私の愛しいアップルパイへ
私に備わる超人的な能力。それは愛する人の頭の中を見抜くことができることです。 冗談だとお思いですか?それでは今あなたの頭の中をのぞいてみせましょう。
hmm,,,なるほどあなたは1つ悩みを抱えておられる。それは「創造的でバランスの良い時間の使い方をするためにタスクをどう整理すればいいか」でしょう。
期限に遅れないように仕事を進めたい一方で、学習と成長を促してくれる長期的なタスクも進めたい。具体的な行動は分からないが解決すべき問題はある。そのうえ刻一刻と状況は変化していて、とてもうまくバランスをとるためのタスクリストなんて作れそうもない。そうお思いでしょう?
腰を抜かしましたか?言ったでしょう。私は超人的な能力を持ってるって。ある人は私のことを本気でサン ジェルマン伯爵だと思っているんですよ。
(そう言うとjMatsuzakiは両手で重々しい扉をぐぐぐと開くと、客人を中へと招き入れた)
タスクを5つに分類するタスク管理メソッド
あなたの悩みに対する私の答えはこうです。
タスクを5つに分類しましょう。
さすれば、仕事に追われることもなく、日々の改善を施しながら、学習と成長への投資にもバランスよく取り組めるタスクリストを作れるようになるはずです。その5つの分類とは以下です。
- イベント
- タスク
- アイデア
- プラン
- イシュー
それぞれ見ていきましょう。
決められた日時に実行する「イベント」
イベントは「実行することが決まっていて、その実行日時も決まっていること」です。
例えば講演会やパーティーへの出席、会議などのように参加が決まっているイベントです。
加えて、期限情報もイベントとして扱うのが良いでしょう。期限にはその日までに書類提出やら成果物の納品やら、なにかしら対応が必要なことが発生するわけですからイベントとして扱うのが良いです。
また、特定の日付に思い出したい情報もイベントとして扱うと良いでしょう。仲の良い友人の誕生日や、好きなアーティストの新作リリース日など、その日にリマインドしたいこともイベントとして扱います。
このようなイベントを個別に管理する目的は大きく2つあります。
- 期限や予定をすっぽかさないようにする
- イベントのダブルブッキングを防ぐ
ツールについてですが、イベントは日時が決まっていることですからカレンダー形式のツールが最適です。紙の手帳でもいいですが、繰り返し発生するイベントもあるでしょうからデジタルツールの方が利便性が高いでしょう。
私が使っているのは「Googleカレンダー」で、これがイチオシのサービスです。上の画像は実際の画面です。
ネクストッ!
実行タイミングを自分で決める「タスク」
タスクは「実行することが決まっているが、実行日時は柔軟に調整できること」です。
例えば、この愛すべきブログの記事執筆は実行することは決まっていますが、納期はありません。つまり、タスクということになります。
セミナーに向けての資料作成などもタスクといえるでしょう。セミナー自体は実行日時が確定しているのでイベントですが、そのための資料作成は実行タイミングが自由に決められるでしょうからタスクということになります。
タスクを個別に管理する目的は大きく3つあります。
- タスクごとの実行順序や実行タイミングを計画しやすくする
- やるべきことを明確にすることでタスクの抜け漏れを無くす
- やるべきことを外出しすることで気になることを頭から追い出す
ツールについてですが、タスクは量が多くなりがちなので追加が容易なものがいいでしょう。これが第一の要件です。また、条件に応じて必要なタスクだけを柔軟にフィルタリングできるものが望ましいです。
そのためには、プロジェクトやタグなどフィルタリングに使える項目が設定できるものが良いです。加えて、計画を立てやすいようにタスクの実行予定日を設定できるとなお良いです。
私が使っているのは「Todoist」で、これは上記の要件を満たしているのはもちろんのこと、無料にも関わらずタスク管理ツールとして極めて完成度が高いのでオススメです。上の画像は実際の画面です。
ネクストッ!
