私の愛しいアップルパイへ
さぁさぁお待ちかね!今日はjMatsuzakiの新曲をお届けします!
前作「knaH」から4ヶ月。新アルバムからの二曲目。新機軸の一作として「samohT」が完成しました。Woooooo!
「ヒューマニズムの断末魔」をコンセプトとした一作
コンセプトは七面倒くさい説明を省いて端的に言えば「ヒューマニズムの断末魔」です。まもなく終焉を迎えつつある人間至上主義と、まもなく人間を追い越しつつあるテクノロジーへの希望と羨望と、感情の価値低下に対する悲観がごちゃまぜになった部分を作品に凝縮しました。
作品はDogma18と名付けた音楽上の教義に基づいて作られていて、以下のようなルールに基づいています。
- 享楽的で快楽主義的なパーカッションの使用を禁止する
- 特にビートの類は禁止とする
- 楽節の一拍目における主にパーカッションを用いたブレイクを禁じる
- 偶数小節での予め予期されうる展開を控える
- 不協和音の使用を推奨する
- 非12平均律、非インストゥルメント、ノイズの使用を推奨する
- 偶然性の導入を推奨する
- 無料で全編が聴けるようにする
特に音楽上の大きな特徴となっているのは1950年代以降の音楽の最大の特徴であるビート(ドラムス)を徹底的に排除していることです。
アフロビートを起源とし、ジャズおよびロックミュージックの最大の特徴でもある、シンバル、タム、スネア、バスドラムの混合からなる小刻みなビートは全面的に廃止しました。これはポリフォニーとホモフォニーが中世の最大の教義であった「均衡と調和」を表していたのと同じように、ビートこそが現代の音楽に根付いた「ヒューマニズム」を表す最大の要素であったと考えたためです。
サウンドにおいてはビートを代替するように電子音楽を大々的に取り入れています。これはドイツ・ベルリンで受けた新鮮な音楽体験に大きな影響を受けています。例えば、samohTの前奏部分は1990年代初めのドイツ音楽に対する私なりの賛辞です。
メインのモチーフは1980年代以降のポップスめいたレトロな旋律になっていますが、その他の楽節との極端な対比は一種の皮肉と捉えていただければと思います。
ボーカルは前作「knaH」に引き続き、ボーカルのHirokiに担当してもらいました。samohTが根本的に抱えているナルシシズムをうまく表現してくれたと満足しています。
新曲「samohT」はYoutubeで無料試聴できます!
新曲「samohT」は各社の音楽配信サービスで配信予定ですが、現在はYoutubeとSoundCloudで無料試聴することができます。
我が新曲をご堪能あれ。
この貪欲なりし人物jMatsuzakiめは既に次のソングの制作にも手をつけております。これからも着々と新アルバム「tihStaE」の制作を進めていきますのでお楽しみに :^D
貴下の従順なる下僕 松崎より