Zettelkasten(ツェッテルカステン)で一時メモを取るタイミングと保存場所について

Zettelkasten(ツェッテルカステン)で一時メモを取るタイミングと保存場所について

私の愛しいアップルパイへ

Zettelkasten(ツェッテルカステン)ではメインの保存場所に公表できるレベルのノートを蓄積していきます。

しかし、思いついたアイデアや新しい情報など忘れないうちにその場でさっとメモを取りたい場合ももちろんあるでしょう。

その場合、一時的なメモを保存しておいて、あとでZettelkastenのメインボックスへ清書することになります。

メモは思いついたときにはその場ですぐにとることが望ましいので、そのためにアナログの手帳のようなものを持ち歩くのも良いですし、スマートフォンを持ち歩くのでも良いでしょう。

いずれにせよ思いついたことを忘れずにその場で書き残しておける状態にしておくことが重要です。仕事中に限らず、日常生活すべてを学びの場と考え、行動や経験、発見をその場で都度記録することです。

ですから、メモをとるタイミングということになると、いつでも思いついたらその場でということになります。とはいっても、もとによってはタイミングが自然と決まってくるものもあるので、整理してみましょう。

Zettelkastenで一時メモを取るタイミングと保存場所について

Zettelkasten(ツェッテルカステン)で使うノートの種類と構成については別の記事にまとめていますので、適宜こちらも参照してください。

ここからはZettelkastenのノート名を使いながら解説していきます。

1日の作業メモ

あらかじめ気付きや思いつき、作業ログをメモする場所を決めていないとメモするのが億劫になって取りこぼすことになります。

私は毎朝Notionに日記用のノートを1枚作成しておき、それを作業メモとしてなんでも書ける場所にしています。

作業メモ用ノートのテンプレートはこちらにあるので、参考にしてみてください。

Zettelkasten上ではProject Notesとして扱います。ここで毎日の作業メモをFleeting NotesでなくProject Notesへメモしていることに注意してください。

Fleeting NotesはあくまでPermanent Notesとして清書する可能性があるもの、少なくともZettelkastenのメインテーマと合致しているものに絞ります。

Fleeting Notesは選別と清書を前提とするため、一日の作業ログに近いものまですべてFleeting Notesとして扱うのは負荷が高くなりすぎるためです。

また、そのようなノートをZettelkastenの一部として運用すると、Zettelkastenに多数のノイズが混じることになります。これはZettelkastenの信頼性を担保する上で重要です。

これはZettelkasten(ツェッテルカステン)に保存する対象は徹底的に絞ることにも通じます。

私自身、当初1日の作業ログ的なものまでZettelkastenのFleeting Notesとして扱ってしまったため、ノートがカオスになってしまった経験があります。

そこで、作業メモとしてなんでも書ける日次ノートをProject Notesの一部として考え、基本的に整理や分類、清書は不要としました。Project Notes上の作業メモは翌日に1回全体をざっと見直します。

その中からPermanent NotesになりうるものについてのみFleeting Notesへ登録します。Fleeting NotesはPermanent Notesの下書きといった位置付けです。

Project Notes、Fleeting Notes、Permanent Notesの順に対象が絞り込まれていくイメージです。

こうしておくと、何かメモをしたいとき場所に困らない上、雑多なメモをこまめに整理する負荷を最小限に抑えられます。振り返って改めてPermanent notesにする対象を選ぶ上でも役に立ちます。

読書中のメモ

メモが頻繁に発生するものとして読書が挙げられます。読書に関しては気付いたことをその場でなるべくLiterature Notesにメモします。メモする際には面倒くさがらずページ数も記入しておくことです。

後で本文を読み返したり、Permanent Notesを書くときにいちいちページ数を再確認するのは面倒だからです。

加えて、気付きのあった場所に関してはハイライト(紙の本の場合はふせんを貼る)しておき、必要に応じて気付きのあった内容へジャンプしやすいようにしておきます。

Literature Notesのテンプレートはこちらにあります。

Literature Notesは本を読み終えたらZettelkastenへPermanent Notesにしていきます。まとめは一度に終わらないことがほとんどであるため、 まとめ始めたらProject Notesにタスクとして登録しておきます。

会議やイベントの議事録

会議やイベントはその回ごとにProject Notesへ個別ノートを作り、議事内容やインプットした情報をメモしておきます。特に特定のトピックに対して一致した見解、今後の方針、ネクストアクションなどは忘れてしまいがちなのでメモしておきます。

会議やイベント中に内容をまとめるのが難しかった場合には、なるべく直後に数分でも時間をとってノートにまとめる時間を作りましょう。議事録が残っていると次回の会議時には特に有用です。

会議終了後、完成した議事録を関係者各位へ配布するとなお良いでしょう。

会議やイベント用ノートのテンプレートはこちらにあります。

ノートをPermanent Notesにする運用を確立しておく

今日はZettelkasten(ツェッテルカステン)で日々発生する主要なメモとその保存先や運用方法についてまとめてみました。

Zettelkastenはノートの保存方法だけでなく、その運用方法も重要です。ノートを一時メモからPermanent Notesへ蒸留するフローを習慣化できると、Zettelkastenの効果がさらに高まるでしょう。

Zettelkastenの正式な構成と運用方法について学ぶにはズンク・アーレンス氏の著書「TAKE NOTES!」がお勧めです。

貴下の従順なる下僕 松崎より

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。