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私の愛しいアップルパイへ
今日、2012年9月より全国で上映されているフランス映画「最強のふたり」(原題:Intouchables)を見てまいりました。
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タイトルだけ見るといまいち魅力を感じないかもしれませんが、大人の友情がもたらす奇跡というものをもう一度信じたくなる胸を打つストーリーでした。しかもそれが実話だと言うのですから涙が出そうになります。
出会うことのないはずの2人が出会ったとき
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ストーリーは富豪のフィリップと前科持ちで失業中のドリスが出会うところから始まります。
フィリップは過去の事故による頸髄損傷で首から下が麻痺しており、新しい介護人を募集していました。そこにドリスが、面接実績を作って失業保険を貰いたいがためだけにやってきます。
はなから職に就く気のなかったドリスは開口一番こう言います。「失格にしてくれ」と。しかし、過度な同情の中で過ごす生活にウンザリしていたフィリップは、自分と”対等”に対話してくれるドリスの生意気な態度が気に入り、介護を任せてみることにします。
“大富豪”と”不届き者”という出会うことのないはずの2人が出会ったとき、かけがえの無い友情が生まれるのです。
人は相互に欠点を補いあえる
「真夜中のカーボーイ」や「レインマン」を彷彿とさせるストーリーを支えるのは、相互に欠点を補いあう熱い友情です。
眉間にしわを寄せながら生きていたフィリップは、自分にしょうもない冗談を浴びせながら乱雑に介護するドリスに対し、他の誰よりも心を開いていきます。一方、職もなく家族関係もうまく行かなかったドリスも、フィリップのもとで働くことで生活に少しずつ光が見えてきます。
人と人がそれぞれの欠点を補いあって1+1が2を超えたとき、大きな感動を感じることでしょう。私たちは家庭でも職場でも友人とでも、人間関係はそうあるべきだと知っているのに、実際にそんな関係を築くのがいかに難しいかを知っているからです。
もう一度友情を信じたくなるドラマに涙せよ
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この映画を見るともう一度友情をというものを信じてみたいと感じます。
成長するにつれて「友情」というものが、愚痴を言いあいながら乱痴気騒ぎするためだけの関係になりがちになってきます。もしくは逆に、ビジネス上の関係だけだとドライに割り切りがちになってきます。
この映画は「友情」というものが馴れ合いでも見せかけでもなく、もっとお互いの能力を大きく開花させるような、相乗効果を発揮できる関係を築いていけるのではないかという気にさせてくれます。
映画「最強のふたり」は、もう一度大人の友情を信じたいと言う気持ちにさせてくれる作品でした。
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貴下の従順なる下僕 松崎より