私の愛しいアップルパイへ
あなたの周りにも無数にあるでしょう。人に言うほどでも無い自分だけの小さな”こだわり”が。
そんな声を大にして言うほどでも無い小さな”こだわり”をあえて取り上げてみようというこのコーナー。
今回は「読書」編です。
本との向き合い方
この記事では、速読術やフォトリーディング等の特別な能力を紹介するものではありません。
私が一人の凡庸な人間として泥臭く社会を生き抜いていく中で、いつの間にか形になっていた読書法を紹介します。
その方法を伝える前に、本に対する向き合い方を説明しておく必要がありそうです。
本に対する考え方は大きく二種類あると思います。
1つ目は本は貴重であり資産であり、思い入れを持って綺麗な状態で扱うか、または時が来れば売却するものであり、終始丁寧に扱うべきという考え方。
もう1つは、本は知識の源泉であり、”ワザ”と”チエ”の源泉であり、それらを盗む効率が上がるのであればいくらでも汚して構わないという考え方です。
どちらが良いという事はありませんが、私は徹底的に後者の立場を取っています。
本は生まれながらに読者に新たな視点やより深い知識や広く高い視野を提供する責任を負っており、その使命を達成できるのなら自分がどんな状態になろうとも光栄に感じるであろうと信じてやみません。
もし本を汚すのが勿体無いと思うのであれば、こんな考え方はどうでしょう。その本が売却できなくなる事でこうむる被害はたかだか数千円の損失に過ぎない。本を汚す事でより深く内容を理解し、あなたの持つ無限の可能性が少しでも刺激されるのであれば、その価値は無限大であると。
読書への小さな”こだわり”
そろそろ本題に入りましょう。読書に対する私の小さな“こだわり”を1つ1つ紹介します。
◇とにかく書き込む。汚す
冒頭に述べた通り、本は汚してなんぼだと思っています。何か感じた事があったらその場で書き込みます。
書き込む時に躊躇は不要です。書く必要があるか無いか悩んだら書き込む方を選びます。とにかく本を汚す事に対するハードルをゼロにします。
眠い時に読んで線がくちゃくちゃになったりする事もありますが、気にしません。
◇三色を使い分けてマーキングする
重要な部分には三色ボールペンで線を引きます。引く線は赤・青・緑の三種類で、それぞれ以下の通り意味合いが異なります。
赤 … 忘れてはいけない事。もし忘れると本書の本質を取り違える可能性があるほど重要な事。
青 … 覚えていた方が良い事。本書の本質を補助する文言であり、たとえ忘れても即影響がある訳では無い事。
緑 … 面白いアイデアだと思った事。本書の本質的なメッセージからは外れるが、良いアイデアに繋がると思った事。
このマーキング方法は非常に有用です。1度読んだ本の内容を忘れるのは当たり前ですから、後で読み返す際に相当な時間の効率化に繋がります。未来の自分を楽させる為、今頑張るのです。
来るかどうか分からない遠い未来に限った話ではありません。私は同時に複数の本を読み進めている為、前回その本をどこまで読んで、どんな内容だったかをざっと振り返る為、今すぐ役立つのです。
◇付箋は使わずドッグイヤー
線を引いた重要な箇所は、後ですぐピンポイントで呼び出せるような工夫が必要というのは容易に想像がつきます。
恐らく最も一般的なやり方は、付箋を付ける方法と、本の角を折ってドッグイヤーにする方法の2通りだと思います。
私はドッグイヤー派です。ポストイットは本に折り目が付かないというメリットがありますが、私は本は汚してなんぼだと思っているのであまり魅力的ではありません。むしろポストイットを使うと手が3本無いとスムーズに読み進める事が出来ない為、使うのを諦めました。
私は電車などのちょっとした移動時間で本を読む事も多い為、なるべくすぐに本を読む体勢に入りたいですし、なるべく使う道具は増やしたく無いのです。
よって、右手にペンを持ち、左手は本を支え、重要な箇所があればペンを持ったまま右手でドッグイヤーを作り、そのまま線を引くという方法で落ち着きました。
ドッグイヤーは必ず見開きの右上を折るようにします。見開きの左側に重要なセンテンスがあったとしても、折るのは常に右上です。
◇後でまとめる
本は読み終えたら全体を一枚のノートにまとめます。
その本を手に取った経緯、要点、どんな人におすすめしたいか、などの観点で本の内容を書評としてまとめます。
もちろん使うのはEvernoteです。
その本が紹介したい程に素晴らしい本であれば、この書評をもとにブログに記事を投稿します。例えば以下の記事です。
この本の内容をまとめるという行為は、空き時間で随時進める様にしています。しかしそれだけでは中々はかどらなかった為、今では毎週火木土に15分間、読んだ本をまとめる時間を予定として確保しています。
自分を再発見しよう
いかがだったでしょうか。普段は特段意識する事の無い習慣も、あえて取り上げてみると新たな発見があるものです。
あなたはどの様に本を読んでいますか?そこにあるこだわりは何ですか?
是非教えて下さい。
貴下の従順なる下僕 松崎より
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