タスク管理で割り込みタスクにどう対応する?〜jMatsuzakiに聴いてみよう!vol.1〜

この記事はjMatsuzakiへのインタビュー内容をライターであり音楽家でもあるhaLuna(ハルナ)さんに記事としてまとめていただいた特別寄稿記事です。jMatsuzakiのリアルな生き様や具体的なライフハックの実践方法、Burning!な人生哲学について新鮮な切り口切り込んでいただいたシリーズ記事ですのでお楽しみください!

jMatsuzakiさんのブログをご覧のみなさま、こんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
今回、ご縁あってjさんのインタビュー記事を連載させていただくことになりました、haLuna(ハルナ)です。
まずは、jさん自身もブログ記事として何度も題材にされており、またご自身で実践されているタスク管理について、お話を伺ってきました。

何度もブログで書かれていることとはいえ、初めてこの記事を読まれる方やこれからタスク管理に挑戦しようと考えている方の目線にできるだけ近い感覚でお話をお聞きしたいと思い、敢えてこれまでの記事を読み返すことなくインタビューに臨んでおります。

そのため、内容的に重複する部分もあるかと思いますが、既に熟読されている読者の方も、この機会に改めて、新鮮な気持ちでワクワクしながら読んでいただければと思います!

突発的なイレギュラーが……!

jMatuzakiさんはベルリン在住。親友のKeiKanriさんとともに「ベルリンぐらし」というブログも運営されています。

30代の漢(おとこ)が強敵(とも)と発する愉快なベルリン海外移住体験記

30代の漢(おとこ)が強敵(とも)と発する愉快なベルリン海外移住体験記

※インターネット黎明期のノスタルジーを存分に感じさせてくれる「よくわかるプロフィール」ページは必見。マウスポインタにKeiKanri氏のアイコンがどこまでもついてきます。正直めちゃくちゃ鬱陶しいです(←褒め言葉)

 

ドキドキしながら迎えたインタビュー当日、そんなKanriさんが引越しをされるというところからお話は始まりました。
あれ? たしか、つい先日引っ越されたばかりではありませんでしたっけ?

「なんだか引っ越した先で、転々とさせられているらしいんですよ。もともと契約していた部屋に当初入れなくて、急に『明日引っ越せる?』みたいな。ひどいよね〜」

そんなことあります? 海外すげええ!

……ということで、今回はそんなお話の流れで「タスク管理においてイレギュラーが発生した時の対処」についてお聞きしてみました!

割り込みタスクは「第Ⅰ領域vs.第Ⅱ領域」のせめぎ合い

私などは、(引越し先で住まいを転々とさせられるようなことに比べれば)イレギュラーとも呼べないような、ちょっとしたことでもすぐにタスクシュート(※1)をつけ忘れたりしてしまいます。
イレギュラーや予想だにしないことがあった時に、jさんはどのように対処されているのか、お聞きしてみました。

「めっちゃわかります(笑)。これはですね、『7つの習慣』という本の中に、時間管理マトリクス(※2)という、時間管理の文脈の中でよく引用される表があるのですが、それの、第Ⅰ領域vs.第Ⅱ領域なんですよね。

つまり、緊急かつ重要なこと緊急ではないが重要なことのどちらをとるか、という問題というわけです。」

 

たしかに、イレギュラー(緊急のこと)に追われているときは第Ⅰ領域のことでいっぱいいっぱいになり、第Ⅱ領域のことを忘れてしまいます。

「第Ⅱ領域をおろそかにすると、将来の長期的な投資がおろそかになるので、いつまで経っても生活の質は上がっていかない。目の前のことにひたすら振り回され続けることになってしまうので、いかにしてバランスをとるかというところでみんな葛藤があるのかなと」

まさに、私自身にとっても耳の痛い、身に覚えがあるお話です。

第Ⅰ領域のタスクは「予防する」ことで第Ⅱ領域にすることができる

「第1領域の割り込みにどう対応するかは、実は考え方としてはひとつしかなくて

 

えっ、そうなんですか?

 

「その時第Ⅰ領域になってしまったことはもう手遅れというか、やるしかないんです」

 

なるほどたしかに、その通りですね。だからこそ緊急なわけですから。

タスク管理というのは実は緊急に起きてしまったことに対してはあまり打つ手なしなのだ、とjさんは続けます。
なので、緊急なタスクを過ぎてからが、いよいよタスク管理の出番ということになります。

 

「第Ⅰ領域のタスクは、予防することで第Ⅱ領域にすることができるんです。
これも『7つの習慣』の中に出てくる例えなのですが、“緊急に入院する”という割り込みタスクに対しては、“定期的に健康診断に行く”という第Ⅱ領域で予防できる、という」

 

つまり、第Ⅰ領域(緊急なこと)が発生してしまったら対応するしかないのだけど、それがまた起きないように予防する、ということが第Ⅱ領域のタスクになるので、それを生活の中に組み込んでいく。
そうすることで突発的なトラブルが減っていき、長期的に見れば第Ⅱ領域に集中していける、というわけです。

 

狩猟民族から農耕民族へ

「これはタスクシュートの産みの親である大橋悦夫さん(シゴタノ!というブログを運営されています)が、第Ⅰ領域から第Ⅱ領域にシフトしていく時間管理のしかたを『狩猟民族から農耕民族へのシフト』というたとえで説明されています。
目先の食べ物を得るために“緊急”に動かず、畑を耕して育てて行くことで、長期的に飢えない生活を確保する、まさに狩猟じゃなく農耕のやり方で割り込みに対応していくと」

 

なるほど、“農耕”にシフトすることは、リスク回避の面と不確定要素の解消という面でメリットがあるわけですね。

 

「入院の例なんかはわかりやすいですが、自分も会社員時代、急に上司から『お前、あのプロジェクトどうなってんだ』とどやされるみたいなことがあって。
で、その説明のために緊急ミーティングが開かれて、時間が取られてしまう。
ではその場合どうするかっていうと、定期的な連絡がされていなかったという問題があるわけなので、毎日業務が終わる時に進捗を送るとか、日報みたいなものを取り入れたりすることによって、上司にもプロジェクトが見える化されて、(緊急ミーティングが設けられるような事態が)避けられるようになるかもしれない」

 

こういった対策によって、緊急ミーティングという割り込みタスク(第1領域)が、日報という第Ⅱ領域に変わるということだそうです。

 

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次回予告:では第Ⅱ領域(重要なタスク)をどう見極めるのか?

ところで、私自身が第Ⅱ領域と第Ⅰ領域をどのように分けて考えるべきなのか迷ってしまうことがあります。
たとえば、筆者(haLuna)は音楽活動で生計を立てていくことを目標として生活しています。
その中で、『音楽活動に関わること』をすべて、長期的に自分の人生の質を上げること=第Ⅱ領域、というふうに考えたくなるのですが、それでもライブ直前の準備となると緊急度が否応なしに増してきて、その場合そのタスクは第Ⅰ領域になってしまうのか、仕分けに迷って手が止まってしまうこともたびたび……。

そこで次回は、そもそも第Ⅱ領域(重要なタスク)とはなんなのか、というテーマで伺ってきたことをお伝えしたいと思います!

ここまでお読みくださってありがとうございました。次回もお楽しみに!

 

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※2 時間管理マトリクス…タスクを緊急度と重要度の軸によって第Ⅰ〜第Ⅳ領域に分類した表。詳しくはこちら

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著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。