10年厳選した愛用タスク管理ツール32種と使い分け方を全公開【基本無料】

私の愛しいアップルパイへ

今日私はトニー・モンタナに勝るとも劣らない貪欲で刺激的なアイデアを持ってまいりました。それは私が10年かけて作り込んできた生産性を支えている7階層のピラミッドについて、それを構成するツールを全て洗い出して表にしてしまおうというものです。

私は日々数々のタスク管理ツールを使っていますが今日紹介するのはその中でも特に重要なツール群たちです。これらは私にとってのネブカドネザル号であり、日々生産性を支えられています。

ツール選定にあたっての前提事項

もったいぶるつもりはないのですが、最初にツールを選定するにあたっての条件をまとめておきましょう。

  1. いつでも、どこでも使えるようクラウドツールを積極的に採用する
  2. 無料で使えるツールを中心をするが、個人で支払えるレベルの有料ツールも採用する
  3. 全てを1つのツールでこなすのではなく、役割ごとに最適なツールを採用する

簡単に補足です。私の主な働き方が自宅でのテレワーク(リモートワーク)であることもあり、基本的にどこでも使えるようクラウドツールを採用しています。クラウドツールを使えない高セキュリティな環境などでは、ツールを置き換える必要が出てくるでしょう。しかし、いずれも代替可能なツールが存在するはずです。

また、私以外の誰でも再現できるよう、無料のツールを中心に採用しています。一部有料のツールも使っていますが月に数百円程度の安価なものだけを採用しています。

ツールの構成は求められる役割ごとに別のツールを採用する分散型のシステム構成を採用しています。この設計では多数のツールを使いこなす必要がありますが、機能ごとに最適なツールを選べるメリットがあります。また、より良いツールが現れたときに部分的にツールを入れ替えるなどの柔軟性ももたらしてくれます。

生産性を支える7階層ピラミッドの概念

前提事項の3つ目にも記載した通り、私の生産性管理システムは役割ごとに最適なツールを採用する分散型のシステム構成を採用しています。

この一番のデメリットは構成が複雑になり、全体像の把握と理解が難しくなり、ツール間を有機的に連動させるのが難しくなることです。ともすれば場当たり的に多数のツールに手を出して、結局ツールを使いこなすこと自体に時間を浪費しか寝ません。

そこで私はトラヴィス・ビックルのように素晴らしいアイデアを思いつきました。具体的なツールを列挙するだけでなく、それらが持つ役割を抽象化した概念図を作ることにしたのです。

▼その概念は7階層ピラミッドで表されます。

この7階層からなるピラミッドでは、上にいくほど抽象度の高い長期的な情報を扱い、下にいくほど具体性の高い短期的な情報を扱っています。最上部のミッションは人生全体を包括する使命を表し、最下部のアーカイブでは瞬間瞬間に発生するあらゆる情報を保存します。

