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私の愛しいアップルパイへ
なんともありがたいことに、あなたに向けたこの個人的な文章を、自己啓発やライフハックを取り扱うブログとして紹介してくれる方がいらっしゃいます。
それは大変ありがたいことですし、涙がでるほど嬉しいことですし、まったく何も間違ってもいないのですが、執筆する側からはこの愛すべきブログがどう見えているかという話を今日はしようと思います。
ここにはブログを書く上で最も重要な要素である”ブログのコンセプト決め”についてのヒントが眠っていると感じたからです。
七面倒臭い説明を省いて端的に申し上げますと、この愛すべきブログを自己啓発だと思って書いたこともライフハックだと思って書いたこともありません。
私は常に「作曲術ブログ」だと思って書いています。
自分のエゴの延長線上に他人のニーズが重なる場所を探せ
この愛すべきブログは私のエゴの塊です。私という自分勝手で卑しい人間が持つ細やかな願いの1つである、「作曲に100%没頭したい」というエゴについてだけ書き綴ったメモです。
それでも多くの人がこのブログを訪れてくれるのは、このエゴの延長線にあるものと読者のニーズが重なったからだと私は思っています。私が作曲に没頭したいと考えているのと同じように、人々はそれぞれ自分が没頭したいと思っていることに没頭したいと思っているのです。
興味深いのは、私がもし自己啓発について書こうとしていたり、ライフハックについて書こうとしていたなら、きっと多くの人はこの愛すべきブログに興味を持たなかっただろうということです。今よりずっと表面的で薄っぺらで無難で常識的で冷めたブログになっていたでしょうから。
ここから導き出される教訓は、自分のエゴの延長線上に他人のニーズが重なるとき、最も強固なブログのコンセプトが見出されるのであろうということです。そしてそのエゴは具体的であればあるほど、強ければ強いほど良いのです。
そこにニュースでも辞書でも教科書でもない、ブログ特有の魅力が表れてくるでしょう。
貴下の従順なる下僕 松崎より