佐々木正悟氏のすごい手抜きを読んだ感想とまとめ

私の愛しいアップルパイへ

西部劇をメインストリームに押し上げウィンチェスター片手に西部男の代表となった俳優といえば…ジョン・ウェインですが、心理学を実生活に応用する分野におけるジョン・ウェインといえば…それはやはりこの方、佐々木正悟さんでございましょう!

(歓声が上がる)

今日は佐々木正悟さんが脱・完璧主義についてとことん語り尽くした一冊「すごき手抜き」について、僭越ながらこの私、埼玉が産んだ個人ブログ界のジョン・ウェインjMatsuzakiがご紹介させていただきましょう!

(再度、歓声が上がる)

それでは耳だけでなく全身でお聞きください!リッスン!

(静かになる)

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誰もが陥る完璧主義の症状

完璧主義というのはかなり多くの人が陥っている病ではないでしょうか。それは生活全体にあらわれることもあれば、仕事のごく一部だけであらわれる症状かもしれません。

部屋は雑然と散らかっていてもまったく気にならないのに、特定の趣味に関しては細部まで気にかけすぎて一向に完成しないといったこともあるでしょう。

かくいう私も、このような完璧主義と戦ってきたものです。完璧主義については以下のような記事もある通り、このブログで何回か取り上げてきました。

また、私は自分の中にある完璧主義的な側面に「Dr.パーフェクト」と名付け、この「Dr.パーフェクト」の力を弱める課題を定期的に自分に設けては、その勝敗を管理しています。文字通り、完璧主義と戦ってきたというわけです。

そういうわけで完璧主義も罠というものに対してはかなり敏感になっている方だと思いますが、それでも本書にはハッとさせられることがいくつもありました。

完璧主義は不本意な選択を自己正当化するときにあらわれる

まずもって理解しなければならないのは、完璧主義は決して良い心がけなどではないということです。そもそも、なにかを完璧にこなすなどということは空中に花を咲かせるような非現実であり、完璧主義に陥ることはすなわち無尽蔵に時間を費やした挙句に「やっぱりできません」と泣きつく羽目になるということです。

もちろん、あなたのように賢いお人であれば完璧な状態などありえないことは十分に承知のことでしょう。にもかかわらず、なぜ人は完璧主義などという非現実を追いかけては泣きをみる悪癖を断てずにいるのでしょうか。

それは、完璧主義がある種の不本意な選択を自己正当化するための言い訳として機能するからです。

フォーカル・ポイントなどで語られる20対80の法則(パレートの法則)はご存知でしょうか。上位20%の仕事が80%の成果を生んでいるという法則であり、最重要事項に集中することの重要性を説いた法則です。

この考え方はビジネスシーンに限らず、あらゆる場面で望ましい態度と理解されている法則です。つまり、重要事項を特定し、それに集中すること。完璧主義は完全にこの逆をいっています。

では、なぜ特定の仕事で完璧主義に陥ってしまうのか?それは、その仕事のどこが本質的に重要であるかがわからず(もしくは考えられず)「不安だから手当たり次第やっていこう」という防衛的で消極的な発想から生まれているからです。

重要事項を特定し、集中することの重要性は分かっている。しかし、なにが重要か自分には判断できないから、とりあえず手当たり次第やってみよう。とはいえなんの考えもなく手当たり次第というのは格好がつかないから、完璧を追求していることにしようってな具合です。

完璧主義がいかに妥協の産物であり、主体性の欠けた消極的な行為であり、不本意な選択の連続であるか分かっていただけたでしょうか。これを意識するだけでも脱・完璧主義の勇敢なる第一歩です。

完璧主義的な仕事では信頼度が高まらない

モーツァルトを教育するレオポルトのように厳格な態度で完璧主義と対峙してきた私ですが、本書には脱・完璧主義へ導くハッとする記述が随所に盛り込まれていました。

特にこの切り口があったか!と感嘆させられたのは、以下の箇所でした。

それは、「迷惑を一切かけない人よりも、迷惑をかける人のほうが好かれる」という事実です。完璧主義的で、祖父母などに厳格にしつけられた人からしてみれば、とても信じられないことかもしれません。

でも、ちょっと考えてみてください。完璧主義で誰にも迷惑をかけずに生きているような人に、友達は多いですか?

人間関係は、儀式ではありません。

すごい手抜き P.94

なるほどと思いました。これは確かに完璧主義に陥っているときの大きな落とし穴の1つです。

完璧主義というのは「仕事の重要部分がわからずに、不安だから手当たり次第やっていこう」という発想から生まれています。それはつまり、人に嫌われたり、怒られたり、笑われないようにしたいという不安が出発点になっていることがほとんどでしょう。

しかし、迷惑をかけないように一人で抱え込むタイプの人というのは、決して人から好かれるタイプではないのです。

人から嫌われないように完璧主義を貫いているのに、反対に完璧主義が人を遠ざけている!なんたる皮肉でしょうか!コーエン兄弟の書く脚本よりずっと皮肉に満ち溢れていて、滑稽です!

本書に書かれている通り、仕事とは「他人が起こしたトラブルをケアすること」であり、「他人の世話を焼くこと」でもあります。別の言い方をすれば、仕事というのは人と人がそれぞれの違いを活かして補いあうものです。これは本質的に完璧主義と対立するものです。

人から嫌われたくないがために完璧主義に走っているのに、それは決して人からは好かれる行為ではないという自己矛盾を意識しておくことは、完璧主義という自己正当化を突破する大きな原動力となってくれそうです。なんてったって、何も良いことがないってことになるのですから。

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脱・完璧主義へと導いてくれる最良の書!

本書は完璧主義の有害さと、手抜きの勧めを懇々と説明してくれる良書です。いままでこんな本があったでしょうか。私は本書を読んで大変気分がスッキリすると同時に、少し肩の荷がおりたような、ホッとしたような気分になりました。

ちなみに、P81〜の「13 満点以外も認めてみる」の章には私の手抜きエピソードも採用されていたりします。海外ドラマを観ながら仕事するという話です。

ということで本書は脱・完璧主義へと私たちを導いてくれる良書でした。表紙もイカしてます。ちょうどいま割引期間中のようですので、この機会にぜひ手にとってチェックしてみてください。

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。

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