決断力鍛える3つのコツ

私の愛しいアップルパイへ

私が毎週月曜日にひらめきメモのF太さんとラジオを放送していることはあなたもご存知も通りです。

毎週月曜日、朝5時放送!F太とjMatsuzakiの「ひらめきラジオ」

今週は「決断力」を鍛えるというテーマで市民ケーンのごとく演説をぶってきたわけですが数々のカウボーイから好評を得られたこともあり、この愛すべきブログでも「決断力鍛える3つのコツ」と題して補足してみようってわけです。




決断力鍛える3つのコツ

正直に告白するなれば、私は即決即断ってタイプではなく、どちらかといえばチキンリトルのように臆病なタイプでございます。しかし、今まで、会社を辞めてフリーランスになったり、株式会社を立ち上げたり、海外移住したりと人生に関わる大きな決断をしてきました。

あなたは私がそれらを赤ちゃんのお尻のように滑らかに決断したと思われているかもしれませんが、決断に関する事前準備なしには成し得ないことでした。

今日は私なりに決断力を鍛えるために日々意識していることややっていることを整理してみます。

決断力を鍛えれば幸福感が高まる

決断力を鍛えようとして決断力を鍛えるのはとても乗り気にはなれないでしょう。シーシュポスのように不毛で無意味な労働を強いられるのは大変苦痛で承認し難いものです(たとえカミュがだいたい人生なんてものは全てにおいて不毛で無意味で不条理なものだと主張しようとしていたとしても!)。

私が決断力を鍛えようと思ったのは、それが明らかに幸福感に直結すると気づいたからでした。

▼これについては「選択の科学」が私に素晴らしい霊感を与えてくれました。

本書によれば、幸福感を左右するのは決断することによって自分が発揮できる影響力の実際の範囲ではなく、決断することによって自分が環境に影響を与えられると考えている度合いでした。つまり、どのような役職であれ、ホワイトカラーだろうがブルーカラーだろうが、人気者だろうが孤独だろうが、決断によって環境を変える力があると信じられる度合いの高い人は幸福感も高いのだそうです。

つまり、決断力が高く、柔軟な選択肢に恵まれている(と自分で信じている)人は幸福だということになります。ですから、決断力を鍛えるということは、幸せになるということなのです。そう考えれば、決断力を鍛えようってきになるでしょう。

▼この辺りについては以下の記事でも論じていますのでご参考にどうぞ。

世界の見方を変えれば、あなたの選択肢を増やすことができる:書評「選択の科学」byシーナ・アイエンガー

ミッション・ステートメントを作る

何かを決断するときに最も役立つのは、事前に決断しておくことです。それを包括する大きなレベルでの決断を事前にしておけば、具体的で小さな決断なら容易にすることができます。

私は会社を辞めるときも、海外移住を決めたときも、もっと大きな決断を事前にしていたからこそできたのだと確信しています。それは「ミッション・ステートメント」を作っておいたことです。

「ミッション・ステートメント」を作ることは人生そのものにおける最も大きな決断です。これがあることによって、何かをやることについても、何かを辞めることについても、様々な決断が容易になりました。

「選択の科学」によれば、抽象的で高いレベルでの一貫性を持っておけば、それより低く具体的なレベルで柔軟に選択できるようになるそうです。 これは「ミッション・ステートメント」を作って以来強く実感したことでした。

▼このことについては以下の記事でも論じていますのでご参考にどうぞ。

首尾一貫した自分であることに固執しなければ選択肢が広がる:書評「選択の科学」byシーナ・アイエンガー

▼ミッション・ステートメントの作り方についてはこちらも参考になるでしょう。

ミッションステートメントを作る6ステップ

日々の自分の選択の結果を振り返る

ミッション・ステートメントを作ることはトップダウンの決断力の鍛え方といえるでしょう。「選択の科学」にはもう一つの方法としてボトムアップの方法についても言及しています。

それは日々の選択を自覚し、振り返ることで、決断の制度を上げて行く方法です。そもそも私たちは決断を決断と思っていないだけで、日々数えきれないほどの決断をこなしています。朝起きるという決断、朝食のメニューを決断、会社にきて行く服の決断、家を出る時間の決断といった具合です。

普段はこれら1つ1つを決断とは思わずに何となくこなしているかもしれませんが、このような小さな決断1つ1つを自覚し、振り返ることで、数をこなしながら決断の精度を高めていくことができるのです。

「選択の科学」によればこれを「選択日記」と呼び記録に残していくことが推奨されています。選択日記では以下のような項目を記録すると良いとされています。

  • どのような決断を下したか?
  • その決断を下した理由(メリット・デメリット)は何か?
  • 決断した結果を振り返ってどうなったか?

▼参考までに、実際に私が使っているテンプレートはこちらです。

選択日記:タイトル

「選択日記」にあるテンプレートを元に、いくつか項目をチューニングしたものになっています。

「決断力」を鍛えて幸福感を高めよう!

私の経験によれば、決断力を鍛えることは幸福感に直結することであり、とてもオススメです。即断即決とはほど遠かった私は「うじうじ悩むのだって一興ではないか」などと嘯いて可能性の中に逃げ込んだいたこともあったのですが、いまではすっかり考え方が変わりました。

自らの決断によって、自らの人生を主体的に築いているのだという自己効力感を高めることは、幸福感を高めると同時に人生の扉を内側から開いてくれる鍵となるでしょう。

そしてそれは私たちのような夢見るリアリストにとって最も必要な能力のうちの1つでもあるのです。

▼今日紹介した本はこちら。オススメです。

▼この著者による同テーマのTED講演もあります。まずはこれを観てみるのも良いかもしれません。

Transcript of “How to make choosing easier”

▼ひらめきラジオは毎週月曜日朝5時に放送しておりますので、ご都合よろしければ是非あなたもご視聴ください。

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貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。