一番のコツは早寝することです。とはいっても中々眠れないということもあるでしょう。ここでは早寝のためにリラックスして入眠できるコツをご紹介します。

12.睡眠スイッチを作る

「さぁ寝るぞ!」と思ったときに決まった行動を取るようにすると、それが睡眠スイッチになって、リラックスした入眠を誘うのだそうです。私は寝る直前に瞑想したり、電気を消したり、布団を敷いたり、といった一連の行動をチェックリスト化して、同じ行動を同じ順序で行うようにしています。

これが睡眠スイッチとなって、自然に眠たくなってくるというわけです。

13.眠りを誘う香りを活用する

良い香りにはリラックスした眠りを誘う効果があるそうです。本書では特に効果的だと言われているものとして「ラベンダー」が紹介されています。それ以外にも「カモミール」や「サンダルウッド」「クラリセージ」「スイートオレンジ」なども快眠に導く香りとされているそうです。

私もさっそくベルガモットの香りのするアロマオイルを使うようにしてみました。これも睡眠スイッチの1つになっているのかもしれません。

14.騒音をかき消す音楽を

住宅音や道路などの騒音は、リラックスした入眠の天敵です。

理想的な音量は40フォン以下です。閑静な住宅街で40フォン弱、小声での会話が40フォン強ですが、寝室は少なくともその程度の静けさに抑えたいものです。

P.52

現実は非情です。私の家は国道が近いこともあり、車の音が絶えず聞こえてくるのです。そこで本書では、ゆったりとした音楽をBGMとして小音量で流すことをオススメしています。

私は寝る前に川の流れる音を流すようにして、騒音をかき消すようにしています。

15.自律訓練法を用いた入眠儀式を使う

入眠儀式と言うのは、布団の中に入って羊を数えるというような儀式のことです。本書には自律訓練法を用いた入眠儀式として一風変わった方法が紹介されています。以下にその方法をまとめておりますので、参考にしてみて下さい。

羊を数えるより効くかも!?自律訓練法を用いた自己暗示で、心地よい眠りを誘う入眠儀式!! | jMatsuzaki

スッキリと目を覚ます

リラックスした入眠も大切ですが、スッキリと起床するもの同じように大切です。以下にはスッキリと目を覚ますための取り組みをご紹介します。

16.寝る前に少しカーテンを開ける

朝になって目が覚めたら、太陽の光がうっすらと部屋に差し込んでいたらどうでしょうか。スッキリと目が覚める気がしないでしょうか。

人は体内時計を太陽の光でリセットするとも言われています。寝る前に少しだけでもカーテンを開けておくと、スッキリとした目覚めに少なからず貢献するでしょう。

17.起きて最初にやることを決める

目が覚めて「oh,,,で、何をするんだっけ?」という状態では良くありません。二度寝の原因になります。スッキリと目を覚ますには起きて最初に何をするか決めておくことです。そして毎日それをやって、頭を使わずとも実行出来るようにすることです。

例えば、朝起きたら顔を洗うとか、コーヒーをいれるとか、外に出てウォーキングしてみるのも良いでしょう。

規則正しい生活が規則正しい睡眠を生む

全方位的に色々と睡眠改善に関する試みを行ってきましたが、やはりこれだけやればOKという画一的な方法はありませんでした。地道に生活全体を少しずつ規則正しい方向に持っていくことが、規則正しくて質の高い睡眠を生むための最速かつ最短のルートみたいです。

今回ご紹介した本には、生活全体を踏まえた睡眠の質を改善する方法が書かれています。その内容は照明や防音、食事や入浴や運動と多岐に渡ります。また、朝起きられない理由がタイプ別に解説されており、それぞれ個別の対策方法が書かれています。

永続的に睡眠の質を改善する良い習慣を手に入れたいあなたにオススメの一冊です。

貴下の従順なる下僕 松崎より

カテゴリ: 早寝早起き
モバイルバージョンを終了