私が7年磨いてきた週次レビューの手順を公開します

私の愛しいアップルパイへ

2011年7月末から週次レビューなるものを始めました。週次レビュー!なんて甘美な響き!

週次レビューというのはその名の通り週に一回自分の生活を振り返ることです。デヴィッド・アレン氏が考案した「GTD」というタスク管理手法で用語が使われて以来一般的になりました。

私もGTDを知ってから週次レビューを始めましたが、7年ほど毎週続けてきたので、GTDの中で解説されている週次レビューとは大きく異なるものに変形しました。

今日はこの7年かけて磨き上げてきた自分流の週次レビューについて、その手順を全公開します。なぜそんなことをしてくれるのかって?それは私が紳士だからですよ。

3段階の週次レビューとその手順

週次レビューは大体45分ほどで2タスクに分けて行います。ステップとしては全部で3ステップに別れています。最初の2ステップを30分ほどで、最後の1ステップを15分ほどで行います。

本家のGTDにおける「週次レビュー」というのは登録されたタスクの情報を最新にアップデートする程度の意味合いしかありませんでしたが、私の場合はさらに意味を広げて「今集中すべきフォーカルポイントを更新すること」を目的としています。

それでは1つ1つ見ていきましょう。

1.レビュー

最初のステップは「レビュー」で週次レビューの核となります。

▼手順は以下の通りです。

  1. 週次レポートをコピーして今週分にする
  2. レポートに一週間分の日次レポートのリンクを貼る
  3. 週次レポートに作業実績グラフを貼り付ける(プロジェクト別、モード別、評価別グラフ)
  4. 日記を読みながら今週の発見を箇条書きしていく
  5. 今週の満足度を出す(日記の満足度の欄の合計 ÷ 7)
  6. 「今やっていることのリスト」に追記する
  7. 「ミスしたことのリスト」に追記する
  8. 「問題点のリスト」に追記する
  9. 「杞憂なことリスト」に追記する

簡単に補足しておきましょう。

週次レビューでは日記を見ながら一週間を1枚のレポートにまとめていきます。使ってるツールはEvernoteです。最重要なのは日記を見ながら発見したことを文章に箇条書きでまとめていくことです。それが手順4に該当します。

▼ちなみに今使っている週次レポートのテンプレートはこちらです。この項目を埋めながら一週間を1枚のレポートにまとめていきます。

クリックで拡大

その後は重要な要素に関して別のリストも更新します。それが「今やっていること」「ミスしたこと」「問題点」のリストで、これは日々の活動の中で参考にすることがあるのでアップデートしておきます。

「杞憂なことリスト」シゴタノ!の佐々木正悟さんから聞いたやり方なのですが、いま自分が杞憂だと思っていることのリストをアップデートします。杞憂なことがあればリストに追加し、以前書いた杞憂なことが解消されていればその旨を追記します。

この杞憂なことリストの目的は、自分がいかに放っておけば自然と解決するような些細なことにいつも気を病んでいるか自覚するためのリストです。このリストがあることで新たに杞憂なことが発生してもあまり気を落とさずに済み、生産性を維持するのに役立ちます。

2.メンテナンス

続いてのメンテナンスは最初のステップである「レビュー」での発見をタスク管理システムに組み込んでいく作業になります。

▼手順は以下の通りです。

  1. 週次レポートの「今週の発見」をタスク管理システムに組み込む
  2. TodoistのInboxを整理する
  3. メールのInboxを整理する
  4. EvernoteのInboxを整理する

簡単に補足しておきましょう。

最重要な作業は週次レポートの手順4で箇条書きにした発見を1つ1つ読みながら、必要な情報をタスク管理システムに追加したり更新したりします。

▼我がタスク管理システムについては以下の記事を参考にしてみてください。

秘伝!私が6年間で作り込んだ7階層式タスク管理の仕組み

その後、一週間を始めるにあたってタスクの抜け漏れがないように主要なInboxを空にしておきます。 私の場合はタスクの母艦であるTodoistと情報の母艦であるEvernote、そしてメールです。

基本的にこれらのInboxは毎日整理するのですが、取りこぼしがないように週次レビューのタイミングでもチェックしています。これらのInboxに整理されていない情報があるとタスクの抜け漏れにつながるのでこのタイミングで0にします。

3.スタート

レビューの結果は前のステップでタスク管理システムに組み込まれているので、3ステップ目となる「スタート」では今週取り組むタスクを確定する作業となります。

▼手順は以下の通りです。

  1. 週次計画を見て今週のNextActionをTodoistに追加。実行日を今週土曜日にする
  2. イシューを見て今週のNextActionをTodoistに追加する。実行日を今週土曜日にする
  3. 直近4週間の期限情報を確認して必要なNextActionをTodoistに追加する。実行日を今週土曜日にする
  4. Todoistでプロジェクトごとのタスクを見て、NextActionを今週土曜日に設定する
  5. 今週土曜日までのタスクを見て、面倒だと思ったものはタスクを細分化するか、タスク名を具体化する
  6. 今週土曜日までのタスクを優先度順に日付設定する
  7. Google Calendarを開き時間割を調整する

簡単に補足しておきましょう。

このステップではタスク管理システムの各情報をみて「今週のタスク」を確定しています。

手順1と2では週次計画と今抱えている問題(イシュー)の内容をタスクとしてTodoistに登録し、今週土曜日を期限にしています。これらはいわゆる第二領域に該当するもので、優先的に扱いたいため手順1と2として真っ先に取り組んでいます。また期限を土曜日とするのは私が日曜日を週の始めと定義しているためです。

また、手順3と4では緊急タスクや今優先的に手をつける必要のあるもともと登録されていたタスクを今週のタスクとして土曜日を期限に設定しています。

そうすることで今週土曜日が期限のタスクリストに今集中すべきことが集まるので、その後、手順5と6でタスクの細分化を行うなど軽くメンテナンスをします。

また、手順7ではGoogle Calendarにある時間割りを参照しながら、今週のタスクに取り組む時間がきちんと確保できるように調整します。

ここまでくると週次レビューの結果がタスク管理システムに登録され、その中から最優先事項が今週のタスクとして登録され、一週間の間はそれに集中すれば良い状態になれます。どえりゃ〜ファンタスティック!

一週間という単位で生活する

一日という単位で時間を管理しようとすると柔軟性に欠きますし、一ヶ月では長すぎて空中楼閣になり兼ねません。一週間は人間の習慣の基本的な単位で、生活の質について検討して行動に移すには最適な期間だと感じています。

そのため私は計画を立てるのも一週間ですし、振り返りをするのも一週間と決めています。

▼ちなみに一週間の計画の立て方については以下「CHANGES」の連載に凝縮しておりますので、こちらもご参考にどうぞ。

目標達成の鍵は「週次計画」である

それでは良き一週間を。

貴下の従順なる下僕 松崎より

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。