作業時間の見積もりができない私へ送る3つのタスク管理のコツ

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photo credit: Seiko Clock via photopin (license)

私の愛しいアップルパイへ

サラリーマン時代、私は作業時間を見積もるのが下手でした。

朝一で今日のタスクを決めてから取りかかるのですが、一日が終わってみれば1割も仕事が終わってないなんてことは日常茶飯事でした。

このとき、問題は2つ発生します。

第一に上司やチームメンバーなどの他者に今日完了すると言ったタスクが完了できなくなること。これは残業の主要な原因になります。

第二に今日も仕事が終わらなかったというネガティブな気持ちで帰ることになること。この積み重ねが、いかに不快なプレッシャーになるかは説明するまでもないでしょう。

その後、数年かけて私が会得した作業時間の正確な見積り方法をお教えします。

この方法を使えば、1分単位で正確な見積りができるようになるでしょう。

作業時間を正確に見積もる3つのタスク管理方法

30分だと思ったタスクが2倍の60分かかったなんてことはよくあることでしょう。10倍なんてこともあるかもしれません。そんなときは見積りした事実を認めたくなくなります。

そもそも作業ってのは着手してから想定外の出来事が起こるものです。複雑で重要度の高い仕事ほどその傾向が強いでしょう。

ですから、正確に作業時間を見積もるなんて不可能に近いと思うかもしれません。

しかし、救いの手はあります。アブラカタブゥーラッ!見てください!見積り時間を正確にするコツがここに3つあります。

  • 1.作業時間の記録をとる
  • 2.作業をルーチン化して何回もやる
  • 3.作業手順を作って想定外を減らす

1.作業時間の記録をとる

まずもって大切なのは作業時間の記録をとることです。

作業の正確な実績時間があれば、見積時間を算出する根拠になります。

同じ作業をやるときには、前回の正確な実績時間があれば、かなり正確な見積時間になります。

違う作業でも、似た作業の実績時間があれば、それも見積時間の根拠にできるでしょう。

日報を書くのに15分かかったなら、月報を書くのに30分くらいだろうと見当がつけられるかもしれません。

注意点は、体感時間ではなくきちんと記録をつけておくことです。体感時間はあてになりませんから。

▼私は以下のように作業の正確な実績時間を必ず残しています。

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このように開始時刻と終了時刻だけを記録することで、自然と「その作業に何分かかったのか」が計測されます。

2.作業をルーチン化して何回もやる

前回とは実績時間が大きく異なる場合もよくあるでしょう。その日の調子や環境によって作業のスピードは変わるでしょうかから。

では、実績時間が複数回分あったらどうでしょうか。

前回が13分で、前々回が15分かかったのであれば、今回は14分くらいで終わる可能性が高まります。

これが30回分あったらどうでしょうか。その平均値をとればかなり正確に作業の見積時間が出せるでしょう。

例えば、「請求書を作る」という作業があったとしましょう。

その作業時間の記録をとってみたら、あるときは6分、あるときは9分、あるときは12分かかったとします。

この場合、3回の時間を平均すると9分と算出されますよね。

このように同じ作業に対して、何度も作業時間の記録をとることによって、平均値が収束されてきて、見積時間はどんどん正確になっていきます。

これまで実際にかかった時間の平均=見積時間」なのです。これは重要な公式なのでぜひ覚えておいてください。

▼以下は私が一日の終わりに書いているレポートの作業時間を並べたものです。

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この実績の平均値を見積り時間としていますが、実際かなり正確な見積りになっています。毎回、誤差の範囲といえる程度しかずれません。

3.作業手順を作って想定外を減らす

見積時間が大きく外れる大きな要因の1つは、想定外の作業が発生することによってです。

しかしその大半は事前に作業手順を明確にしておくことによって予防することができます

1回やった作業はできる限り作業手順を残しておきましょう。

たとえ2度目はないと思えたとしても、作業手順を起こしておくと良いでしょう。1度きりと思った作業でも、大抵2度目があるものです。

そして、ここでもルーチン化のパワーが発揮されます。

ルーチン化された作業には必ず作業手順をセットで作っておきましょう。

そして、そのルーチンを実行する都度、作業手順を更新していくのです。

そうすれば、想定外の作業が発生する可能性が減ります。

それによって、どんどん見積時間と実績時間のギャップが埋まっていきます。

▼以下は、私が朝一で1日のタスクを洗い出す手順です。

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ルーチン化した作業にはかならずこのような作業手順を作っておきます。

使っているツールは「Evernote」です。

作業時間の見積もりを精緻にする「タスクシュート時間術」という考え方

今日は作業時間を正確に見積もる3つのコツについてお話しました。

  • 1.作業時間の記録をとる
  • 2.作業をルーチン化して何回もやる
  • 3.作業手順を作って想定外を減らす

このやり方は私が自分で編み出したものではありません。

所謂「タスクシュート時間術」というやつで、シゴタノ!の大橋さんが編み出したやり方にならったものです。

タスクシュート式にはもっと様々な側面がありますが、その中でも今日は作業時間の見積りに特化して解説しました。

私は大橋さんに許可を取り、自分自身で開発したTaskChute Cloudというツールを使っています。

▼タスクシュート時間術に興味がありましたら、以下の記事をご覧ください。

貴下の従順なる下僕 松崎より

タスク管理マニアが高じてWebで「タスクシュート時間術」を実践できる「TaskChute Cloud」を自らの手で開発してリリースしました。 タスクシュート時間術の考案者である大橋さんから開発許可を得た公式ツールです。

▼これでタスクシュートに死角がなくなった!ご利用はこちらからどうぞ。

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。