GTDのInboxで使うツールを整理して効果的に実践するコツ

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私の愛しいアップルパイへ

前回の記事ではあらゆる情報の一時的な受け皿である受信箱(=Inbox)について、定義を見直してみました。

今回は、その定義に従って私が実際に使っているInboxをご紹介する事にしましょう。

▼ちなみに、InboxはGTDというタスク管理メソッドで唱えられている考え方です。ご興味あればこちらをお読みください。

Inboxの選定

私がInboxに対して定義した内容を振り返ってみましょう。

  • 自分が受け取った情報である
  • 自分が遂行中のプロジェクトと関係がある
  • どんな意味を持つ情報なのか判断できていない

これらの条件を満たすInboxは、処理の作業負荷や情報の散在を防ぐ為、数は少ない方が良いというのは自明です。

現在私がInboxとして使っているものには3つあります。これらはなるべく頻繁に処理し、毎日空になるよう努めています。

  • 1.三段トレー
  • 2.Evernote
  • 3.Gmail

それぞれ理由を見ていきましょう。

1.三段トレー

私の体内には”システム屋”の血が脈々と流れており、あらゆる情報をデジタル化したいという欲求があります。しかし、アナログの情報を無くす事は不可能です。

郵便受けの中には毎日の様に書類が投げ込まれますし、人から書類を手渡される事も多々あります。

これらのアナログ情報を一手に引き受けるのがこの三段トレーです。

三段トレー(with IKEA)

三段トレー(with IKEA)

一番上の段がInboxとなっており、アナログで受け取った情報は一度全てここに置かれます。先述した郵便受けの中の書類や人から受け取った書類は勿論の事、名刺や雑誌や書籍、さらには電気屋で買ってきた電子機器や昨日買った冬物のマフラーなども、一旦全てここに入ります。

ちなみに、サイズが大きくて収まりきらない物の場合には、泣く泣く床の上に置きます。

2.Evernote

デジタルデータは原則全てEvernoteのInboxに入れる様にします。メインのInboxです。

RSSリーダから選抜したニュースや日々思いつく素晴らしいアイデア、人から聞いた有益な情報、制作中の作品に使う楽譜など、デジタル化できる物は全てEvernote上のInboxへ入る様にしています。

Evernote Inbox

Evernote Inbox

3.Gmail

デジタルデータはEvernoteのInboxに行くのが原則ですが、電子メールだけは例外です。

電子メールはその歴史の長さ故、コミュニケーションツールという枠に留まらず、あらゆるデジタルデータの受け皿として最も汎用的に使えるデータです。

汎用性の高さだけで言えばEvernoteよりも高い為、Evernoteに移さずに電子メールは電子メールとして処理する方が効率的な場合が多いです。

私はGmailを愛用しているので、Gmailの受信トレイがInboxという事になります。

もちろん処理の結果としてEvernoteに転送する事はあります。

Gmail Inbox

Gmail Inbox

Inboxの使い方

それでは、先に紹介した3つのInboxについて、処理の流れをご紹介しましょう。

1.三段トレー

アナログな情報は三段トレーの一段目に格納します。処理内容が決まったものについては二段目、三段目に待避していきます。

例えば、本棚にしまう事が決まった書籍や、スキャン待ちの書類などです。

このInboxのポリシーは、スキャナなどを用いてなるべく全てデジカル化するという事です。デジカル化したのもはEvernoteへ送付します。

分厚い書籍や、アナログのまま保存しておく必要がある物については、超整理法にもとづいてちょっとしたキャビネに保存していきます。

キャビネ

キャビネ

2.Evernote

Inboxに入れるべき情報はなるべく全てEvernoteのInboxへ統合する様にします。前回の記事でも述べた様に、RSSリーダなどの膨大な情報を持つものについては、EvernoteのInboxへ入る前にある程度情報のろ過をする様にします。

その為、EvernoteのInboxには、外部から収集したWebクリップなどの情報はさほど入ってきません。このInboxに入ってくる情報は、日々思いついたアイデアや、自分で作り出したドキュメント、ライフログなどがメインになります。

尚、ToodledoやNozbeなどのタスク管理システムをはじめ、個別にInboxを持っているツールも数多くありますが、私はデジタルデータのInboxはEvernoteと決めています。

それがタスクを示す情報であろうが、予定を示す情報であろうが、参考資料を示す情報であろうが、とにかく一旦EvernoteのInboxへ集める様にするのです。

その後、処理結果によって、ToodledoやGoogleカレンダー、またはEvernote上の適切なノートブックなどに振り分けられます。

Inboxを1つに統合する事で、情報を収集・処理する時の迷いを極力減らす事が大事です。

3.Gmail

デジタルデータはEvernoteへ送るのが基本です。その中でどうしてもEvernoteのInboxでまかなう事が出来ない情報は電子メールの形式でGmailのInboxへ送付します。

それらは主に以下3つのいずれかに該当するものです。

  •  a.コミュニケーション目的のメール
  •  b.Evernoteに対応していない外部ツールとの連携
  •  c.プッシュ通知が必要な情報

「a.コミュニケーション目的のメール」の様に、私宛に送られて来た電子メールは返信を必要とするものが多い為、Evernoteへ転送するよりも電子メールのまま扱った方が便利です。

次の行動に使うもの、あとで読むもの、返信待ちのもの、といった風にフォルダで電子メールの状態を管理する事で、Gmail上である程度の処理を出来る様にしています。

Gmailのフォルダ構造

Gmailのフォルダ構造

「b.Evernoteに対応していない外部ツールとの連携」の様に、Evernoteとの連携をサポートしていないツールでも電子メールでカバーできるものは多いです。例えば週に一度送られてくる外部ツールの統計レポートや、よく使うソフトウェアのアップデート情報などです。

また、「c.プッシュ通知が必要な情報」の様に、情報を受信したと同時にiPhoneへポップアップするなどして、プッシュ通知が必要となるものも電子メールで統一します。

例えばTwitterやFacebookのメッセージ、GoogleカレンダーやToodledoのアラームなどは、通知を電子メールで受信し、iPhoneへポップアップ表示する様にしています。

Inboxを中心に情報の入出力を考えよう

今回はInboxを中心とした情報の取り扱い方を紹介してみました。

あなたも今一度Inboxを見直してみてください。

Inboxに入るまでにいかに情報をスリム化するか、また、Inbox内にある情報をどう処理していくのか、Inboxを中心とした情報の入出力フローを見直してみましょう。

▼ちなみに、InboxはGTDというタスク管理メソッドで唱えられている考え方です。ご興味あればこちらをお読みください。

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。