新卒入社のサラリーマンにもし戻れたらこんな最高の働き方をするだろう

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私の愛しいアップルパイへ

私は20歳で就職して26歳で退職するまで、サラリーマンとしてシステム会社に勤めていました。それからはフリーランスとして働いています。

そうだ、あなたの好きな質問を1つ思い出しましたよ。「もしあの頃に戻れたらどうする?」でしょう?

よろしい、もし新卒入社のサラリーマンにもし戻れたなら「フェリペ2世のように働く」以外になにを考えて、どんな戦略をもって、どのように働くかを整理してみましょう。

新卒入社のサラリーマンにもし戻れたらこんな最高の働き方をするだろう

思えば、当時は自分の働き方についてまともな考え方を持ちあわせていませんでした。まるでベラスケスの描いたプロスペロ王子のように無垢で無力でした。

いまだったら最高のサラリーマン生活を送るためにどう働いたか、その心得を9つまとめてみましょう。

1.お役所的なルールを破る方法を学ぶ

最初に私が取り組むのは、社内のお役所的なルールを学んでからそれを破る方法を身につけます。誰に話をつければどのルールを破っていいのか、どの条件を満たせばどのルールを破れるのか。

当時の私のサラリーマン生活といえば、お役所的なルールを守ってお役所的なルールのなかで仕事をこなすことばかり考えていました。いいえ、それ以外の選択肢をもっていませんでした。

ルールにぶつかってもルールに文句をいうばかりで、なにかを変えようとかなにかを自由にやろうなんて思いもしませんでした。いまだったらお役所的なルールの限界についてよく分かっています。

2.むこう十年のキャリアプランを自作する

会社を辞めてから、自分のキャリアプランを自分で主体的に作っていくことの重要さが身にしみました。

サラリーマンだった頃、自分のキャリアプランをどう決めていたかというと、こうです。いま与えられている仕事、上司の働きぶり、会社が作ったキャリアプランに関するガイドラインの3つを並べて答えをあぶり出すのです。本心をいえば自分のキャリアプランなんて考えたくもありませんでした。

いまなら、自分が最高にときめくキャリアプランを自分で作ればよかったのです。

3.配属部署は自分で選ぶ

当時の配属部署の決まり方はこうでした。半年の新人研修のあと、会社の決めた部署へ配属命令がおりる。それからは、仕事を遂行しながらだいたい数年おきに所属部署が突然変更される。その基準や規則はさっぱり分かりませんでした。

部署は自分で選べない。当時の私はそれが当たり前だと思っていました。それこそお役所的なルールに縛られていただけだったことに気づいたのは会社を辞めたあとでした。

思えば、先輩のなかに稀に自分の希望する部署に巧妙に異動している人がいました。望みさえすれば、希望する部署に配属される選択肢はそこかしこにあったのです。

4.上司は自分で選ぶ

部署と同じく自分で選べないと考えていたのは、上司についても一緒でした。まるで子供が親を選べないのと同じように、部下は上司を選べないと思っていたのです。しかし、これも蚊のごとく狡猾に考えれば、上司を選ぶ選択肢は無数にありました。

上司は働き方に対する考え方や方針について学ぶための最高の人材です。もし最高の働き方をしたいなら、最高の上司を自分で選ばなければならないでしょう。たまたま会社に決められた上司の元で何年も働くのは、なんとも非効率な働き方だと言わざるを得ません。

5.職場で最高の人材を探す

当時、会社の上司や同僚に対する私の考え方は実に甘いものでした。たまたま同じ職場に入って、たまたま同じプロジェクトに入って、同じ仕事をしている間は問題を起こさない用に注意して、プロジェクトから外れたり部署が変わったりしたらそれでThis Is The End。

なぜ私は会社の人間と深い関係を結ぼうとしなかったのかといまは不思議に思います。私は野球チームのスカウトみたいに、最高の人材に目を光らせておくべきだったといまなら分かります。いずれ最高の逸材だけを集めた最高のチームで一緒に仕事をするためにです。

その会社で働いている間はもちろん、たとえ会社を辞めたとしても人間関係は地続きです。また別のプロジェクトで会うこともあれば、別の会社で会うことだってあるでしょう。働いている間の人間関係に重きをおけば、間違いなく後々人生の宝になるものです。

