私の曲を聴いたら「どうでもいい」と思って欲しい

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photo credit: self portrait via photopin (license)

私の愛しいアップルパイへ

音楽には人の感情を突き動かすパワーがあります。悲しませることもできるし、喜ばせることもできるし、怒りをかき立てることもできます。

では私のソングはあなたをどう思わせたいのか?それは一言でいえば「どうでもいい」です。

詳しくお話しますから、さあ、こちらにおかけください。

いま我慢した分だけ、いつか報われるはずだという虚妄

以下に紹介する記事で詳しく書きましたが、私の音楽に対する第一配列は、人生の窮屈さからの解放にあります。

育ちのいい私は、常識や文化や社会のもたらす抑圧によって人生というものに膿んできました。なんてったって、幼いころに世界が私に教えてくれた処世術はこうでした。

「一番楽しいことは、一番最後までとっておこう。いま我慢すればいつかきっと良いことがある」

私はこの教えにもとづいて、慎ましい生活の中にどうにか幸せを見出そうとしました。いま我慢して授業を受ければ放課後は遊べる。いま我慢して就職活動に精を出せば楽な社会人生活を送れる。いまボロ雑巾のように働けば、セカンドライフが待ってる。

我慢しているとホッとしました。いま我慢した分だけ、いつか報われるはずだという虚妄の中に逃げ込めたからです。

しかし、その本心は退屈で退屈で仕方ありませんでした。私にずっとつきまとっていたのは、生きているというよりただ死んでないだけという気分でした。俺はまだまだこんなもんじゃないんだという衝動を抱えながら。

いま我慢して先に嫌なことを終わらせようって考え方でいると、嫌なことばかりすることになる!気づいたのは随分と成長してからでした。

10歳の頃に出会った音楽だけは、これと真逆の真理を教えてくれました。いまこの瞬間に私が感じている感情、衝動、情熱、それにこそ価値があるのだと。いまこの瞬間、生きることに熱狂することが、生きる意味そのものなのだと。

私の曲を聴いたら「どうでもいい」と思って欲しい

しかし自らすすんで我慢の人生を選ぶなんて不思議に思うでしょうか。そんなことはありません。我慢の人生にも目的があります。

それは安心と安定です。「今まで通りに行こう」「いつか良いことがあるだろう」「いま自分が我慢して済むなら」。かように私は過去と未来と他人に配慮して中庸を目指すことで、安心と安定を手に入れようとしていたわけです。現在を犠牲にすることで!

しかし、その損失はあまりに大きい!夜が思うよりもずっと昼は深いのと同じように、我慢の損失はあまりに大きい!

私はもっとどうでもいいと思うべきだったのです。過去も未来も他人も。ですから、私が私の作品を通して吐き出しているのは過去も未来も他人もどうでもいいってことなんです。いまこの瞬間、燃えるように生きることの重要性に比べれば!

過去と未来と他人への配慮で錆びつくくらいなら、いまBurning!して燃え尽きたほうがいいじゃありませんか。せめて、私とあなただけはそのようにスリリングに生きるべきなんだ!

まもなくリリースするシングル「HANK」を聴いたら、どうぞ思う存分「どうでもいい」と思ってください。

貴下の従順なる下僕 松崎より

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。