実行に移すか決めていない「アイデア」
アイデアは「実行するか否かまだ決めていないこと」です。実行しなくても困らないことともいえます。
例えば、読みたい本ややりたいゲーム、いつか行ってみたい場所や新しく思いついた企画などがアイデアに該当します。
アイデアは必然的に実行されない可能性が高いので注意が必要です。確実に実行したいものはタスク化しておきましょう。
アイデアを個別に管理する目的は大きく2つあります。
- タスクもアイデアを分けることで今やるべきことだけに集中できるようになる
- 思いついたアイデアを保存しておいて必要なときに使えるようにする
ここまでの整理として、イベント、タスク、アイデアの分け方について、友人の誕生日を祝うことを例に考えてみましょう。友人の誕生日の日にちはイベントとして登録します。誕生日プレゼントを買いに行くのはタスク。誕生日プレゼント候補はアイデアということになります。
このようにイベント、タスク、アイデアを分けることで、情報が欠けることなく期限に遅れることもなく、いま目の前にあるやるべきことに集中できるようになります。
ツールについてですが、アイデアとして様々な形式のメディアを保存しやすいツールが良いでしょう。文章はもちろんのこと、写真や動画、Webクリップなどもアイデアソースになることがあるでしょうから、
私は「Evernote」を使っています。上述した要件を満たしつつも作りはシンプルで、この手のツールとしては完成度が高くて重宝しています。上の画像は実際の画面です。
ネクストッ!
重要事項を優先する「プラン」
プランは「ある期間内のうちに達成したいことがら」です。
一週間のうちに達成したいこと、今年のうちに達成したいこと、5年のうちに達成したいこと、人生で達成したいことなど、中長期的にやりたいことを指します。
プランを個別に管理する目的は大きく2つあります。
- 緊急性のない重要なタスクを掘り起こして実行できるようにする
- 重要なことを明確にして、いま本当に集中すべきことを決める
ここまでお話しした「イベント」「タスク」「アイデア」だけでも十分に仕事を回すことはできるでしょう。しかし、それらだけだとどうしても場当たり的で、受動的な時間の使い方に甘んじることになります。
そこでプランが必要になります。緊急性はないが中長期的な視点で重要なことにフォーカスすることで、主体的な時間の使い方が可能になります。
なかでも、特に一週間のプランは最重要です。これはほとんど必須といってもいいでしょう。一週間という人間の基本的な週間の単位であり、そのうえ1日よりもずっと俯瞰的に考えられ、しかも柔軟性も備えています。一週間のプランは、日々の時間の使い方を見直して重要事項にフォーカスする鍵です。
もちろん一年の目標や五カ年計画や10年計画などもっと長期的なプランを作る意義もありますが、一週間のプランに比べれば重要性は落ちます。一週間のプランは一貫性と柔軟性を同時に保てるプランだからです。
ツールについてですが、ExcelやGoogleスプレッドシートのような基本的な二次元の表が作れるツールが良いでしょう。そして期間ごとに計画と実績を入力します。
私は「Googleスプレッドシート」を愛用しています。形式や書式などは独自に作り込んだものですが、週ごとに期間と実績を記入する非常に単純なシートです。上の画像は実際の画面です。
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解決したい問題を管理する「イシュー」
イシューは「課題・問題に感じているが、それを解決するためのアクションが自明ではないこと」です。
これはプランに役割が似ていますが、アプローチは真逆です。プランがトップダウンなら、イシューはボトムアップといえるでしょう。
解決できると生活の質がぐっと上がる課題や問題で、しかし解決策が分からないものはイシューとします。そして、イシューの解決に向けての試行錯誤を1つずつタスク化していくことになります。ちなみに、解決策が明確なものはイシューではなくタスクです。
イシューを個別に管理する目的は大きく2つあります。
- 解決できれば生活の質を上がる課題を埋もれさせない
- 緊急性のない長期的な課題に1つ1つアクションしていく
イシューはプランと同じく緊急性はないが中長期的な視点で重要なことにフォーカスすることを目的としています。生活のなかから見えてきた課題である分、プランよりも手をつけたときの効果は高いかもしれません。
生活のなかの問題を炙り出し1つ1つ対策を打っていくことで、理想や目標に向かうよりズバ抜けた結果をもたらしてくれるかもしれません。ちなみに私はサラリーマンを辞めて独立したての一番辛い時期をこのやり方で乗り越えました。
ツールについてですが、1つの問題に対して思いついた対策やそれによって発見したことをスレッド形式でどんどん追記していけるツールが良いでしょう。
私は「Trello」を愛用しています。Trelloならば課題1つ1つに対してスレッド形式で情報を追記していけますのでオススメです。上の画像は実際の画面です。
ネクストッ!
5つの分類を維持すれば創造的でバランスの良い時間管理ができるようになる
溜まった仕事を効率よく処理するだけならタスク管理はさほど難しいものではありません。今日お話ししたような機能ごとに高度に分散したシステムを作る必要はないでしょう。
しかし、ただ効率的に仕事をこなすのではなく、効果的に仕事をこなしたいと貪欲に考えるところがあなたの良いことです。
創造性を発揮して、全体的なバランスを取り、長期的に重要なことに時間を割ける効果的な時間の使い方をしたいなら、今日お話ししたことがきっと役に立つはずです。
貴下の従順なる下僕 松崎より