独立記念パーティーでどうしても話しておきたかった「甘ったるいビジョン」について

yosegaki

私の愛しいアップルパイへ

昨日2012年10月18日、20年来の盟友である@keikanriの主導で、私の独立記念パーティーを開催してもらいました。パーティーは40名もの人に来ていただき最高の夜を過ごせました。間違いなく一生ものの思い出です。

パーティーの途中で少しお時間をもらって話した、私のこれからのビジョンについて、大切なことなのでもう一度ここに書き記しておきます。

私の甘ったるいビジョンについて

2012年9月25日に会社を辞めました。決断したのは春、会社の計画を離れて自分の計画に没頭しようって決めました。

それから、多くの賢い人たちに言われました。私のことをよく思ってない人だけでなく、仲の良い友人にも、世話になった先輩にも後輩にも同僚にも、家族にも言われました。

「やめとけ」って。

「現実は甘くない。一度やめたら復帰するのは至難の業だ。せっかく安定した会社に入れたんだ。このまま会社に残るのがベストとは言わずともベターだ。だからやめとけ」って。

ありがたいことです。でも、私の両親は私のことを本当に良い性格に育ててくれました。”やめとけ”って言われると、やってみたくなる性格です。

 

この一年、たった1つのことだけを言い続けてきたつもりです。「夢を現実的に叶える方法は必ずある」って。甘ったるいビジョンを掲げ続けてきたつもりです。たとえどんな状況にあろうとも、たとえどんなに貧しくとも、「夢を現実的に叶える方法は必ずある」って。まるで子供が駄々をこねるようにです。

そんなことを言い続けてたら、それを証明してみたくなりました。当初は早くて3年、遅くとも5年で独立する予定でしたが気が変わりました。3年も4年も5年もチンタラやるのはやめようって。

3年も4年も5年もチンタラやってたら、その間に指の隙間から零れ落ちていくチャンスはどうなってしまうんでしょう?3年も4年も5年もチンタラやってて、途中で死んでしまったら?

「こんなはずじゃなかった」って思いながら生きるのは辛いもんです。なによりも辛い。夢にぶつかって死んでしまうより、ずっと辛い。まるで”生ける屍”状態です。ゾンビ状態です。私はゾンビとして3年も4年も5年もチンタラ生き続けることの方が、夢にぶつかって死んでしまうより怖いです。

 

もう1つ理由があります。私は誰よりも欲張りな性格なんです。私は私の個人的な夢を叶えるだけじゃとても満足できません。私は私の目の届く範囲に、やりたいことが出来ずに家で一人悶々としてる人間が居ることが気に入らないんです。

もし私が3年も5年もかけて堅実な方法を続けてたらどうなるでしょう。少しずつ少しずつ彼らとの距離は遠くなってしまうでしょう。そしていつしかこう言われるようになるんです。「jMatsuzakiは凄いよ。でも私には無理だね」って。それじゃあ駄目なんです。それじゃあリスクが取れない環境に居る人は依然として家で一人悶々とし続ける。私はそれが嫌です。

私のように20歳かそこらで健康で、借金もなければ養うべき家族も居ない人間なら、いくらでも選択肢があります。そんな私が率先してできる限り大きなリスクを抱えて、甘ったるいビジョンを掲げながら地べたを這いつくばって現実に突進したら、その分だけ現実に大きな風穴をあけることができるかも知れません。そうしたら、私一人だけでなく何人かは一緒にその穴をくぐれるかも。

そう考えたら、今すぐ自分の計画に没頭するって選択しか残りませんでした。

 

今日お話したかったのは、”何が変わるか”ではなく”何が変わらないか”ということについてです。

私は映画が好きです。特に上質な群集劇が大好きです。登場人物の1人1人に役割があって、それぞれが自分の役割をまっとうすることに没頭しているからです。羨ましい。私もそうありたいんです。

「素晴らしき哉、人生」のジョージは、自分の人生に絶望しなければいけませんでした。ロミオはジュリエットが生きてると知らずに、毒薬を飲まなければいけませんでした。「フォレスト・ガンプ」のジェニーは、不治の病を患わなければいけませんでした。「タクシードライバー」のトラヴィスは、次期大統領候補の射殺に失敗しなければいけませんでした。

そして私は、これからも賢い人たちにバカだって言われながら、甘ったるいビジョンを掲げ続けるという役割に徹しようと思います。たとえどんな状況にあろうとも、たとえどんなに貧しくとも、「夢を現実的に叶える方法は必ずある」って。まるで子供が駄々をこねるようにです。これから先も、ずっとです。

 

貴下の従順なる下僕 松崎より

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。