新曲knaH公開!Youtubeで無料視聴可!




私の愛しいアップルパイへ

ハッハー!今日、この日、素晴らしい日に、このニュースをお届けできることを誇りに思います。新アルバムからの一曲目「knaH」をリリースしたのです!

(歓声があがる)

リッスン!

(静かになる)

新曲knaH公開!Youtubeで無料視聴可!

さぁて、せっかくなので新曲knaHに込めた思いなど語っていきましょう。

もし偉大なアーティスト達が現代に生きていたら?

今回、新曲を作成するにあたっては実にシンプルな1つの質問から出発することにしました。

それは「もし、かつての偉大で先見的なアーティストが現代に生きていたら何を作っていたか?」でした。今は亡き偉大で先見的で時代を変えたアーティスト達が私と同じ時代に生きていたらどんな音楽を作って世に問いかけるのか。

それは彼らが残した実際の作品とはまったく違うものになったであろうことは太陽の光によって明らかです。また、それは現存するどの楽曲とも違う楽曲になったでしょう。

かくして私はまったく新しい冒険に出る事になりました。それが新曲「knaH」へとつながる旅の始まりでした。

ベルリンから受けた新しいインスピレーション

この旅において大きなインスピレーションとなったのはベルリンで体験したユニークな文化でした。

ベルリンは16世紀以降のクラシック音楽から現代へとつながる音楽史に革命的な変化をもたらしただけでなく、現代音楽においてもクラブミュージックを中心に極めて先進的なエレクトロ音楽を奏でています。

私は去年ドイツ・ベルリンに移住して以来、日々ベルリンにおいて音楽に留まらない先進的な文化を日々感じてきて、素晴らしいインスピレーションをいくつも得てきました。これは全く新しいコンセプトで楽曲を構築する上で重要なインプットになりました。

新アルバムの一貫したルールDogma18

新しいコンセプトで楽曲を制作するにあたり、新しいアルバムを貫徹する「Dogma18」と名付けたルールを設ける事にしました。無論、これはラース・フォン・トリアーの設けたDogma95にインスパイアされたものです。

Dogma18は私が音楽において(彼がそうしたように)”純潔の誓い”をたてるなら何にするか?について代理石像のごとく冷徹になって考えた結果でした。

Dogma18は現在調整を進めているため、概ねロックの快楽主義的な傾向を根こそぎ排除することが焦点になりました。もっと言えば、これは我々が100年かけて培ってきたヒューマニズムという20世紀最高の智慧との敵対へと必然的につながるため、ジャケットも智慧の象徴である蛇との敵対を模しています。

これらは音楽の表現形式として、特にドラムを中心としたビートの排除からなる一連のルールとなりました。

▼Dogma18には例えば以下のような項目が含まれています。

  • ヒューマニズムの終焉をテーマとする
  • 享楽的で快楽主義的なパーカッションの使用を禁止する
  • 特にビートの類を禁止とする
  • 楽節の一拍目におけるパーカッションを用いたブレイクを禁じる
  • 3つの大楽節で構成される安易な楽式展開を禁じる
  • 非12平均律、非インストゥルメント、ノイズの使用を推奨する
  • 偶然性の導入を推奨する

Dogma18の完成版についてはアルバムと同時にリリースする予定です。

日本人ボーカルHirokiとの全面的な共作

前作は基本的にすべて私が制作していたのですが、今作では楽曲制作のパートナーとしてボーカルのHirokiと全面的に共作しました。これは制作面における実に大きな変化でした。

ほぼすべて彼にはボーカルを担当してもらっていますが、ボーカル面だけでなく制作面においても強力なパートナーとして関わってくれています。アルバムコンセプトの基盤となるところから何度も何度も彼と議論を重ねて作品を形にしてきました。

実は、Hirokiとの出会いは小学五年生のときであり、以来20年以上の付き合いがあります。中学生時代に最初にバンドを組んだ時の盟友でもあり、阿吽の呼吸ができる相棒でもあります。今こうして共に活動できることを誇りに思います。

Hankを0から完全に作り直す

今作はHankのリミックスにあたりますが、実際にはすべてを0から作曲、レコーディングし直しています。そういう意味ではピッカピカの新曲です。

本作のタイトルは「knaH」と、原曲「Hank」を反転させたタイトルになっています。これはHankを反対側から覗き込んだような楽曲となっているためです。

楽曲のテンポは大きく下がり、楽曲展開やモチーフも完全に新しいものに刷新しています。楽曲は7:35の大作であり、Dogma18を整理するための実験を繰り返した複雑なものとなりました。

新アルバムの第一弾をご堪能あれ!

かくして新曲knaHは私の完全に新しい創作活動の第一歩となる記念碑的なソングとなりました。エキサイティング!

本作は新アルバム「tihStaE」からの1stシングルになります。現在他の楽曲も制作しておりますので、お楽しみに :^D




貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。