私の愛しいアップルパイへ
私はフリーランスで作業場所が自宅なので、外出の予定がなければ人と会うことはありません。ツァラトゥストラのように蛇と鷲と戯れることすらありません。
ですから、これはあなたが幻滅するかもしれませんし、今まで言わないようにしていたのですが、外出の予定がない限りはだいたい一日中パジャマで過ごしていました。それでも、きっとあなたはこんな私でも優しく受け入れてくださるのでしょうね。ああ、エーゲ海のように広がるあなたの愛を前にして、私はいつもひれ伏すことしかできないのです。
外出の予定がなくても朝イチで着替える習慣を取り入れてみたら良かった
そんな私にも転機が訪れます。ライフエンジンに参加してくださっているカウボーイと話していたところ、彼は私と同じようにフリーランスで自宅作業でも、朝起きたら私服に着替えるというのです。朝の儀式のようなもので、着替えるとスイッチが入るからだそうです。
その時はそういうものかと、軽く聞き流していたのですが、日が経つとともに確かに一日パジャマでいるよりはきちんとした服装に着替えることで良い効果がありそうだと思うようになりました。
加えて、「フランス人は10着しか服を持たない」に書かれていたこんな一節を思い出したのです。
彼らはいつも他の誰のためでもなく、自分自身のためにおしゃれをしていたのだ。
完璧な身だしなみできちんとした装いに身を包んだ彼らは、とても素敵な家族だった。23際の息子さんでさえ、いつもちゃんとした服装をしていたほどだ。ホームステイの半年間、家の人がスウェットやパジャマ姿でうろうろしていたことなど、一度もなかった。
(中略)
わたしたちもぜひ彼らの精神を見習って、自分自身のために、そしてその日に会う人たちのために、装いと身だしなみに気を配るべきだと思うのだ。
「フランス人は10着しか服を持たない」Chapter 7 いつもきちんとした装いで
なるほど、これは試してみる価値がありそうです。これこそ私にお似合いの生活というものだとあなたも思うでしょう。
外出の予定がなくても朝イチで着替える利点
そういうわけで、今ではいつでも朝イチに着替える習慣を取り入れたのですが、そうすることで実感した3つの利点についてお話ししましょう。
1.仕事に入る前のスイッチになる
ライフエンジンのカウボーイに教えてもらった通り、確かに朝イチで着替えることは仕事に入る前のスイッチとして機能することがわかりました。
私は朝が弱いので寝起きはいつも世界の終わりのような顔をしているのですが、布団の上で軽くストレッチをして、布団をきちんと畳んで、きちんとした服に着替えると驚くほど気分がスッキリして「さぁさぁ紳士淑女の諸君!見世物じゃないぞ!今日の仕事に入ろうではないか!」と一人で叫んでしまうほどです。
ふとしたときに鏡に映る自分がきちんとしていると気分がいいんですよね。
2.息抜きにふらっと体を動かしに外に出られる
2つ目の利点は、息抜きにふらっと外に出てウォーキングなどができるようになったことです。
デスクワークが中心だと頭と手ばかり動かすので、途中で歩き回りたい衝動に駆られることがあります。実際、数分でも外をウォーキングすると素晴らしい気分転換になることがわかっていますし、それが朝なら目覚ましにも効果的です。
しかし、パジャマのまま生活していると外に出る前に着替えるというステップが増えるので「あー着替えるのは面倒臭いなぁ。洗濯物も増やしたくないし。もうちょっと作業続けてみるか」なんてことになりがちだったのです。
どんな時でも朝イチで着替えると、外の空気を吸いたいと思ったらさっと家を出られるので、生活に良いリズムが生まれましたし運動量も増えました。
3.外出準備のハードルが下がって効率化された
フリーランスとはいえ、ミーティングなどで人と会う予定は結構あります。外出の準備はまず着替えから入るのですが、着替えるのが面倒くさくてなかなか動き出せないときが多々ありました。
実際、外出準備前のSNSやメールへの脱線がひどくて、家を出るのがギリギリになってしまったりしていたのです。
それが家ではいつ外に出ても問題ない服装で居るようになってから、外出準備に取り掛かるハードルがぐっと下がって、外出準備の時間が短縮されました。こちらの方が精神的にもストレスフリーです。
朝イチで着替えれば、結果的に楽
朝イチで着替える習慣を定着させることで、ウォーキングしたり、玄関先で郵便を受け取ったり、外出したりするときにいちいち悩まなくて済むので、色々な面で結果的に楽になったと感じています。
私のように自宅作業なので予定がないときはずっとパジャマでいたり、土日はずっとスウェットで過ごしていたりするなら、着替える習慣を取り入れてみるのはオススメです。
▼先ほど引用もしましたが、日常をちょっと気分良く過ごすコツが色々と書かれたこの本もオススメ。
貴下の従順なる下僕 松崎より