長期計画より短期計画のほうが重要な理由

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私の愛しいアップルパイへ

私は自分の大好きなことに没頭すべく、夢の実行計画をつくっています。これは3つの時間軸からなる計画書です。

・長期計画 → 年代ごとの計画
・中期計画 → 5年間の計画
・短期計画 → 今月の計画

物分かりの良いあなたはこう思うかも知れません。「長期計画から徐々にアクションに落し込んで行くのね!」

NONONONONO!

長期計画より短期計画のほうが重要

私は、長期計画から今に向けて少しずつアクションを落としこんでいくやり方は、さほど有効でないと思っています。

遠い将来から今やるべきことに落とし込もうとしても、自分を取り巻く環境は着々と変化しています。それに、遠い将来のことなどそもそも見通しようがないですから、妥当な計画をつくるのは至難の業です。

そもそも計画をつくる目的とは

計画をつくる目的をもう一度考えてみましょう。私はこう思っています。「夢に向けていま最優先すべきことを決断し、確実に実行に移す」です。決して「遠い将来を見通して筋道をたてて安心する」ためではありません。

▼遠い未来から今の行動を落とし込むことで、夢に向けた行動が着実に積み重なっていくかと言われると疑問が残ります。将来の不安が一時的にちょっと薄れる効果はあるかもしれませんが、むしろ、人によっては行動に移しづらくなる場合だってあります。

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また、このやり方だと今実現できていない未来の姿を基点とするため、人によっては常に欠乏と焦りを感じながら生きることになる危険には特に注意が必要です。

それより、今から重要度の高い行動がきちんと積み重なっていくところにフォーカスを当てることが大事なのです。

▼そう考えると、短期計画の方が重要な意味を持っていることに気づきます。

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理想の目的地はミッションに書く

「それでは、計画は単に現実を反映しただけのものであり、壮大な夢を追うには役立たないということか!私はな、手が届かないとも思える夢に向けて着実に前進できる方法を求めて貴様についてきたのだ!単に現実的な計画をたてるだけなら教わるまでもない!ガッカリしたぞjMatsuzaki!」

と叫ぶのはまだ早いです。私はただ、夢を無理やり長期の時間軸に落としこむ必要はないといっているのです。90歳までに何をやる、80歳までに何をやるというのは、短期計画に比べればさほど重要な情報ではありません。

ただし、長期的な視点がないと方向性を誤ってしまうリスクがあります。気づいたら必死に反対方向に走っていたなんて事態だけは避けたいものです。

そこでミッションが重要な役割を持ちます。最重要で取り組みたい分野や、最終的な理想像といった目的地を明確にした文書です。

目的地を決めて、次の行動を決める。長期計画がなくとも、ミッションと短期計画があれば夢に向けて着実に前進していくには十分です。

長期計画はミッションと短期計画のサポートとして使う

それでは長期計画はまったく必要ないでしょうか。もちろんそんなことはありません。実際、私もつくっています。

長期計画の用途は、ミッションと短期計画との間に方向性の大きなブレがないか確かめるためです。長期・中期の計画をつくっておくことで、短期計画をきちんと積み重ねた先がきちんとミッションにつながっているかをチェックできます。

ですから、長期計画~短期計画は一般的に考えられているトップダウンの手法というよりも、むしろボトムアップの手法に近いのです。

今月の短期計画をまず作ろう

年末年始などに思い立って長期計画をたてようとすると、長期計画から徐々に現実的な行動に落とし込もうとして、以下のプロセスで作成してしまいがちです。

1.ミッションをつくる
2.長期計画をつくる
3.中期計画をつくる
4.短期計画をつくる

これでは、つくった計画は年末までに無かったことにされるでしょう。このやり方で実際に行動に移すのは一定の難しさを伴います。

私は、先に短期計画をつくろうと言いたいのです。

1.ミッションをつくる
2.短期計画をつくる
3.(余裕があれば)中期計画をつくる
4.(余裕があれば)長期計画をつくる

夢に向けて今できる最優先事項ことを決断し、確実に実行に移すことを考えたとき、こちらのやり方の方がずっと実用的な計画がつくれるはずです。

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。