20年間Windows一筋の私がMacBook Airとかいうものを入手したのでノートパソコンの在りかたについて物申すわ

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私の愛しいアップルパイへ

先日ひょんなことからMacBook Airとかいうものを手に入れました。とあるプロジェクトで必要だったということもあって買ったんです。

驚いたでしょう。ご存知の通り、私は根っからのWindowsフリークです。最初にパソコンに触れたのは、中学生の頃に父親が買ってきたWindows 95を触ってからでした。それ以来、20年近くWindowsと連れ添ってきました。

はじめてパソコン上で作曲したときもWindowsでした。6年半システムエンジニアを続けたときもWindowsでした。1年以上毎日ブログを書き続けたときもWindowsでした。

先日、MacBook Airとかいうものが届いて、たまたまその日は暇で暇でしかたなかったのですぐに箱を開けたんですが、驚きました。ミッキー・ロークがボクシングをやるって聞いたときより驚きました。これが最近のノートパソコンというものなのでしょうか。率直に言って、はき違えていると言わざるを得ません。

パソコンとは本来どうあるべきなのか、このファッションかぶれのノートパソコンに私が物申しましょう。

20年間Windows一筋の私がMacBook Airとかいうものを入手したのでパソコンの在りかたについて物申す

「マックブックエアーはサイセンタンだ」「マックブックエアーはクールだ」「マックブックエアーはオシャレだ」なんて噂を聞いていたのでどんなものかと思ったんですが、いったい何がどうなったらこんなものができるんでしょうか。

言いたいことは山ほどあるんですが、怒りをおさえてなるべく冷静にポイントを8つに絞って説明していきます。

1.MacBook Airとかいうものは重量が軽すぎる

MacBook Airとかいうものが届いて最初に怒ったのは、本体があまりにも軽すぎるということです。どのくらい軽いかというと、充電ケーブルを持っているのか、本体を持っているのか、分からない軽さです。

▼MacBook Airとかいうものは指だけで持ててしまいます。オーパーツみたいだし怪しいです。

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▼一般的なWindowsならこう持ちます。

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Windowsのその重さ、その存在感が癖になるのです。バッグの中に入れていても「ああ、自分は今Windowsと一緒に居るんだ」と実感できます。ピンチのときでも、Windowsが側に居ると思ったらもう一踏ん張りできます。

2.MacBook Airとかいうものはトラックパッドが柔軟すぎる

MacBook Airとかいうものにはキーボードの下にマウスなどをコントロールするためのトラックパッドがあります。このトラックパッドの操作性が柔軟すぎるんです。

▼二本指でスクロールできたり拡大縮小できたり、三本指でデスクトップを開いたり、四本指でウィンドウを並べたり、マウスの出番がありません。

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▼普通Windowsだったら、スクロールパッドがついていても左クリックと右クリックと、かろうじてスクロールができるという潔さです。

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そのため効率的な操作をしようと思ったらどうしてもマウスが欲しくなります。パソコンに加えてマウスの重さも増えるので、さらにパソコンの存在感を感じながら生活できます。また、パソコンだけでなくマウスにこだわる楽しみもうまれるわけです。

3.MacBook Airとかいうものはスクロールが気持ちよすぎる

もう1つ気に入らないのはMacBook Airとかいうものはスクロールが気持ちよすぎることです。

▼二本指で画面をスクロールできるのですが、スクロールした速度によって微妙に加速がついたり、画面の流れもヌルヌル動きます。リアルな物を触っているときのような感覚が気持ちよく、ついスクロール不要なところでもスクロールしてしまうというわけです。これでは逆に作業効率が下がってしまいます。

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▼Windowsはといえば、指やマウスを動かした分だけでキッチリ止まります。画面も不自然にカクつきます。

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これなら画面をもっとスクロールしたいなどという一時的な快楽に欲情せず、目の前の仕事に没頭できます。

4.MacBook Airとかいうものはスタートバーが自動的に隠れすぎる

私はWindowsでは画面下部のスタートメニューを「自動的に隠す」機能を愛用しています。Macでも同じような設定はあって一安心しました。しかし、コアなWindowsユーザーでなければ分からないかもしれませんが、Windowsではこの機能は大変繊細な動きをします。

▼MacBook Airとかいうものでは、画面下部にカーソルを当てるとメニューが表示され、フォーカスを外すとメニューが消えます。何の変哲もありません。

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▼対してWindowsは、5回に1回くらいは自動的に隠れなくなります。新しいウィンドウを開いたときなどは、スタートメニューが隠れなくなる現象が頻繁に見られます。

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スタートメニューはほんの一例に過ぎず、WindowsではUIに関してこういった人間的な動きをよくします。隠れるべきときに隠れない、閉じるべきときに閉じない、開くべきときに開かない、左クリックにも右クリックにも何も反応しない、開いてもいないのに開くといった現象です。