▼それぞれの役割については以下の記事に解説がありますので、こちらも合わせてご覧ください。

» 秘伝!私が6年間で作り込んだ7階層式タスク管理の仕組み

タスク管理システムに使っているツールの役割と構成

お待たせしました。それでは実際に使っているツールの構成をご覧いただきましょう。上記の7階層ピラミッドの概念に基づいて整理しています。

▼表中にあるアイコンの意味は以下の通りです。

番号 名称 参考・備考
第一階層
ミッション
1
ミッション・ステートメント
人生の個人的な使命(ミッション)、価値観を明文化したもの。時限性は設けず、今から死ぬまでずっとやっていたいこととして、人生のコンパスとなる文書。「Microsoft Excel」を使い、独自のマトリクス形式で作成。
第二階層
プラン
2
Pシート
毎週作成する週次計画(今週の計画)。PはPlanを表す。重要なプロジェクトの中で今週何を実行するかを抽出しリスト化。毎日進捗を記入し、週末には達成可否を入力する。「Google スプレッドシート」を使い、独自の表形式で作成。
3
Instagantt
ガントチャート。プロジェクトの中でも最重要プロジェクトだけを対象として、四半期〜1年ほどの中長期計画を立てる際に使用。ツールは「Asana」と「Instagantt」を連携して作成。どちらも無料プラン。
イシュー
4
Trello
問題・課題の対策リスト。解決策の分かっていない問題をカンバン形式で洗い出しておき、進捗や新たな解決策などがあれば追記していく。毎日見直し、ネクストアクションを打てるものがあればタスク化する。ツールは「Trello」の無料プランを使って作成。
第三階層
アイデア
5
Evernote
実行に移すか否かを決めていない思いつきが保存されている場所。ツールは「Evernote」を使い、アイデアを表す専用のタグを用意して管理。プレミアムプランを利用。
タスク
6
ClickUp
自分の抱えている全てのタスクが保存されている場所。新しいタスクが発生したら都度タスクを追加する、いわゆるオープンリスト。個人的なものかどうかに限らず、タスク情報は社内で共有していることから、ツールは「ClickUp」を利用。無料プラン。
イベント
7
Google カレンダー
実行日時が決まっている会議や講座などのイベントを管理する場所。通常の予定だけでなく、プロジェクトの期限情報や、購入を考えている商品の発売日などもここに保存。ツールは「Google カレンダー」を利用。
第四階層
アクション
8
TaskChute Cloud
今日やるタスクが実行順に書かれたリスト。いわゆるクローズリスト。原則として朝一で作成し、予定のタスクが終わるまで新しいタスクは追加しない。ツールは弊社開発の「TaskChute Cloud」を利用。
9
Habitica
今日やるタスクの中でも第二領域(緊急ではないが重要)だけを抽出して作成したリスト。ここでは今日の目標も立てる。ツールは「Habitica」を利用。重要タスクだけを抜き出したリストを作りゲーミフィケーションを導入することで、重要タスクの軽率な先送りを抑止する。無料プラン。
10
Focus To-Do
ポモドーロ・テクニック管理用のタイマー。ポモドーロのサイクルをカウントしつつ、ポモドーロの実行ログを残す。主に午前中の集中時間(4ポモドーロ分)の管理に使用。ツールは「Focus To-Do」のプレミアムプランを利用
レシピ
11
Dynalist
チェックボックスを使った作業手順書。ツールは「Dynalist」を使用。Command(CTRL)+Enterでどんどん手順にチェックを入れていけるのが手順書として便利。無料プラン。
12
Evernote
チェックボックスを使った作業手順書。ツールとして「Evernote」を使っているが、上述した「Dynalist」の方が使い勝手が良いので、最新の手順書はDynalistで作成。Evernote上では手順書を表す専用のタグを用意して管理。プレミアムプランを利用。
ルーチン
13
TaskChute Cloud
生活習慣など定期的に実行するアクションを管理。日課をルーチン管理しておくことで今日やることリスト(クローズリスト)の作成を簡易化。ツールは弊社開発の「TaskChute Cloud」を利用。
14
Habitica
ルーチンの中でも第二領域(緊急ではないが重要)だけを抽出して作成したリスト。ツールは「Habitica」を利用。重要タスクだけを抜き出したリストを作りゲーミフィケーションを導入することで、重要タスクの軽率な先送りを抑止する。無料プラン。
第五階層
レコード
15
TaskChute Cloud
今日実行したアクションの分単位の記録。今日やることリスト(クローズリスト)にそのまま開始・終了時刻を記入することでログ化する。ツールは弊社開発の「TaskChute Cloud」を利用。
16
