悪いことは言わない。ネットでの自虐ネタをいますぐやめろ

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私の愛しいアップルパイへ

グルメで知られるこの私が特に苦手なのがネットで自虐ネタを得意げに披露されることです。ブログに限らず、TwitterやFacebookといったSNSでもよく目にします。

話の冒頭に自虐ネタを披露される方もいれば、話の最後にオチとして自虐ネタを披露される方もいます。投稿のたびに自虐ネタを盛り込んでくる方もいます。

ネットという相手が見えない状況のなか、自らの感情や本心を隠すために冗談を言ってしまう気持ちはよく分かります。そしてSweeeeeetな冗談がすぐに浮かばず、自虐ネタに走りたくなる気持ちもよく分かります。

しかしほとんどの場合、無名の個人の自虐ネタってのは書き手にも読み手にも良いこと無しなのです。蛇が皮を脱ぐ程度の時間だけでいいので私の話を聞いてください。

悪いことは言わない。ネットでの自虐ネタをいますぐやめろ

ネットでの自虐ネタをやめるべき理由を3つお話します。

1.無名の個人の自虐ネタは面白くない

第一に、無名の個人の自虐ネタほどシラケてしまうものはありません。

笑える自虐ネタってのは、本人がすでに有名人だったり信頼できる友人になっているときだけです。信頼関係が築けていたりバックボーンについての知識が深まっている状態で、ギャップのある一面が垣間見えるから面白いし好奇心が湧くのです。

通常、ネットの読み手はほとんどが初対面か、書き手の深い人間性について理解のない状態でしょう。この状態で自虐ネタを使われても「So What?」以外の反応はできず、冷めたジョークを前にして貴婦人がたは立ち去ってしまうでしょう。

2.おちゃらけてお茶を濁そうとする空気作りが気に入らない

ときに配慮に欠けた自虐ネタが、真面目な話のなかで突拍子もなく使われます。これはとても残念なことです。

真剣で本質的で自分の内面に迫る話を出そうとするときに、恥ずかしさに負けてついおちゃらけてしまうという構図です。おちゃらけて、お茶を濁して、誤魔化して、馬鹿にされる恐怖を押し殺すために低レベルなツッコミどころを予防線として残しておく。真剣な意見や真っ向からくる反論のしづらい空気に自分からしてしまう。滑稽とも言えないほど滑稽!

これが冗談みたいな話をしているときならまだしも、真剣な話になればなるほど自虐ネタを盛り込もうって気になってくるらしいので考えものです。

3.自虐ネタは自分の破壊装置になりかねない

私は「人は口に入れるものではなく、口から出てくるもので作られる」って格言を信じています。

口から出た言葉や書きだした言葉は、また耳か目を通って思考に入り込んでしまいます。自分を貶める言葉は、ブラックコーヒーに注いだミルクがやがてコーヒー全体の色を変えてしまうように、確実に頭にインプットされていきます。

思考は行動に反映され、どんどん口にした通りの自分を実現していってしまうものです。こういった点で、自虐ネタってのは自分破壊装置になりかねません。

前の2点で読み手としての苛立ちについて書き綴ってきましたが、それだけでなく書き手にとっても有害なものなのです。

予防線を張らずに胸を張って言ったらいい

無名の個人の強みの一つは「ほとんどの人は自分のことなどまるで気にしていない」という点です。これを活用したら良いのです。

ほとんどの人は自分のことを気にしていないのだから、誤魔化そうとしたりお茶を濁そうとしたり予防線を張ろうとせずに、言いたいことはズバッと言ったら良いのです。

自分が真面目に取り組んでいることや、夢や信念を持っているのなら、おちゃらけたりせず胸をはって主張したら良いのです。

あなたもそう思うでしょう?

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。