こういった完璧ではない人間的な部分、昔ながらの職人のように無骨な部分がWindowsの愛らしさでもあります。

5.MacBook Airとかいうものはシステムアップデートが簡単すぎる

Windowsのシステムアップデートはひとつの大きなベントです。必要なアップデートファイルを探してきたり、必要なデバイスドライバを探してきたり、標準ウィザードに頼ったり、システムフォルダやレジストリを直接いじったり、言わば「刺激的な冒険」です。

▼MacBook Airとかいうものでは基本的にApp Storeなるサービスでシステムアップデートは統合されているようですね。まったく張り合いがありません。

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▼Windowsでは予期した通りに予期せぬエラーが発生するのが常です。Windows公式のアップデートファイルでも一筋縄でいかないものです。

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そもそも根幹にあるアップデートサービスですらWindows UpdateというものとMicrosoft Updateというものがあって、いまだによく区別がついていません。

それ以外にもWeb上のダウンロードセンターも欠かすことのできない重要なアップデートサービスです。Windows Updateで依存パッケージが足りないときなどは、Webで自分でパッケージを探してインストールする必要があります。

つい最近はWindows Updateを自動適用したらパソコンがブルースクリーンになって二度と立ち上がらなくなったことだってありました。

これはサードパーティー製ソフトをアップデートするときの話ではありませんよ。Microsoft社公式のアップデートの話です。Windows Updateというよりは、Windows Labyrinthと言ったほうが正しいでしょう。

このWindows Labyrinthはビル・ゲイツ氏ですら翻弄されたという逸話があるくらいです。

散りばめられたヒントをもとにあの手この手を使って細心の注意をはらいながらシステムをアップデートする。これがパソコンの面白さであり、やりがいなのです。

6.MacBook Airとかいうものは箱がお洒落すぎる

購入したパソコンがどんな箱に入って届けられるかは、意外と重要だと私は考えています。

▼MacBook Airとかいうものは箱がお洒落すぎるんです。

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▼Windowsならこうです。飾らない感じが素敵です。

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やっぱりこうでなくちゃ。

7.MacBook Airとかいうものは起動が速すぎる

パソコンの起動時間というのは、例えるなら息継ぎの時間です。これからパソコンを使うにあたって呼吸を整える時間なのです。

▼MacBook Airとかいうものは起動が速すぎます。心の準備をする余裕すらありません。

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▼Windowsならどうでしょうか。起動ボタンを押したら、コーヒーを入れる時間ができます。ログインボタンを押したらトイレに行きます。戻ってきたらエクスプローラーが立ち上がるまで深呼吸です。ここで焦っていじり倒そうとするとexplorer.exeごと落ちて再起動されかねません。

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Windows Updateを使ったり使わなかったりしてシステムアップデートをした直後はより顕著です。起動直後の暗い背景に解読不能な英字がダラーッと流れたりして、うまく起動するかどうかのスリルを適切に味あわせてくれます。

でも、それがいいんです。パソコンの起動というのはある種の神聖な儀式なんですよ。どのくらい時間がかかるのか、うまく起動するのか、起動するまで何をやっていればいいのか、焦る心と不安との葛藤が味わい深いのです。

8.MacBook Airとかいうものは画面が綺麗すぎる

画面は大きくて明るいのが正義です。

▼MacBook Airとかいうものは画面が奇麗すぎるんですよ。文字も色合いも大人しめで、アイコンやアニメーション全般とよく合っています。

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▼WindowsはOSとハードの製造元が違うから仕方ないのでしょう。基本的に画面が極端に明るい傾向にあります。

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とくに青がどぎつくて、発色を抑えるソフトだとかPC用の眼鏡なんかをかけないと、夕方には眼から涙がボロボロ出てくるんです。

こうやって劣悪な環境の中、命をすり減らして仕事していると思うと興奮してきます。最後の最後まで底力を発揮してやろうって気になります。考えてもみてください。ヒーローが一番輝くのは逆境に立ったときじゃありませんか。そういう意味でWindowsはドラマのあるOSなのです。

正直いつWindowsノートパソコンに戻ろうか悩んでいます

とにかく、MacBook Airとかいうものには心底がっかりしました。この記事もフラットな目線での比較を書こうと思っていたのですが、書きはじめてみたら込み上がってくるものがあって一方的にWindowsを賞賛する記事になってしまいました。

いまは検証の意味もかねて、外出時はMacBook Airとかいうものを中心に使っています。ですが、はっきり言っていつWindowsノートに戻そうか迷っています。

あと三日も経たないうちに、我慢できずにWindowsノートを引っ張りだしてきてしまうかもしれません。まったく、先が思いやられます。本当に。

貴下の従順なる下僕 松崎より

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。