始めてみた。瞑想

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私の愛しいアップルパイへ

この本を読んで始めてみました。瞑想。

なんとなく気になって手にとってみたんですが、本に書いてある通り瞑想を始めるとなかなか面白くて最近のマイブームです。

一年前には想像もしていませんでした。2011年の夏。私のマイブームが”瞑想”になるなど。

入門に最適な一冊

この”始めよう。瞑想”という本ですが、「瞑想をとにかくやってみたい、実践してみたい」という(物好きな)方に最適な一冊です。

瞑想と聞くと何か宗教めいたものを一番に思いつくかもしれませんが、この本には宗教めいた記述はほとんどありません。

“瞑想は宗教ではなく心の科学だ”と説く著者が好印象です。

前書きで”瞑想”なるものの歴史について軽く触れているだけで、後は”瞑想”の手順と効果が話題の中心となります。

最初の50ページくらいで手順を理解できるので、すぐに瞑想を始められます。

そもそも瞑想とは何かだって?

私は最近まで瞑想というものは「ありがたい長々としたお言葉を唱えながら、特定の何かについて思いをめぐらす」事だと思っていました。

で、この本を読んで始めて知ったのですが、瞑想ってのは「何も考えない」事なんですね。“空”ってやつです。

やる事は簡単。いくつか細かいルールは省きますが、床に座って頭の中でひたすら呪文を唱える。それだけです。

しかも呪文といっても長々とした文章を暗記する訳ではありません。著者が語感で選んだ意味を持たない三つの単語を唱えるのです。

この意味を持たない単語(=マントラと呼ぶ)を唱えると頭が退屈をして、雑念が次々と浮かび上がってきます。

後は浮かび上がってきた雑念をスルーし続けて、浮かび上がるものが何も無くなった時、いつしか自然に”空”になってるって次第でござい。

このマントラってのは何か特別な意味を持ったものではなく、雑念を際立たせる為の道具で、それ自体に意味は無いんだそうな。

瞑想の効果

この書籍では瞑想の効果として以下の様な事がうたわれています。

  • 1.理解力がアップする
  • 2.集中力がアップする
  • 3.記憶力がアップする
  • 4.判断力がアップする
  • 5.洞察力がアップする
  • 6.発想力が豊かになる
  • 7.企画力がアップする
  • 8.交渉力がアップする

頭の中を整理して空にする事で、頭が早くなるという事です。

PCを再起動するとメモリがフラッシュされて処理スピードが速くなるのと同じ論理ですね。

GTDにも似た論理を感じますね。

私はまだまだここまで実感できるにはいたっていませんが。

あと、この書籍の中で一番感動したのは“観照する”という概念についてです。瞑想を習慣化し、自分の思考の流れをじっくり観照する様にし、頭が半自動的に非効率な選択をしてないか冷静に判断せよという事です。

自分に染み付いた先入観を今一度見直し、あたり前に考えている事がらを今一度見直そうというのです。

これは目から鱗でした。冷静になってみると結構あるものです。頭が勝手に「汝、これをせよ」「汝、あれをせよ」「汝、それをせよ」と言ってる事がらが。

瞑想に期待する事

この「何も考えない」状態を作り出すってのは私にとって非常に興味深い対象でした。

「何も考えない」事が出来るという事は、考えるべき事と考えるべきで無い事の取捨選択が出来るという事と同義だからです。

そして、我が人生の中でも最も重要な命題は「いかに没頭すべき事だけに没頭するか」という事です。

“瞑想”なるものがこの命題の解決の一助となる事を願って。

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。