"まさに今!"を記録する三通りの方法

Salvador Dali 「記憶の固執(柔らかい時計)」 (1931)

Salvador Dali 「記憶の固執(柔らかい時計)」 (1931)


私の愛しいアップルパイへ
  

自らの時間を有効活用していますか?
 
以前、”まさに今”やっていた事と、これからやる事を都度書き出していく事で、やたら時間が有効活用できる様になったという記事を書きました。
私が作曲時の「ノリ気じゃないし」「時間がないし」をいかに克服したか
 

この習慣は自分にとって面白いほどはまっていて、もちろん今も続けています。シンプルなのが強みです。
 

今回は私がどんなツールを使って実践しているのかを紹介します。
 

 
◇「アナログかデジタルか?」
 

基本的にやる事はひたすら自分の行動をロギングしていくだけなので、アナログでもデジタルでも好きなやり方でやれば良いです。デジタルの方が場所を取らなかったり、検索効率が高かったり、ツールを使って効率化できたり、拡張性が高かったりとメリットが多いので私はデジタルツールをオススメします。
 
とにかく大事なのは「最小の労力と時間」で、なるべく「いつでも」「どこででも」できる環境を整える事です。途中でめんどくさくなったら意味がありません。
 

◇「クラウドかスタンドアローンか?」

 
デジタルでやる時にまず選択しないといけないのは、クラウド型のWebサービスを使うか、スタンドアローン型のアプリケーションを使うかで大きく方向性が分かれると思います。
 

私の場合、今勤めている会社がセキュリティに厳しく、インターネットの使用が制限されていますので、会社内ではスタンドアローン型を選択せざるを得ませんでした。プライベートでは当然制限はありませんので、会社から出たら全てクラウドサービス上に保存するようにしています。二つのやり方を切り替えている訳ですね。
 

では私が実際に使っているやり方を以下に紹介していきます。
 

1.Excel
馬鹿にするなと言われそうですが、いたってクソ真面目です。
 

やり方は簡単で、”時間”と”行動”という2つの列を作ってひたすら行を追加していくだけです。

 
このブログを書いている環境にはExcelが無いので画像はGoogle DocsのSpreadsheetです。Excelで便利なのは「Ctrl」+「:」で現在時刻が自動で入力できる事です。知ってました?私はこの習慣を始めるまで知らなかったので気づいた時は後ろにひっくり返りました。会社で。ちなみにGoogle Docsでも「Ctrl」+「Shift」+「:」で現在時刻が入力できます。これも今知りました。

 
この方法では1日を1シートに書いて行きます。こんな感じです。

Excel

 
毎朝出社したら一番右のテンプレートになっているシート(yyyymmddシート)を一番左にコピーしてシート名を今日の日付に変えます。その後「hh:mm 出社。コーヒーを買いに行く」と記入する訳ですね。

sheet

 
この方法のメリットはなんと言ってもExcelがあれば出来るという点です。尚、Google DocsのSpreadsheetでもこの方法は当然使えますが、インターネットに繋がっているのであれば以降の方法がお勧めです。

2.Evernote
最初にプライベートで始めた時はこの方法を使っていました。Evernoteというクラウド型のメモサービスを使う方法です。私は前からメモは全てEvernoteに保存する様にしていたので、自然とこの方法に行き着きました。

 
「Evernoteってなに!?」って方はGoogleというサイトに詳細が書いてありますので確認してみて下さい。無料で使えるのですごいオススメです。これが無いと私の人生はどんなに暗いものであっただろうか。
私はiPhoneユーザなので、iPhoneと親和性が高いというのが魅力的でした。Androidユーザにもオススメです。「PostEver」というアプリを使ってひたすら記録します。構成はこんな感じです。

PostEver

 
これが実際にPostEverを使って記録していたものです。一つのノートに一日分を記録していました。「Postever」だと一日分のノートが自動で一枚のノートにまとまるので、便利です。

PostEver

 
クラウドサービスなので、携帯だろうがPCだろうが場所を問わずインターネットさえ繋がっていれば使えるというのが一番のメリットです。
 

3.Twitter + Evernote
これが今使ってる究極の最終形態です。

 
一日単位でEvernoteに入れるという点では2と同じですが、直接Evernote記録するのでは無く、一度Twitterを経由してからインポートさせてます。
 
プライベート記録用の非公開Twitterアカウントを作って、ひたすらツイートして行きます。孤独です。
最終的には一日単位で一枚のノートにしたいので、twieve(ツイエバ)という専用のサービスを使って、日次でTwitterからEvernoteにツイート履歴を送っています。構成はこんな感じです。

Twieve

 
2と比べてこの方法の何が嬉しいかというと、Twitterと連携しているアプリであれば何でも使えるという点です。
 
睡眠時間やらランニングやら食事やら写真やらを別々のアプリで記録したい場合、Evernoteに連携する機能を持っているものは少ないですが、Twitterにツイートしてくれるアプリなら普通にあります。しかもこの方法なら別々のアプリの記録を一日の記録として一枚のノートにまとめてくれる訳です。
 

◇「”まさに今!”の活用方法は無限」

 
私の場合、これからやる事を宣言する事で自らを律し、時間を有効に使う為に“まさに今!”を記録する事を始めました。とにかく重要なのは“次の行動”を理性的に選択する余地を自分に与える事です。
 
ただ、いざ記録し始めてみてそれが有効だと解って来ると、今度は整理・分析したくなる訳ですね。なので、始めは2の方法を使って細く緩やかに記録する所から始めた私ですが、今では3の方法を利用して複数のアプリを使った「Lifelog」に発展しました。

 
これは一日の行動を記録し、あとで見直す事で「新しい角度からの発想」が産まれるからです。そしてこの「新しい角度からの発想」こそ音楽家にとって最も重要で貴重なものなんです。

 
今回は記録する部分に焦点を絞りましたが、次回は蓄積した”まさに今!”をどう整理・分析しているかに踏み込みたいと思います。

 
貴下の従順なる下僕 松崎より
  

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。