やらなきゃいけないけどめんどくさいタスク6種と対処法まとめ

やらなきゃいけないけどめんどくさいタスク6種と対処法まとめ表

私の愛しいアップルパイへ

やらなきゃいけないけれど、めんどくさいタスクってのはシリアルやベーコンエッグのように日常に当たり前に存在するものです。

しかし、そのようなタスクを着実に実行に移してこそ、私たちのような夢見るリアリストたちは前進できるってものです。

そこで、今日は私が普段から実践している「やらなきゃいけなけどめんどくさいタスク」6種の分類とその対処方法についてお話ししましょう。めんどくさいタスクにどうやって手をつけていくかの対処法です。

やらなきゃいけないけどめんどくさいタスク6種とその対処法まとめ

意義や目的が不明瞭なタスク

よくあるめんどくさいタスクの筆頭は意義や目的が不明瞭なタスクでしょう。なぜそれをやらねばならないのか納得いかないうちに取り組むのはめんどくささを醸成してしまいます。

この対策はシンプルです。なぜそれを自分がやる必要があるのか、事前に考えた上でタスクに取り組むことです。タスクは「What」と「How」に関連した情報ですが、それに「Why」を付与することで、意義と目的が明確になってめんどくささを薄めてくれます。

有効な対処法として、私は人生のミッションステートメントを作り、すべてのタスクについてミッション・ステートメントのどの項目と紐づいているかを必ずプロジェクトに設定することにしています。こうすることで、どのタスクにおいても「ミッション・ステートメントに基づいているから」と意義がみえてきます。

ミッション・ステートメントに定義された役割に基づいて情報を分類することの有効性については7つの習慣の続編「7つの習慣 最優先事項」でも論じられています。

重要事項は、時系列でもなく、あいうえお順でもなく、役割ごとに分類してメモしておくとよい。そうすれば、必要な情報は役割から連想してすぐに探し出すことができる。

(中略)

役割ごとに情報を分類して整理しておけば、役割をベ ースにした第 Ⅱ領域の時間管理のプロセスもスム ーズに進む。よくできている市販の情報分類システムでも、時間管理の考え方があなたと合っていなければ、結局はうまくいかずに途中で投げ出すことになるから、自分で工夫したほうがよいだろう。

役割別の情報整理によって、第 Ⅱ領域の活動に目が向くようにもなる。重要だけれども緊急ではないことを自然と考えられるようになるからだ 。メモをとるたびに 、電話番号を見るたびに 、情報をファイルするたびに 、コンピュ ータ ーで情報を整理するたびに 、大切な人間関係と自分のスチュワ ードシップを意識することができるのである 。

「7つの習慣 最優先事項」 第六章 バランスよく役割を果たす

ネクストッ!

先送りして手をつけるタイミングを失ったタスク

やらなければいけないと思ってから、先送りを続けてしまって寝かしすぎたタスクは漏れなく「やらなきゃいけないけどめんどくさいタスク」に進化します。先送りを続けた結果、期限ギリギリに着手するようなタスクは輪をかけてめんどくさくなります。

対処法ですが、すでにこの種のめんどくさいタスクになってしまったものは、残念ながら今すぐに取り組んで終わらせる方法しかありません。

この種のタスクについては予防が鍵となります。そもそもこういった種類のめんどくさいタスクを発生させないように整えることです。どのように?

それは、どんなタスクにおいても以下の方針を常に念頭に置いておくことです。これが先送りを避け、めんどくさくならないうちに、期限内に終えるコツです。

「なるべく早く手をつけて、毎日ちょっとずつ進める」

▼ タスク管理本の名著「マニャーナの法則」ではちょっとずつ進めるメリットについてこう説いています。

きりのいいところまで仕事を終わらせると、脳に「仕事は終わった」という認識を与えてしまい、完璧を求める欲求が消えてしまいます。その結果、仕事を再開するのが難しくなってしまうのです。そこで、無理にでも仕事の途中で中断して休憩に入りましょう。こうなると、脳は「仕事は終わっていない」と認識します。つまり「仕事に戻りたくて仕方がない」という気分になりますから、仕事への復帰が楽になります。

「仕事に追われない仕事術 マニャーナの法則・完全版」 CHAPTER 13 大切な仕事の先送りをなくす

ネクストッ!

人間関係の悪化に関わるタスク

人間というのは複雑なものです。どんなやりとりがどんな影響を与えるか分かりません。なかでも、もしかしたら人間関係が悪化するかもしれないと感じるタスクはやらなきゃいけないけどめんどくさいタスクと化します。

人間関係はカオスそのものです。厳密にいえば、どんなやり取りであれ人間関係が悪化する可能性はあります。そう考えるとどんな些細なタスクでさえ、敬遠したくなるかもしれません。自分のメンタルが弱っているときは特に。

ではそのようなタスクにどのように取り組んでいけばいいのでしょうか。人間関係やコミュニケーションに関わることですから、深掘りし始めたらとても残りのスペースで語り切れるものではありませんので、ここであくまで手をつけるコツをご紹介します。

それは、ユーモアを取り入れることです。人間関係やコミュニケーションに関わるタスクで手をつけるのが億劫に感じるのは、悪化を恐れているからです。つまり深刻になり過ぎているのです。

