現役でバリバリ活躍しているインダストリアル/EBM系アーティスト5選

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photo credit: Exit Festival via photopin cc

私の愛しいアップルパイへ

「INDUSTRIAL MUSIC FOR INDUSTRIAL PEOPLE」

1977年、スロッビング・グリッスルが自身のアルバムの表紙にこのキャッチコピーを掲げたところから、インダストリアル(Industrial)の歴史と私の青春が始まりました。

現役で活躍しているインダストリアル/EBM系アーティスト5選

1970年代後半に生まれたインダストリアル系のアーティストは、従来のバンドサウンドにテープノイズや金属音などの「楽器ならぬ楽器」を取り入れることで、暴力的かつ近未来的で、実にユニークなジャンルを作り上げました。

それから19980年代から1990年代にかけて、従来のインダストリアルにギターリフなどのロック(ないしメタル)要素が積極的に取り入れられ、インダストリアル・ロック(ないしインダストリアル・メタル)として、アメリカやイギリス、ドイツなどを中心に世界的なブームが沸き起こりました。

そして2013年、この年はインダストリアル界においてまったくもって記念すべき年になりました。なぜなら、往年のインダストリアル界のスター達が、こぞって新譜をリリースしたからです。

今日はそんなインダストリアル、インダストリアル・ロック(ないしインダストリアル・メタル)、EBMといった流れをくんだアーティストの中で、現在も現役バリバリで活躍している大御所を5つご紹介しましょう。

1.インダストリアルを完成させた「Foetus」
2.インダストリアルブームの火付け役「Ministry」
3.ダークでアンビエントな世界に引きこまれる「Skinny Puppy」
4.衰えることなきインダストリアル・メタル魂「KMFDM」
5.B級サイバー・ホラーなロックスター「Rob Zombie」

1.インダストリアルを完成させた「Foetus」

個人的にはインダストリアルを完成させたと言っても過言ではないと思っているのがFoetusという個人で活動しているアーティストです。インダストリアル特有のメタルパーカッション、網目状に絡み合う複数の動機、バンドサウンドとシンセサイザーの暴力的な融合、どれをとっても一級品です。

ファースト・アルバムの発売は1981年ですが、今でも現役で精力的に活動しています。活動名は「Foetus」「Jim Foetus」「JG Thirlwell」「Manorexia」「Steroid Maximus」など複数の名義で活動しています。

2013年に最新作の「Soak」がFoetus名義でリリースされています。

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2.インダストリアルブームの火付け役「Ministry」

1980年台後半、インダストリアル・ロック(ないしインダストリアル・メタル)ブームの火付け役となったのが「Ministry」というバンドです。アル・ジュール・ゲンセンを中心としたバンドです。

電子音とサンプリングとノイズに破壊力満点のバンドサウンドを混ぜあわせたアルバム「The Land Of Rape And Honey」(1988)は世界に衝撃を与えました。

その後、今に至るまで精力的に活動しています。2008年には第82回アカデミー賞で作品賞、監督賞など6部門で受賞した映画「ハート・ロッカー」のテーマ曲として「Fear (is big business)」が採用されたのは記憶に新しいです。

5作前あたりから「今回が最後のアルバム。バンドは解散する。」というのを謳い文句にしており、去年2013年にも順調に”最後のアルバム”である「From Beer to Eternity」をリリースしています。

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3.ダークでアンビエントな世界に引きこまれる「Skinny Puppy」

1980年代半ばより、初期インダストリアル期の代表格となったのが「Skinny Puppy」です。

インダストリアルなサウンドにダークでアンビエントなサウンドを掛けあわせたディープなサウンドが特徴的です。

ファーストアルバムが発売された1984年移行、現在までコンスタントに活動しており、2013年には「Weapon」をリリースしました。

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4.衰えることなきインダストリアル・メタル魂「KMFDM」

1990年代に入ってからインダストリアル・ロック、インダストリアル・メタルを牽引したのが、サシャ・コニエツコを中心に結成されたバンド「KMFDM」です。

インダストリアル・メタルなギターリフにダンサブルな要素を積極的に取り入れた、リズミカルでハイテンポでノリノリな楽曲が特徴的です。

結成当初よりコンスタントにアルバムをリリースし続けており、1~2年に1枚は常にリリースしています。また、初期からほとんど変わらない一貫した音楽性は尊敬に値します。

2013年に最新作の「Kunst」をリリースし、未だ健在なインダストリアル・メタルサウンドでファンを楽しませています。

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5.B級サイバー・ホラーなロックスター「Rob Zombie」

1990年代後半と割と最近になって絶大な人気を博したのが「Rob Zombie」です。元々それなりに有名だった「ホワイト・ゾンビ」というバンドで活動していたRob Zombieは、ソロに転身してから更なる成功を収めました。

B級ホラーな世界観、電子音&ノイズを多用したサイバーパンクなサウンド、大衆向けロックを絶妙に融合させたセンスが最高にCooooool!なロックスターです。

2013年に最新作の「VENOMOUS RAT REGENERATION VENDOR」をリリースしました。

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従来の音楽を超えた自由な表現の世界へ!

2013年はインダストリアルを支えたおじさん達の頑張りによって最高にハッピーな一年でした。この幸せをあなたに分け与えられたならもっとハッピーです :^D

インダストリアルの名称は、冒頭で述べた通り「INDUSTRIAL MUSIC FOR INDUSTRIAL PEOPLE」というコピーに由来しています。

これはもともと「工業生産される大衆音楽への皮肉」として掲げられたものです。従来の音楽の在り方に一石を投じる未来的で暴力的でユニークな響きに酔いしれましょう。

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。