ライフエンジンの活動場所をSalckからMattermostに移行しました

私の愛しいアップルパイへ

2015年から3年ほど私が運営しているコミュニティに「ライフエンジン」があります。

これから10年で自分だけの職業を作るオンラインコミュニティ「ライフエンジン」

ライフエンジンは3年間のあいだに順調にメンバー(我々はライフエンジニアと呼んでいる)が増え、仕組みも日々アップデートしており、内部は新米ライフエンジニアが引くほど盛り上がっています。

2017年にFacebookからSlackに移行したのですが、1年でSlackではとてもライフエンジンのエネルギがー収まりきらない状態になりましたので、SlackクローンとしてOSSで提供されている「Mattermost」へと移行することを決意したのです。

Mattermost

毎日1,000もの投稿がありSlackに収まりきらなくなった…

ライフエンジンはオンラインコミュニティとして素晴らしい勢いで成長しています。運営である私も驚くほど盛り上がっています。

チャンネル数は420にのぼり、毎日1,000近い投稿がなされています。投稿数の合計は9万件を超えました。おそらく今月中には10万を超えるでしょう。

▼チャットだけでなくオフラインやオンラインでのイベントも盛んです。以下はライフエンジンの先月と先々月のイベントカレンダーですが、ほぼ毎日なんらかのイベントが開催されています。傾向として、最近は対談イベントが人気です。

▼対談イベントなどはライフエンジン内の限定動画として保存されており、すでに動画は50本を超えています。

イベントがあると自然と投稿も増え、ライフエンジンのメインの活動場所であるSlackへの投稿も増えます。ライフエンジン内にエネルギーが蓄積されているのは大変好ましいことなのですが、そこで一つの壁にぶつかりました。

それがSlackの上限1万件問題です。Slackでは無料プランだと過去1万件の投稿しか閲覧できない仕様です。Slackに投稿されたコンテンツの1割しか読めないという悲しさ。

有料プランであればこの上限から解放されるものの、Slackの有料プランはアクティブユーザー1人ごとに課金されるので、アクティブユーザーの多いライフエンジンでは月に数十万円がかかる計算です。これは月980円のオンラインコミュニティとしてはとても現実的な金額ではありません。

しかし9万件もの投稿と400チャンネルを超えるコンテンツの移行先なんてあるのか…

どうにか解決方法はないものか。しかし400を超えるチャンネルに投稿された9万件もの投稿を移行できる先なんてあるのでしょうか。

Slackでは過去の履歴のエクスポートができるようになっており、全期間のデータをエクスポートすることも可能になっています。エクスポートの形式はjson形式となっており、json形式を解析すればプログラムで読み取って見やすく整形して表示するのはさほど難しくはなさそうです。

しかし、過去のデータを閲覧するためのプログラムを組むにしても定期的にデータを更新する必要がありますし、やはり過去データは別ツールで表示するのはどうもスマートではありません。

上限のない他のチャットツールに移行するにしても、ライフエンジニアたちはSlackのUIに慣れており、新しいツールを導入することによる混乱は最小限に抑えたいものです。やはり甘んじてSlackを使い続けるしかないのか…

大理石像のごとく冷徹になった私に1つの素晴らしいひらめきが舞い降りました。OSSのSlackのクローンは無いものだろうか?

そうして調べみたところ、本格的にSlackクローンとして動いているプロジェクト「Mattermost」にたどり着いたのです。

上限なしのSlackクローン「Mattermost」に移行を完了!

MattermostはSlackクローンを謳っているだけあって、Slackと完全に同じとは言えませんが、操作性はほとんどSlackと同じです。驚いたことに日本語対応もしているので新規メンバーでも混乱が少ないでしょう。

MattermostはLinux上で動作するバイナリとして提供されており、自分でサーバーを借りてインストールすることになります。少々手間は発生しますが、インストールは極めて簡単ですし、自社サーバーを使えることの安心感が手に入ります。

デスクトップアプリだけでなく、AndroidやiPhoneに対応したスマホアプリも提供されています。Slackのように外部連携も豊富ですし、APIを使えば独自のプログラムを作ることもできます。さらにはMarkdownなどSlackにはない機能も積極的に開発されています。

MattermostではSlackからの移行をサポートする専用のツールがあり、コマンドを実行することでSlackのエクスポートデータを一括インポートできます。

Mattermostは公式にSlackとの互換性を宣言しており、またSlackのような上限が一切ないことを売りとしています。

一部のデータ(添付画像や非公開チャンネルの投稿、DMの投稿)は欠けてしまうものの、コンテンツのほとんどが投稿される最も重要な公開チャンネルの投稿は丸っと移行することができます。9万件にのぼる投稿も数十分でデータ移行することができました。ナイス!

現在ライフエンジンはMattermostに移行し、過去の投稿が消える心配のなくなったライフエンジニアたちによってSlack時代よりもさらに活発な投稿がなされています。

Mattermostに移行したことでまた一つライフエンジンの完成度が上がりました。これからも新しいツールを積極的に導入し、ときには自ら開発し、オンラインコミュニティの可能性をとことん追求していくつもりです :^D

Mattermost

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。