6.すすんで社内プレゼンをやる

私は会議中、いま遂行中のプロジェクトに直接関係するか、発言を求められたかでなければ、自ら進んで話すことはありませんでした。

仕事をもっとよくしたり、突拍子もないアイデアを披露したり、これからの長期的な戦略について自らプレゼンしたりするようなことはありませんでした。私はただ「次の仕事を教えてくれ、さもなくば帰らせてくれ」というふうに受動的に働いていました。

いまなら、1回でも多く社内プレゼンできる場を求めて彷徨っていたでしょう。なにも仰々しい会議室じゃなくてもいいんです。昼食中でも、書類を上司に提出しに行くちょっとした時間でも、飲み会の席でもいいでしょう。

私たちが仕事に本当に求めているのは2つでしょう。自由と変化。自分のアイデアを進んで人に話す場をもてば、もっと楽しみに満ちたサラリーマン生活を送れていたはずです。

7.売上に直接貢献する

私はエンジニアとして働いていました。自分はエンジニアであるという思い込みから会社の売上に関する興味は0でしたし、会社の売上に貢献しようなんて思いもしませんでした。私はまるで宿題をこなす学生みたいにビジネスとは無縁の世界で生きているようでした。

どんな会社であろうと社員に求めていることは実にシンプルです。売上を上げること。

職種がなんであれ売上に関わろうとすること、そして売上に貢献しようとすることは、最高の働き方にたどり着くための必須の要素です。

8.残業はまったくしない

当時、私は仕事とプライベートを完全に切り離して考えていました。なにか気の滅入ることがあっても、それを感じさせないようにしっかり働こうとしていました。そういえば、ペットのサラが死んだときも何事もなかったように会社にいきました。

サラはチワワみたいに小さな白いトイ・プードルで、体と同じように気が小さくて甘えん坊の子犬でした。後ろでほんの少し物音がしただけで尻尾をお尻にペッタリくっつくくらいに垂らして逃げていくんです。

私が一人リビングで作業していると、一人でいるのが寂しいのかサラはよく私の足元に来て、立ち上がって私の膝を両手でガリガリしたものです。膝の上にのせてって。

私は作業に集中できないのでサラを

で、いったいなんの話でしたっけ?そうだ、仕事とプライベートの話。頭と体を切り離して考えることができないように、仕事とプライベートを切り離して考えることはできません。健康を害していたり、プライベートが悲惨だったりしたら仕事にも悪影響が出るということです。

そのためにまずできることは、無意味な残業をやめて、プライベートを充実させる時間を増やすことです。結果的にこれが最高の働き方を支えるものになります。だらだらと残業してしまう惰性的な習慣は長期的な意味で仕事の質を妨げる悪癖です。

9.会社以外のつながりを広げる

前述したプライベートの充実にも関係しますが、業務時間外を利用して会社以外のつながりを広げることに注力します。会社以外のつながりとは、取引先の人間かもしれませんし、いまの仕事とはまったく関係のない人間かもしれません。

目的は2つあります。第一に、最高の人材がいるのは社内だけではないということです。場合によっては最高の人材を自社に引き抜くことだって必要になるでしょう。

第二に、同じ会社の人間というのはどうしても思考が似通ってくるところがあります。そこで社内のお役所的なルールに縛られず発想を広げるために会社以外のつながりを広げるのです。

夢と現実の交点にある働き方を最高のものにしよう

今日は6年半のサラリーマン生活と、その後の4年のフリーランス生活を振り返って、本当に幸福で最高のサラリーマン生活に必要な心得をまとめてみました。

  • 1.お役所的なルールを破る方法を学ぶ
  • 2.むこう十年のキャリアプランを自作する
  • 3.配属部署は自分で選ぶ
  • 4.上司は自分で選ぶ
  • 5.職場で最高の人材を探す
  • 6.すすんで社内プレゼンをやる
  • 7.売上に直接貢献する
  • 8.残業はまったくしない
  • 9.会社以外のつながりを広げる

私はサラリーマン信奉者でもありませんが、フリーランス信奉者でもありません。あなたと同じ最高の働き方信奉者です。働き方は夢と現実の交点にあたるものです。これを最高のものとするために、我が言が参考になったら幸甚です。

天国のサラとともに

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。