短時間で「完全集中」するメソッドに学ぶ集中力を高める5つの方法

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私の愛しいアップルパイへ

小さい頃、リビングにある押し入れが好きでした。子供には手の届かない位置にある上の段には、父が長年揃えてきた工具類や電子機器類がいくつも収納されていたからです。

家具や家電やおもちゃが壊れたときには、父が押し入れから最適な工具を持ってきて、父がなんでも直してしまったものです。私にとって父と押し入れはどんな問題を解決してしまう冒険野郎マクガイバーでした。

子供ながらに、私も大きくなったら押し入れに自分だけの工具を収納するんだって憧れたものです。

今日紹介する「短時間で「完全集中」するメソッド」はそんな押し入れに収納された工具のような本です。私にタスク管理のイロハを教えてくれた鉄人、佐々木正悟さんの著書で、完全集中するために使える効果的で実践的なテクニックが50近く詰め込まれています。自分にあったものを抜き出して試してみれば、確実に何らかの効果がでるでしょう。

世界の奥深い真理を教えてくれる本よりずっと役に立つかもしれません。

短時間で「完全集中」するメソッドに学ぶ集中力を高める5つの方法

本書には数々の集中力を高める技が収納されています。人によって胸を打つ箇所は違うでしょうが、今日は特に私の胸を打ったいくつかの技を紹介することによって、本書の紹介になればと思います。

1.残像メンタルトレーニング

残像メンタルトレーニングというものをご存知でしょうか。具体的なやり方はネットで検索していただければと思いますが、ほんの1分程度の短時間で集中力を高めることができるトレーニングです。

コントラストの強いカードを20秒ほど眺めた後に目を瞑り、定着した残像を1分ほど維持するように努めることで自然と集中状態に自分を持っていくテクニックです。

私は本書でこのテクニックを知り、毎朝仕事に手をつける直前にやるようにしているのですが、これがなかなか良いのです。体感としてはゲーム感覚でできる簡易な瞑想というような感覚で、簡単なルールが設けられている分、瞑想よりもスッと集中状態に自分を持っていけます。

2.集中タイムにカフェの音を流す

作業中に音楽を流すとか、環境音を流すとか、そういったテクニックはよく聞くものですが、いつも眉唾だなと思っていました。音楽はどんな音が鳴っているか気になってしまいますし、環境音も最初は新鮮でもすぐに飽きてうざったくなるからです。

本書では、このテクニックについて新しい使い方を教えてくれました。

私が言いたいのは「少し騒がしいくらいが無音より集中しやすい」ということではありません。「いつも同じ音声を聞く」のには、集中力を高めるうえで、少なくとも2つの意味があります。

  • 他の騒音をシャットアウトしてしまう
  • 集中が途切れたことに気づくバロメーターになる

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これにはハッとさせられました。常に同じ音を流しておくことで、どんな音で邪魔されるかわからない状況をコントロールできますし、その音が気になりだしたら休憩の合図だと思えばいいのです。

さっそく集中タイムには毎回同じYoutubeにあるカフェの環境音を流すようにしているのですが、なかなか良い感じです。

▼ちなみに、私が今愛用しているのはこちら。2時間あるので流しっぱなしにできて良いです。

YouTube Preview Image

3.集中状態の快感を記録しておく

いまいち作業に集中できないとか、なかなか集中力の必要な作業に着手できないといったことがあるでしょう。私は日常茶飯事です。

実は、これの素晴らしい突破法が本書に書かれていました。それは、集中することが快感であることを思い出せるように記録に残しておくという方法です。

思い返してみれば、確かに、集中しているときは快感なのです。集中状態に入れると、手をつけるべきかつけないべきかといった不安から解放され、時間が経つのがあっという間に感じます。

このような快感を思い出せるよう、集中状態のときに集中状態の快感を記録しておくようにすれば、いずれはつべこべ言わずに作業に集中しようと思えるようになります

4.雑念はとにかくすぐ書く

本書でオススメされている「雑念がわいたら、その内容に関わらず書き留めるという習慣」があります。

作業中でも脳には気になる情報がどんどん入ってきます。隣の部屋から物音が聞こえたとか、雨が降りそうな天気になってきたとか、パソコンの動作が重くなってきたとか、気が散るようにできています。

このような気になることにいちいち反応していたら、とても1つの作業に集中することはできません。だからといってその気になること全てをその場で解決してしまおうとするのは、本末転倒というものです。

とはいえ、気になることを頭の中に留めておいても気が散るだけです。そこで最も合理的な方法といえるのが、書きとどめておいて後で検討できるようにすることです。これは実際にやってみると本当に効果的なので試してみていただきたいものです。

ちなみに私は集中タイムの間はデスクにnu-boardという持ち運びタイプのホワイトボードを開いておいて、雑念をそこに常にメモするようにしています。nu-boardだと使い回せてゴミもでないので相性がいいのです。

▼ちなみに、私が作業のお供にしているのがこちら。

5.杞憂日記を書く

本書で紹介されている杞憂日記というものが面白くて実用的で気に入っています。

杞憂日記とは、誰かを怒らせていないか?とか、あるイベントが失敗に終わるんじゃないかとかいった心配ごとを記録しておく日記です。そして心配ごとの結果がわかったら、その心配ごとが杞憂にすぎなかったかどうかもメモしておきます。

この効能はというと、心配していることのほとんどは杞憂に終わるものであり、自分が余計な心配ばかりしていることに気づくためです。もちろん余計な心配ばかりしているようでは集中力が落ちるので、それが減れば集中力アップにつながるというわけです。

実際杞憂日記をつけてみると、私は起こりもしないようなことの心配ばかりしていることがよくわかりました。それが杞憂日記をつけることで、心配のほとんどが余計な心配であることがわかると、次に心配ごとがやってきたときにも乱されずに済むようになつつあります

自分にあった集中力アップ法が見つかる一冊!

最近私の仕事がやたらはやくなったから不思議に思ってたですって?まるで手が8本もあるみたいだから影ではオクトパスってあだ名で呼んでるですって?

そうでしょうそうでしょう!なぜなら本書の内容を日々の習慣に取り入れて、仕事への没頭力があがったからですよ。

▼この本を読めばあなたもオクトパスの仲間入りです。

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。