ユーモアはものごとを捉えなおす力を引き出してくれると同時に、気持ちをポジティブにしてくれます。 人間関係が悪化しそうと縮こまっているときに、ユーモアは偉大なパワーをもたらしてくれます。

▼ヴィクトール・フランクル氏は「夜と霧」(原題:trotzdem Ja zum Leben sagen:Ein Psychologe erlebt das Konzentrationslager)の中でユーモアの役割についてこう説きます。

ユーモアも自分を見失わないための魂の武器だ。ユーモアとは、知られているように、ほんの数秒間でも、周囲から距離をとり、状況に打ちひしがれないために、人間という存在にそなわっているなにかなのだ。

「夜と霧」第二段階 収容所生活

ですから、ベストな方法は対象となる相手とユーモアのある会話をすることです。それが難しいのであれば、ユーモアを感じられるコンテンツに触れながらそのタスクに取り組むと良いでしょう。例えば、相手に送るメッセージを書く前や書いている間に笑える動画を流すなどです。

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実行手順が複雑なタスク

実行手順が複雑なタスクはめんどくさいタスクの筆頭でしょう。例えば、特別詳しい人でない限り確定申告などは手順が複雑なタスクでしょう。また、引越しや結婚式なども手順が複雑なタスクといえます。

この手のタスクは事前に手順書やチェックリストを作っておくことが大切です。複雑なタスクに手順書なしで取り組もうとすると、途端に面倒になります。

ですから、まずは実際にタスクに手をつける前に手順書を作るタスクに取り組むことが大切です。また、一つオススメしたいのはどんな仕事においてもなるべく実行ログを残しておくことをオススメします。

というのも、大抵の仕事は2回以上実行することがほとんどです。例えば、引越しなどは今回だけだからとついログを残す手間を惜しんでしまうことが多いですが、実際のところ引越しはほとんど確実にもう一回発生することになります。

その際、過去の実行ログがあればそれを基に精緻な手順書を作成することができます。過去の実行ログから手順書を作れることが分かれば、複雑なタスクに取り掛かることも容易になるでしょう。

ネクストッ!

失敗したときのリスクが大きいタスク

手順が簡単であれ、失敗したときのリスクが大きいタスクもめんどくさい化しやすいタスクです。

例えば、請求書の発行などはさほど難易度が高くなくとも、桁を1つ間違えただけで大きな損失につながるリスクを考えるとめんどくさくなりがちです。他にも、重要書類の郵送やちょっとした誤操作でシステムの停止につながる作業などもリスクが大きく、準備に取り掛かるハードルが高くなりがちです。

この手のタスクも先述した「実行手順が複雑なタスク」と同様にまず手順書を作ること、その補助として実行ログを残しておくことがオススメです。

その上で、リスクの大きいタスクについては二人体制で取り掛かることでリスクを減らすことができ、着手ハードルを下げることができます。

ネクストッ!

できなそうに思えるタスク

どんなタスクも取りかかれさえすれば、いずれは終わります。つまりどんなめんどくさいタスクも取りかかれるかどうかが最も重要なポイントです。では、取りかかれるかどうかの違いとはなんなのでしょうか?その一番の違いは「できる」と思えるか、「できない」と思うかの違いです。

人は「できる」と思えるタスクには取り掛かることができ、「できない」と思うタスクには取りかかれません。そして「できない」と思うタスクは面倒で手がつかなくなり、結果的に実際に終わらなくなります。ロバート・K・マートンの自己充足的予言のようにです。

例えば、今日中に仕上げないといけない重要な資料作りができなさそうに思えるのなら、着手ハードルが上がり、めんどくさくなり、脱線が増え、実際にできなくなります。

では、「できない」と思えるタスクを「できる」と思えるようにするにはどうすればいいのでしょうか?それは、できた実績を記録に取るようにすることです。できないと感じるのは妄想です。ですから、実際にできた実績を残して記録に残していけば、できないと感じるのは妄想だと気づくことができます。

運動が苦手でジムに行くのが面倒に感じるのなら、ジムに行った記録を細かく残しておくと良いでしょう。早起きが苦手でできそうにないと感じるのなら、早起きできた日の実績ログを残しておくと良いでしょう。そういった「できない」と思っていたのに「できた」実績が積み重なると、いずれははじめて取り掛かる他の「できない」タスクも「でもやってみたら、できるのでは?」と思えるようになります。

できると信じられるようになれば、それに取り掛かるのは容易です。そして、取り掛かりさえすればそのタスクは終わります。

ネクストッ!

めんどくさい理由を特定して対処すればパフォーマンスが上がる!

どんな人であれ、やらなきゃいけないけどめんどくさいタスクというのは必ず発生するものです。私たちのような夢見るリアリストであれば尚さらそうでしょう。

この手のタスクをテキパキとこなせるようになるには、なぜめんどくさいかを特定して、その理由にあった対策を施すことです。この記事がそのために役立ったなら幸いです。

▼ちなみに、このテーマについてはひらめきラジオでF太さんと共に対談もしています。F太さんならではの対処法なども聴けるのでこちらもご参考にどうぞ。

おお、見える!私には見える!未来の姿が見えるぞ!

あなたが、楽しいことに没頭するだけでなく、めんどくさいタスクも着実に実行に移せる力を持ち、長期的に素晴らしいパフォーマンスを発揮している勇敢なりし姿が!!

貴下の従順なる下僕 松崎より

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著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。