40歳サラリーマンが小学生時代の夢だった漫画家デビューを果たしたときの話~MARUCCHI氏による特別寄稿~

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jMatsuzaki の読者、アップルパイの皆様、おひさしぶりです。去年以下の寄稿をさせてもらった、まるっち(MARUCCHI)です。

実は昨年の寄稿後、いろいろあって、映像クリエイターから漫画家に転身をしました。そこまでの過程がとてもエキサイティングでワクワクするものだったので、ぜひみなさんにシェアしたいと思って、再び寄稿させてもらうことにしたんです。

好きなはずの映像制作がストレスに

一昨年前からミュージックビデオ、プロモーションビデオを撮ったり、タイムラプスで作品を作ったり、と映像クリエイターとしての作品作りをしていました。

でも、日々映像を作っていて、どうしてもゆるせなかったことがあります。それは何を隠そう、自分自身のスキルの未熟さです。

映像機材はそれなりにお金をかけて揃えました。でも、撮影スキル、編集スキルがなかなか上達しない。。。というか、上達はしているんでしょうけど、自分の求めるレベルになかなか達しない。

そんなにすぐに上達しないよ!という声が聞こえて来そうですが、他人との差が埋まらないことにストレスを覚え、いつしか、好きなことをやるために始めた映像制作が苦しいものになっていました。

そのように感じていたころ、たまたま得意な絵を使ったロゴ制作でイラストを描いて、クラウドソーシングのコンペに応募したところ、見事当選。

絵を書くこと、デザインすることの楽しみをその時、再認識することになります。

昔から絵を描くのは好きで、子供の頃は、小学校の卒業文集に漫画家になりたいという夢を書いているくらい、好きなことだったからです。

いつしか現実を見てそんな夢は忘れていましたが、そのロゴ制作をしている時や、PHOTOSHOPを使って絵を描いている時は、時間を忘れるくらい、自分が楽しんでことに気がつきました。

映像を作るより、絵を描いていた方が楽しいかも!という思いから、映像クリエイターより、イラストレーターとして活動したいと思うようになりました。

ふたたび漫画家になるという夢に火が灯ったきっかけ

イラストレーターとして活動を始めようと思っていた2015年の秋頃、電子書籍作家として活躍する、岡野純さん、和田稔さんのトークライブ&電子書籍出版企画イベントがありました。

これを見たとき、直感的に、岡野純さんが描いているような「マンガでわかる」実用的なマンガを描くのも面白いかもと思い、参加を決意し、企画書を作ってイベントで発表したところ、なんと金風舎さんから出版にゴーサインが!

そこからは、夜な夜なマンガを書き始めるのですが、これが楽しくてしょうがない!

イラストレーターで単発の絵を描くことの何十倍も、マンガを書くことの方が面白かったんです。

結果、イラストレーターという言葉が頭からすっかり消えて、昔なりたかった漫画家になるという夢に急激に火がつきました

そこからは、初めての執筆に色々と戸惑いながらも、寝不足になりながらも、なんとか一冊書き上げ、先月末に無事に発売が決まったのがこちらの電子書籍です。

今のところ大した売上にはなっていないですが、一応これで漫画家のはしくれになることができたのかなと思います 🙂

点と点が繋がった瞬間

漫画家になりたかった夢などすっかり忘れて普通に会社員として働いていたのですが、数年前から、僕は仕事を効率的にするためのGTDやタスク管理に興味を持っていました。

その流れでシゴタノ!の大橋さん、ライフハック心理学の佐々木さんが主催するタスク管理セミナーなどに参加していたのですが、その参加者にはブロガーの人が多く、そのうち自分も本格的にブログを書くようになっていました。

そして、電子書籍を描いていて思ったのは、会社員をやりながら漫画家活動を続けるには、これまで取り組んでいたタスク管理がとても重要な位置を占めることに気づきました。

タスク管理をしっかりとしていかないと、とても漫画執筆プロジェクトは終わらないなと。

また、個人でも簡単に出版できるこの時代に、自身の電子書籍をマーケティングする上でブログは重要な位置付けとなることにも気づきました。

ブログを使って自分自身の宣伝をするのはもちろん、ブログで執筆のプロセスを公開することでファンとの交流も増やしていけるのではと思い始めました。

そういえばそもそも出版のきっかけとなったイベントの主催者、岡野純さん、和田稔さんも、タスク管理とブログによって繋がった仲間でした。

それを言ったら、jMatsuzakiとの出会いもですね。

これこそまさに故スティーブジョブズ氏の「Connecting the Dots(点を繋げること)」だと一人で興奮したのですが(笑)これまでの色々な活動は全ては漫画を描いて生きて行くことに繋がっていた気がしてなりません。

この漫画を描く楽しみを、自分以外の漫画や絵が好きな人たちにも広げていきたいなと漠然と思っていたのですが、岡野純さんもそれに賛同してくれて、二人で「あたらしいマンガ道」というコミュニティを作ることにしました。そしてそのコミュニティの第一弾としてのセミナーをやることにもしました。

コミュニティ活動はオンラインでも展開予定で、同じように会社員をやりながら漫画を描く楽しみを持った人達で、色々な情報を共有できればいいなと思っています。

そんなこんなで、2年前に、なろうと決めた映像クリエイター活動をやめて漫画家へと転身したわけなのですが、個人的には、今の状態が一番しっくりきています。

それはやっぱり自分が絵を描くこと、漫画を描くことが好きで、ワクワクするからなんだと思います。

映像を作る時は残念ながらここまでワクワクはしませんでした。たぶん、自分の中に映像制作というソフトがうまくインストールできなかった。もしくは体に馴染むまでにもう少し時間が必要なのかもしれません。

みなさんも、忘れていたワクワクする夢を、知らずに潜在意識の奥に隠してしまっていないか、もう一度考えてみてはどうでしょう?

そしてもしその夢が絵やマンガを描くことだったら、ぜひ「あたらしいマンガ道」で一緒にワクワクしましょう!

MARUCCHI この記事の著者:まるっち / MARUCCHI 漫画家

セキュリティエンジニアをやる傍ら、マンガを描いてます。イラスト、映像など、基本はものづくりが大好きです。

趣味でハードコアパンクバンドもやっています。ハードコアパンクの激しさの中に青春のような甘酸っぱいメロディーがあるのが好きなので、自分の作品もそんなイメージで作りたいと思いオレンジコア・クリエイターと名乗ってます 🙂

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。