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私の愛しいアップルパイへ
小学生の頃だったか中学生の頃だったか忘れましたが、夏休みに自分だけの理想の時間割りを作るのが大好きでした。一週間のうち何時間は宿題をやって、何時間は友達と遊んで、何時間は宿題とは関係のない将来の勉強をするといった類のものです。
新しいノートに定規を使って、15分単位くらいで綺麗にグラフを書いて作っていました。こんな生活を1ヶ月以上続けたら自分はスーパーマンにでもなれるんじゃないかと思って、時間割りを眺めてはワクワクしたもんです。
しかも、夏休みが終わったらさらに洗練した時間割に更新してやろうなんて意気込んでいました。
結果は、、、言うまでもありませんが惨敗です。ガッデム、、、
理想の時間割りがうまくいかない理由
1日だってこの理想の時間通りに過ごせたことはありませんでした。それどころか翌日の朝にはその時間割りがひどく窮屈な気がして、今日くらいはゆっくりさせてくれよと思って投げ出してしまいました。
1日目がうまくいかないと、2日目にはもう見るのも嫌になって、少しずつ無かったことにされていきました。ゴミ箱に捨てるのは自分に負けた気がして気に食わなかったので、引き出しの奥に隠して目のつかないようにしました。哀れなるかな若かりしjMatsuzaki、、、
成長するに連れてさすがに少しは賢くなって、理想の時間割りなんて作るだけ無駄だと思うようになっていきました。それでも試験前だけの時間割りを作ってみたり、受験前だけの時間割りを作ってみたりと、懲りずに色々やったものです。
結局のところどれもうまくはいきませんでした。理想なんぞ所詮は空中にそびえる楼閣のようなもので、理想を描いただけでは実行できないのが常なのです。
理想の時間割りを現実的に導き出す方法
それでも、人生ってのは面白いことが起こるものです。最後の失敗作となった理想の時間割りを作って何年経ったか分かりませんが、いつのまにか、自分でも気づかないうちにちゃんと機能する理想の時間割りを作ることができるようになっていました(アンビリーバブル!)。
今回は少しずつ無かったことにされていく虚妄の時間割りではなく、現実的に実行可能な理想の時間割りです。なぜこんなことが可能になったのか。
それは、 以下3つの手順に経ることで実現できました。
1.1ヶ月間の行動記録をつける
2.記録から相対的な理想を導き出す
3.毎週の実績を評価して修正する
1.1ヶ月間の行動記録をつける
まずもって大切なのは「こうなったらいいな」という理想を基点にするのではなく、今実際どんな時間の使い方をしているのかの記録を基点にすることです。
まずは最低でも1ヶ月間、リアルタイムに行動記録をつけていきましょう。(私はなんだかんだで2年近く記録し続けていますが。)ツールは「TaskChute2」というタスク管理ツールを使って記録しています。
必須なのはプロジェクト名と開始時間、終了時間でしょうか。
2.記録から相対的な理想を導き出す
一ヶ月間の行動記録をもとにプロジェクトごとの実績時間をグラフ化していきます。
▼最初に全体の割合を出して、それを1週間、4週間、5週間で時間単位にします。この後のステップで週次の評価と月次の評価をやりやすくするために3種類作っています。
あとはこれを軸に、追加したいプロジェクト、時間を増やしたいプロジェクト、時間を減らしたいプロジェクト、辞めたいプロジェクトを吟味していきます。
このように実績時間からの相対的な修正点を考えれば、単に理想の時間割りとは違って現実的に実行可能な理想の時間割りが作れるのです。
3.毎週の実績を評価して修正する
理想の時間割りができただけで終わってしまっては、また引き出しの奥で無かったことにされてしまいます。ですから週次・月次のタイミングで実績を評価する習慣を設けましょう。私は毎週月曜日と毎月第一月曜日に実施しています。
▼以下のように棒グラフを使いながら、理想の時間割りと現実のギャップを分析するのです。
没頭したいことにもっと没頭できる生活へ!
上記の棒グラフだけ見てみると、とても理想に近づけるのは難しいような気がしてきますが、実際にやってみるとそうでもないことが分かります。
なぜなら、もともと普段の行動記録から導き出した数値なので、手を入れていないところは自然とグラフ通りになるからです。例えばマネジメントや成長、健康、家庭、生活などのプロジェクトなどは、自然に理想の時間割りに収束していきます。
そのため、ギャップの出たいくつかのプロジェクトを改善していくだけで良くなります。しかも、どのプロジェクトの時間が増えるとどのプロジェクトが後回しになるかも明確になるので、改善策も立てやすいのです。
少しずつ理想の時間割りに近づいていくプロセスは、理想の時間割りを作って満足していた頃よりずっと楽しくてエキサイティングな取り組みになります。
▼愛用しているのは「TaskChute 2」というツールです。
貴下の従順なる下僕 松崎より