Lシート
睡眠時間や歩数、体重など習慣に関する数字を日毎に記録。生活の質に重大な影響を与える数字を記録しながら特定する。LはLifeStyleを表す。「Google スプレッドシート」を使い、独自の表形式で作成。
17
Oシート
ブログ、SNS、YouTubeなどで自分が発信したコンテンツの数を日毎に記録。OはOutputを表す。「Google スプレッドシート」を使い、独自の表形式で作成。
18
内的中断メモのマインドマップ
作業中に浮かんだ気になることを随時マインドマップでメモ。頭に浮かんだことを書き出す場所を設けておくことで内的中断(緊張感や不安感で目の前の作業から脱線してしまうこと)に対処する。iPad pro 11インチ + Apple Pencilで作成。
第六階層
レビュー
19
日次レポート
一日のライフログを一枚のレポートにまとめる。ツールは「Evernote」を使い、テンプレート用のノートを事前に用意。プレミアムプランを利用。
20
週次レポート
一週間分の日次レポートを一枚のレポートにまとめる。ツールは「Evernote」を使い、テンプレート用のノートを事前に用意。プレミアムプランを利用。
21
月次レポート
一ヶ月分の週次レポートを一枚のレポートにまとめる。テンプレートは週次レポートと同様。ツールは「Evernote」を使い、テンプレート用のノートを事前に用意。プレミアムプランを利用。
22
自分史
生まれてから今までの経験を年表形式でまとめる。年に一度月次レポートを振り返って更新し、最新情報を追記。当ブログにHTML形式で掲載
23
やっていることリスト
ライフログの中から今やっているタスクの種類を抽出。ツールは「Evernote」を使い、年ごとにリストを作成。プレミアムプランを利用。
24
ミスしたことリスト
ライフログの中からミスしたことを抽出。ツールは「Evernote」を使い、年ごとにリストを作成。プレミアムプランを利用。
25
問題点リスト
ライフログの中から問題に感じていることを抽出。ツールは「Evernote」を使い、年ごとにリストを作成。プレミアムプランを利用。
26
杞憂なことリスト
将来の出来事に対して不安に感じていることをリスト化して、対策と結果を追記する。ツールは「Evernote」を使い、年ごとにリストを作成。プレミアムプランを利用。
第七階層
アーカイブ
27
Gmail
人とのビジネス上のやりとりをメインで行うアーカイブ。「Gmail」の100GBプランを利用。重要メールは「Evernote」にも転送。
28
Dropbox
遂行中プロジェクトのために作成した資料の置き場。主に対外的に提出するもののために利用。共同で編集する必要のないものはここで作成。ツールは「Dropbox」を利用。無料プラン
29
Google Drive
社内および業務提携先と共同編集する資料の置き場。ツールは「Google Drive」の100GBプランを利用
30
Notion
作業用メモ。Dropboxは主に対外的に提出するものが多いが、こちらのNotionはもっと手軽に覚書的なメモをする用に使う共同で編集する必要のないものはここで作成。ツールは「Notion」を利用。無料プラン
31
Evernote
あらゆるデータの最終的な保存場所。メールや作成した資料、届いた郵便などあらゆるものをデジタル化してここに保存。転送と整理の手間を省くため、簡易的なメモや資料は直接ここで作成する。ツールは「Evernote」を使い、プレミアムプランを利用。
32
キャビネット
アナログ資料の保存先。基本的にはデジタル化してEvernoteに保存するためここはアナログでの補完が必要となる法的に定められた書類などに限定し、最小限とする。「超」整理法 に基づいた押し出しファイリングを使って整理

意義ある仕事のために自分自身を使うためのシステム

この構成は人生の正しい方向性に向かって、着実に一歩一歩前進し、それを長期に渡って維持することに主眼をおいた設計になっています。

というのも、人はよく以下のような誤りを起こすからです。

そして、自己嫌悪に陥った挙句、視界は霧か霞かで覆われ、「こんなはずじゃなかった!」と叫ぶことになるのです。

なにを隠そう、このような誤りは私自身が10年前に陥ったことでした。それから私は問題を解決するために様々な手法を試しました。その時の私の戦術は極めてシンプルなもので「できることは全部やってみる」でした。

数々のツールとメソッドを試す中で、特に重要なものを抽出して体型に整理したのが上述した7階層ピラミッドとツール構成です。これがあなたの役にも立ったのなら、それほど嬉しいことはありません。

どのツールを使ってみたらいいか分からないのであれば、こちらのランキング形式の記事がおすすめです▼

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