アイデアとイベントとタスクとアクションの4つを明確に分けないと、タスクリストは崩壊する

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私の愛しいアップルパイへ

およそ誰もが大なり小なりタスク管理システムというものを持っているでしょう。

大学ノートに一時的にやることをメモしただけのものかも知れませんし、クラウドツールを複数組み合わせた高度なものかも知れません。

私も今までいくつものタスク管理システムを作ってきました。その中で分かったのは、4つの性質の違う情報をきちんと明確に分けて管理しないと、いずれタスクリストが崩壊するということです。

ここでは以下のように名付けることにします。

1.アイデア
2.イベント
3.タスク
4.アクション

この4つのいずれかが混合していると、仕事が複雑で創造的なものになってきたときに耐えられなくなります。逆に、この4つをきちんと分けて管理できていれば、どんな状況でもかなり柔軟に対応できます。

アイデアとイベントとタスクとアクションを使い分ける

使い分けるというのは、別々のツールで管理しても良いですし、いくつかは同じツール上で管理しても構いません。ただ、いずれも独立して表示/非表示がコントロールできる状態にしておく必要があります。

それでは、4つの情報の違いについてそれぞれ説明していきましょう。

1.アイデア

アイデアとは思いつきであり、タスクとは明確に分けられるべきです。私の言うアイデアの定義は2つあります。

1.本当に実行するべきかまだ判断されていないもの
2.実行すべきタスクを生み出すインプットとなるもの

具体的には、課題や問題のリスト、ちょっとした思いつきや新しくやってみたいことなどです。

これらを、いつでも閲覧できて、後からアイデアごとに追加情報を追記できるツールに貯めていきます。使うツールは、アナログのメモ帳でも良いですし、Evernoteのようなメモツールや掲示板風のツールを使っても良いでしょう。

アイデアは書き出さずに忘れてしまってはもったいないので、頭の中に留めておかず必ず書き出すようにしましょう。そのときはアイデア専用の場所を設けて、実行すべきことと切り離すのが大切です。

2.イベント

イベントは動かせない予定です。私の言うイベントの定義は2つあります。

1.実行タイミングが確定しているもの
2.実行しないことで損失を被るもの

具体的には、会議やセミナー、通院などがイベントです。納品日などの期限に関する情報も、実行が確定している行動を内包していますし、実行しないことで損失を被るのでイベントです。

これらの情報はカレンダー形式のツールで管理します。使うツールは、アナログの手帳でも良いですし、Googleカレンダーなどのツールを使うと良いでしょう。オススメは後者です。なぜなら定例会議などの定期的に発生するイベントの管理が容易だからです。

実行タイミングが動かせないイベントを別出しすることで、期限超過やイベントの失念・バッティングを予防します。また、予め実行することが分かっているイベントが別だしされていると、その日に使える空き時間が見えるので、計画が立てやすくなります。

3.タスク

タスクはアイデアでもイベントでもなく自分でいつでも実行できるものです。私の言うタスクの定義は2つあります。

1.自分で実行可能な1つの行動
2.実行タイミングが自分で決められるもの

タスクは箇条書きできるツールで、完了したタスクが消し込めれば、どんなツールでも構いません。

タスクを実行するのに必要となるメモを書き足せるものがあると尚良いでしょう。また、必要に応じて優先度や実施日、プロジェクト名などの情報を付与して分類できるとGooooood!です。それから、1つのタスクに1つの行動となるようにするのが望ましいです。1つのタスクに2つ以上の行動が含まれていると混乱が生じます。

こうして、アイデアとイベントがきちんと切り離されていると、タスクは随分扱いやすくなります。

4.アクション

アクションはこれから実行に移すと決めたタスクです。「ネクストアクション」と呼ばれることもあります。私の言うアクションの定義は2つあります。

1.タスクから今日やるものだけを抽出したもの
2.もしくは習慣化された行動

アクションは原則としてタスクの中にあるものを転記したものになります。ですので、混乱を避けるため、アクションとタスクの名前は統一しておいた方が良いでしょう。

例外は習慣化された行動です。月に一度の書類整理や、毎日の伝票整理など、習慣化された行動はわざわざタスクとして管理するより、最初からアクションとして管理する方が楽です。

ツールは行動を箇条書きにでき、完了したものを消し込めれば、なんでも構いません。できれば、実行順に並べ替えられると良いです。さらに、習慣化された行動のためにリピート機能があると最高です。習慣化された行動が自動生成される仕組みがあると、タスク管理はどんどん楽になります。

アクションを切り離さず、都度タスクを眺めて次にやることを決めている人は思いのほか多いです。アクションとタスクが混合されている状態です。しかし、事前にタスクの中から今日やるものだけを抽出したアクションを切り離しておくことには、大きなメリットがあります。

今日やることを決めておけば、日中に発生した雑多な割り込みタスク(後回ししても良いメールの返信や、人からの依頼事項など)を場当たり的に処理してしまうことが減ります。それから、今日やらなくても良いこと(タスク)が目に入らないので、今やるべきことだけに没頭できるようになります。

さらに、今日どこまでやるかが明確になっていると一日の仕事にキリリッとした軸が生まれます。今日やるべき範囲が不明確だと、どうしてもダラダラと仕事を続けてしまいがちになります。そして、今日は本当にここまでで良いのか?もっと仕事をこなさないといけないのでは?という不安と戦い続けなければならなくなるのです。

タスク管理システムがあれば没頭すべきことに没頭できる

1.アイデア
2.イベント
3.タスク
4.アクション

この4つの情報をきちんと分けて管理すれば、どんなツールを選んだとしても柔軟なタスク管理システムを構築できるでしょう。そうすれば、より柔軟で創造的な仕事に挑戦できるようになるはずです。

最後に1つ。どうか取り違えて欲しくないのは、タスク管理システムを作る目的についてです。それは、あなたの「行動を管理すること」では決してありません。あなたの「底力を開放すること」です。

是非、あなたの底力を開放できる柔軟なタスク管理システムを作り上げてみてください。

▼尚、タスク管理・時間管理・目標管理などについて私のやり方をまとめた本も出版されています。ワンコインで今すぐ読めますので興味あれば是非!

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。