聴衆をビフテキにできるほど熱くてインパクトあるプレゼンの技術~講演内容編~

guevara

私の愛しいアップルパイへ

プレゼンなるものが持つ表現の可能性は無限です。それはあなたを簡単にビフテキのようにしてしまうほどの熱量を持っていると私は信じています。

このことは少し前に以下の記事でお話しました。

聴衆をビフテキにできるほど熱くてインパクトあるプレゼンの技術~話し方編~ | jMatsuzaki
私はプレゼンなるものが大好きです。表情の動きや身振り手振りや声のトーンなど、文章だけでは到底伝えることができない表現が可能だからです。 …

 

さて、上記の記事は「話し方編」でしたから、今度は続編として「講演内容編」に入ろうと考えています。

あなたをビフテキにするために、私がどんなことに気をつけて講演内容を組み立てているかについてです。

聴衆をビフテキにするプレゼン技術~講演内容編~

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photo credit: ed_needs_a_bicycle via photo pin cc

それでは、「聴衆をビフテキにするプレゼン技術」と題し、プレゼンの講演内容を組み立てる上で私が気を付けていることを6つ紹介しましょう

1.自慢話は不要

ごく稀に、説得力を出すためなのか、冒頭で講演内容と一切関係のない自分自身の輝かしい経歴を教えてくれるプレゼンターの方がいらっしゃいます。

出身の大学や所有している資格、所属している会社などについてです。会場には「ちぇっ、あの野郎。ハーバード大出身でもない癖に、、、」なんて考えている聴衆はいませんから、このような時間の無駄遣いは避けた方が良いでしょう。

しかも、単に時間の無駄というだけでなく、場合によっては聴衆の頭を抑えつけることになってしまいます。普通、プレゼンというのは人に行動を促すものであるべきですから、これでは逆効果です。

2.ユーモアから始めて少しずつ熱する

上記の話し方編でも紹介しましたが、講演内容についても「フライタークの三角形」というものを意識しています。

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私の場合、冒頭ではちょっとしたユーモアを取り入れながら軽い話しではじめ、少しずつ少しずつ熱量が増加するように内容を構成していきます。

そして、3分の1過ぎあたりに最も強く伝えたいメッセージを配置し、それが終わればグズグズせず舞台を去るのです。

3.まず相手の立場を説明する

個人的にここが一番のポイントだと考えているのですが、いきなり主題に入るのではなく、その前にまず相手の立場を相手よりもうまく説明するのです。

相手が課題に感じていること、不満に思っていること、変えたいと考えていること、ときには相手自身すら気づいていないような現状を、大理石像の如く冷徹に見極め、丁寧に説明するのです。

こうして真に「私はあなたのことを深く理解していますよ」と示すことができて、初めてその後の提案が受け入れられるのです。

4.刺激的な提案をする

相手の立場をうまく説明できたなら、今度はこちらの番です。

プレゼンを通してあなたが聴衆に提案したい主題を、シンプルでエキサイティングなフレーズで説明します。そして、できれば1枚のスライドで端的に説明できるようにするのです。

あなたは何を変えようとしているのか、あなたは何を与えようとしているのか、あなたは何を成し遂げようとしているのか、刺激的な提案をすることで、聴衆のハートに火をつけるのです。

5.なぜ聴衆にもそれが出来るか説明する

刺激的な提案をしただけで満足してはいけません。聴衆が気にかけているのはその提案は自分にとって現実的に実行できるものなのかどうかなのですから。

あなたがどんなに魅惑の提案をしたところで、次にあなたが「さぁ、それではまず空中に花を咲かせてみましょう!」とでも言ったのなら、聴衆はため息と共に立ち去ってしまうでしょう。

あなたにはその刺激的な提案を聴衆の誰にでも実行可能であると説明する義務があります。しからずんば、あなたは聴衆を「マヌケ」呼ばわりする不誠実なプレゼンターとなってしまうでしょう。

6.恥ずかしげもなく夢を語る

これは趣味の問題かも知れませんが、私が好んでやるのは最後に刺激的な提案を実行した先にある夢を語ることです。

聴衆が刺激的な提案を受け入れ、そして現実的に実行に移し始めた場合に、どんな希望の未来が待っているかを説明するのです。

「夢」と「希望」と「未来」はこの世で最高のものです。人がたとえどんな状況にあろうとも、力強く生きる糧になるものです。ですから私はプレゼンの最後に恥ずかしげもなく「夢」と「希望」と「未来」について語ることにしています。

プレゼンでハートに火をつけよう!

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photo credit: ed_needs_a_bicycle via photo pin cc

例えるなら、ブログが複製可能な「銅版画」だとすれば、プレゼンは一点ものの「油絵」です。だからこそ、その魂のこもった表現の希少さは聴衆を惹きつけるのです。だからこそ、聴衆を”ビフテキ”にできるのです。

この魅力的な世界は、きっとグルメなあなたの舌も満足させることができるでしょう。

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。