入社1年で社内失業した26歳が脱サラして半年でブロガー兼ライター業を軌道にのせた話~俵谷龍佑氏による特別寄稿~

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photo credit: ATPFly via photopin (license)

jMatsuzaki 氏の愛するアップルパイへ

初めまして。おれじなるを運営している、俵谷 龍佑(たわらやりゅうすけ)と申します。

この度、 jMatsuzaki 氏のご好意によって、恐れ多くもjmatsuzaki.comへの寄稿をさせて頂けることになりました。

私の夢は…と語りたいところですが、自分には明確に「◯◯だ!」と言える明確な夢や目標はなく、まだ探し最中で明確に宣言はできません。しかし、漠然とした使命のようなものはあります。それは…

「自分と同じような境遇にいる人の決断の一歩を踏み出すきっかけを作る」です。

私はちょうど今から半年前に大手企業を退職して、金なし・プランなし・アテなしの状態で独立して、ライター兼ブロガーという道を選びました。そして半年で、様々な媒体から記事執筆のお仕事をいただけるようになりました、まだまだ稼ぎとしては十分ではありませんが、会社員時代よりも自由で充実した生活を送ることができています。

そんな私も半年前は、将来に漠然とした不安を抱いていました。今回は、「退職という決断を踏み出すまでの経緯と実績ゼロからどのようにしてライターの仕事を増やしていったか」というテーマでjMatsuzaki 氏の愛するアップルパイへお届けします。

自分のやりたいことから逃げ続けているような25年間だった

厳格な親、親族が大企業勤めという環境で育った影響もあり、突飛な考えは幼少期から抑えられてきました。

しかし、高校の頃からバンド、特にドラムに興味を持つようになって音楽で食べていきたいと考えるようになりました。そして大学4年の就活の時期に音楽の専門学校にいくことを決意します。

しかし、怖くなって入学直前に広告デザイン系の学科に変更して入学してしまいました。そんなこんなで自分の気持ちを踏みにじりながら、どんどん望まない方向へと進み続けて、その後大手企業に就職しました。

否定され続けた1年間

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photo credit: Daytime zzz’s via photopin (license)

入社前はワクワク、ウキウキでいっぱいでした。入社したところは非常にレベルの高い環境。ついていくのにやっとでした。

分析の仕事だったので、自分には苦手な細かい作業を多く行うことになりました。私なりの努力はしていたのですが、ミスをよくしてしまって何度も怒られていました。

怒られているから周囲との関係性も悪くなる。努力はしているけれどカバーできない。そうした悪循環がずっと続いていました。

社内失業という自分の価値を否定せざる状態に追い込まれた

自分が持っていた仕事が手元から消えてなくなりました。いわゆる「社内失業状態」になったのです。自分でも信じられませんでした。こういう言い方をすればおおげさかもしれません。

しかし、当時は本当に追いつめられていました。自分のデスクに行っても、仕事がない状態で何時間も座っていないといけない。本当につらい状態でした。改めて自分の将来のことを本気で考えました。

「今のままでいいのかな?」

考えていくうちに、自分が本当にやりたかったことを思い出しました。「音楽でミュージシャンとして稼いでいくことがもともとやりたいことだ。ここにいては達成できない!」そう思って会社を辞める決意しました。

「失敗して、ロクな仕事につけずにさみしい人生を送ることになったら…」不安ばかりが頭をよぎってなかなか辞められなかった

「退職するんだ!」そう決断したものの、理性が足をひっぱりました。とにかく失敗するということに恐怖を感じていました。会社をやめて独立することに対して、ほとんどの知人・友人が反対しました。

そりゃ当たり前ですよね。何のスキルもない新卒同然の人が個人で仕事をしようとしているのだから。こうやって周りの人に反対されていると、「あれ、これってホントに正しい選択なのか?」と揺らいでしまいました。

とにかく脳から汗が出るほど、将来について考えました。そして行きついたのが、

「まず一歩を踏み出してみないことにはいくら考えても仕方がない。行動する前から、勝手に失敗をイメージしてあきらめてしまうのはもったいない」

そう思って、ついに退職しました。

経験ゼロに近い状態からライターの仕事を積み上げていった

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photo credit: Female Typing via photopin (license)

会社を辞めたからといって音楽活動を存分にできる環境をすぐに作れるということはなく、まずは自分の生活を支える仕事を探さないといけません。退職する前から、食べていく手段としてライターを考えていました。しかし、ライティングに関してはインターンで取材記事を書いていた程度のもの。スキルは素人同然でした。

「ライターは仕事をどうやってとるのですか?」とよく聞かれるのですが、実はバイト求人サイトにも載っていますし、ライターの仕事のみを扱う募集サイトのようなものも存在します。学生時代に書いた取材記事の実績だけを頼りに片っ端から連絡をしました。

この時に自分が感じたのが、実績はほとんど見せかけで、「できるか分からないけど、引き受けてみる」というスタンスが大切ということです。この時に応募した仕事は内容にかかわらず全て二つ返事で受けました。これを何度もしていくうちに、仕事が増えていきました。

4ヶ月目で月収17万円入るようになった

▼以下は独立から4ヶ月間の収入の状況です。

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そうやって仕事を増やしていくうちに、気が付いたら月収が17万円になっていました。

ベンチャー企業(ライター職)のバイトの収入も含めてなので、全て個人の仕事の収入ではありません。

しかし、退職しようか悩んでいたときには無一文になると絶望していたので、その当時から考えればありえないことが起きています。もっと早くからやればよかったと今ではそう思っています。

失敗という不安から解放されるには行動するほかない

結局、言いたいことはただ一つです。

「まず一歩を踏み出してみないことには、いくら考えても失敗するか成功するかは分からない」ということです。なんのアテもツテもなく辞めることに対して、失敗することしか見えてこなくて不安で不安でたまりませんでした。しかし、一歩踏み出して行動してみて半年たった今では実際は何とかなるものだと確信を持っていえます。

私の場合は、社内失業をきっかけに、自分と向き合うことになりました。元来からやりたかったバンドに専念したいという気持ちを思い出しました。そして、それを実現できる環境にするために退職して独立しました。

今では音楽活動以外にも興味のあるものがたくさん出てきました。環境が変わったことで、さらにもっともっとやりたいことがあるのではないかと、今は再度やりたいことを模索しています。

最後に

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。自分の人生は決して優れておらず、特に一貫性もありません。

しかし、自分の気持ちを大切にして決断すれば、良い方向に進むことができると確信しています。

一歩を踏み出したいけれど、なかなか踏み出せない、そんな方の背中をトンっと後押しするようなことをブログ「おれじなる」では書いています。ぜひ読んでみてください。

俵谷 龍佑(たわらや りゅうすけ)

大手企業に新卒で入社。社内失業に見舞われて、わずか1年で退職してフリーライタ兼ブロガーに転身。退職後、ADD(注意欠陥障害)と診断される。目に見えない障害を持った人が暗中模索しながら「自分が本当にやりたいこと」を見つけています。目標が曖昧の中でも、日々生活を充実させようとライフハック・旅行・ミニマリズムを実験的に行っています。様々なことをチャレンジする過程で起きたささいなる失敗、成功を赤裸々に克明に綴っています。

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。