暇人が持つ誤ったものさしについて

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私の愛しいアップルパイへ

どう頑張っても分かり合えない人というのは居るのでしょうか。

この世にはどうやら人生に”暇な時間”なるものが本当に存在すると思っている人が居るらしいのです。

“暇な時間”とは、退屈の名のもとに狼もゾッとするような醜い顔で「時間よ、過ぎ去れ!」と叫ぶための時間です。

 

“暇な時間”という錯覚

“暇な時間”。それは巧妙に作りこまれた錯覚です。まるでアンチンボルドの絵画の如く、大胆に仕組まれたトリックです。

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photo credit: asirap via photo pin cc

彼は、人生には“暇な時間”という大きなスペースがもともと用意されていて、そのスペースにやるべきことを1つ1つ当てはめていくのだと考えています。そして、埋まらないところは”暇な時間”として、怠惰のうちに過ごすのだと。

もしかしたら私をおちょくるために、思ってもいないことを口にしたのかもしれません。

いや、そんな馬鹿な。彼がそんなことをするはずがない。

暇な時間を優先する”ものさし”

例外なく、人生はやるべきことで満ち溢れています。少し考えるだけで、きっと気が遠くなるほど膨大なリストを作れることでしょう。それらはとても一生を費やしても終わらないほどの量です。

私たちにできるのは、何を優先するか選択することだけなのです。

結局のところ自称暇人というのは、単に自らの意志で”暇な時間”を優先させているに過ぎません。最優先でやるべきは、暇のうちに時間を費やすことであると自ら選択したのです。

しかし、”暇な時間”を優先した方が良いほど完璧な人間など、はたしてこの世に存在するのであろうか!(否、存在しないであろう!)

つまり、根本的な問題は、彼が誤った”ものさし”を持っているということです。

彼は“緊急”の眼鏡でものを見ることに慣れすぎたために、”緊急”なものがまったく無ければ、暇な時間を優先するべきだと錯覚しているのです。

ものごとを”重要”の眼鏡で見る日常など、とうの昔に忘れてしまったのです。何が重要かを考えるなんてひどく面倒で、必死に避けてきた結果という訳です。

“ものさし”を作り変える

暇人から脱却するために必要なのは、”重要”のものさしを丁寧に作り上げることです。

長期的な目標や行動指針を外部化し、“暇な時間”より重要なことがらを明確にするのです。

そして、”緊急”をつかさどるカレンダーとは別に、”重要”をつかさどるタスク管理システムを作り上げるのです。”重要”のものさしを適切に反映したタスク管理システムを。

堂々と「無趣味なんです」とか「暇でやることがないんです」なんて主張するのは、片方の肺だけで呼吸しているようなものです。

貴下の従順なる下僕 松崎より

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。