photo credit: U.S. Army Wounded Warrior Sports Program – Team Roping – 10 May 2008 – Las Cruces – New Mexico – FMWRC via photopin (license)
私の愛しいアップルパイへ
定期的にこんな独特な質問に出会うことがあります。「なぜ、タスク管理や時間管理や目標管理が必要なのか?特定の組織に属さず自由の身であれば、これらは不要ではないか!なにかに縛れず自由に活動することこそ最も効果性の高い生活ではないか!jMatsuzaki!聞け!jMatsuzakiよ!貴様のうちに蔵するこの自己矛盾にいま回答を求めん!」と。
なるほど、これは実に幼稚な質問ですが、好意的な解釈をすれば本質的な質問とも受けとれる可能性はなきにしもあらずとも言えなくもないかも知れません。jMatsuzakiを十分に読んできたあなたなら鼻で笑ってしまう質問かもしれませんが、私はこの疑問に真剣に答えようと思います。
どんなに環境的に自由であろうとも、多くの人は惰性に縛られている
なぜ環境的に自由にも関わらず、タスク管理や時間管理や目標管理が必要になるのか?
最初に明確に答えておきましょう。これらが必要なのは、我々は通常、惰性に縛られているからです。環境的にはいかに自由であろうとも、タスク管理や時間管理や目標管理なくして惰性から逃れるのは困難です。
どんなに環境的に自由の身であろうとも、喫煙者は煙草を吸いに行くでしょう。悪癖に縛られているからです。
どんなに環境的に自由の身であろうとも、家に土足で上がったりはしないでしょう。文化に縛られているからです。
どんなに環境的に自由の身であろうとも、人前でゲップはしないでしょう(そう願う!)。常識に縛られているからです。
そのなかには、やるべきかやらざるべきか、なにを優先してなにを後回しすべきかも考えず、時間と労力を割いていることが無数にあります。ただ「いままでやってきたから」「やったほうがいいから」「気になるから」という理由だけで!
タスク管理や時間管理や目標管理をしないことが自由を満喫することにはなりません。多くの場合、自由ではなく惰性を満喫することになるでしょう。
言うまでもなく、人生は一回こっきりで時間は有限です。ですから、私たちはなにをするにも惰性と戦わねばなりません。過去や未来や他人に縛られていないのであれば尚更です。さもなくば、単にやったほうがいいことのために、本当にやるべきことを後回しにしかねません。
志を維持するとき、タスク管理や時間管理や目標管理が必要となる
あなたが何か特定の対象を志そうとしたときは、なるほどタスク管理も時間管理も目標管理も不要でしょう。
あなたが音楽に目覚めるとき、タスク管理も時間管理も目標管理も不要でしょう。
あなたが物理学に目覚めるとき、タスク管理も時間管理も目標管理も不要でしょう。
あなたが政治に目覚めるとき、タスク管理も時間管理も目標管理も不要でしょう。
なぜなら、意志や使命といったものは無根拠の上に成り立つからです。しかし、ひとたび志が明確になり、具体的な対象となり、現実世界における活動になった暁にはこの限りではありません。
あなたが当初の志を維持しようとしたときには、常に時間やタスクや目標への関心が重要な鍵を握ります。私は心配症なのでもう一度言いますが、志の力を持続しようと思ったら、惰性と戦わねばならないからです。
我が言を決して取り違えたもうな!
貴下の従順なる下僕 松崎より