時間に関する読み書き能力を身につける~(2)時間の使い方を組み立て直す6STEP~

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私の愛しいアップルパイへ

前回の記事でお話した通り、これから「時間に関する読み書き能力」を身につけるための方法を1つずつ連載していきます。自分の時間の使い方を知り、それを適切に組み立て直すやり方です。

今日はまず連載の全体像について紹介します。「時間の使い方を組み立て直す6つのSTEP」についてです。

▼連載記事一覧
(1)プロローグ
(2)時間の使い方を組み立て直す6STEP ←Just Now!!
(3)STEP1.現状を記録しデータ化する  ←Next!!
(4)不吉なため欠番
(5)STEP2.現状を分析して自覚する
(6)STEP3.問題をあぶり出し対策をたてる
(7)STEP4.時間の使い方を入れ替える
(8)STEP5.時間の使い方を組み替える
(9)STEP6.継続してチューニングする

24時間すべてに対して実践する必要はない

まず注意事項ですが、これから説明する方法を24時間すべてに対して実践する必要はありません。時間の使い方を見直したいと考えている時間帯に絞ってやっていくのも手です。むしろ最初のうちは対象を絞った方が、負荷が低くなるのでうまくいくかも知れません。

例えば私の場合は、会社員時代に勤務時間以外についてこの方法論を実践してきました。プライベートな自由時間の使い方を見直すことで、現実に風穴をあける突破口を見つけ出したかったからです。

逆に、もしあなたが会社での働き方を見直したいと考えているのなら、勤務時間だけに絞ってこの方法論を実践するのも有効でしょう。

いずれにしても、ウンザリすることがないように対象とする範囲を見極めるべきです。

時間の使い方を組み立て直す6STEP

それでは「時間の使い方を組み立て直す6STEP」を見ていきましょう。この連載では主に以下の流れに沿って解説していきます。

STEP1.現状を記録しデータ化する
STEP2.現状を分析して自覚する
STEP3.問題をあぶり出し対策をたてる
STEP4.時間の使い方を入れ替える
STEP5.時間の使い方を組み替える
STEP6.継続してチューニングする

それぞれもう少し詳細を見ていきましょう。

STEP1.現状を記録しデータ化する

何かを変化させようとするなら、最初に現状を知ることが大切です。そのためには現状を客観的に示すデータが必要になります。地味だと思われるかも知れませんが、これが全ての変化の基礎になるのです。

現状を無視して理想を追おうとすれば、一時的に有効なだけの表面的なテクニックに走ってしまうでしょう。

ですから「時間に関する読み書き能力」を身につける最初のSTEPも時間の使い方を記録してデータ化するところからはじめます。ご安心ください。記録すべきことはそう多くはありません。

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上記のように「やったこと」「開始時間」「終了時間」「実績時間」の4つがあれば十分です。実績時間は終了時間から開始時間を引けば計算で出せるので、実質3項目となります。

STEP2.現状を分析して自覚する

当然データを集めただけでは終わりません。データを解釈して分析するのです。そうして、あなたがどんな時間の使い方をしているかを自覚して頂きます。

このSTEPでは、蓄積されたデータを意味づけしてグラフ化します。先ほどのデータを3つの分類に仕分けし、結果をグラフ化するのです。

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上記のように、行動をそれぞれ「やりたいこと」「やるべきこと」「やってしまったこと」に分類します。

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それから、1週間分くらいのデータを上記のように円グラフにすれば準備は完了です。これで目標が明確になりました。この円グラフの「やりたいこと」の比率を少しでも上げることです。この円グラフの変化が成果になるわけです。

STEP3.問題をあぶり出し対策をたてる

ここからは「やりたいこと」に割く時間を増やすための対策を立てるSTEPに入ります。

まず、毎日いくつかの質問に答えて行くかたちで1日を振り返っていきます。そうすることで、実体験からくる生の感想を引き出すのです。これが対策を立てるための有益なネタになります。

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単に円グラフを眺めて対策を立てようとすると無茶な対策を立てがちになります。しかし、1日の体験を軸にして対策を立てるようにすれば、地に足のついた対策を立てられるのです。どのタイミングで休憩をとるべきなのか、何時頃なら集中力が高まるのか、といった風にです。

連載の中で実際に私が使っているレポートの雛形をお見せするので、そちらを参考にしてみて下さい。

STEP4.時間の使い方を入れ替える

ここからは対策を実際に実行に移していくステップです。STEP3でレポートが蓄積されてきたら、そこから「やるべきこと」と「やってしまったこと」に分類された時間を「やりたいこと」に入れ替える方法を探し、実行に移していきます。

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有効な対策は2つあります。「やるべきこと」と「やってしまったこと」を効率化するか止めるかして、空いた時間を「やりたいこと」に充てる方法。もう1つは「やるべきこと」と「やってしまったこと」を「やりたいこと」に転換する方法です。例えば「昼食」を「ランチミーティング」するなどしてです。

STEP5.時間の使い方を組み替える

STEP4と並行してやって頂きたい取り組みがもう1つあります。それが「時間の使い方を組み替える」ことです。STEP4は分類間を移動させることが目的ですが、こちらは分類間の移動はせずに実行順序を入れかえることになります。

このステップもSTEP4と同様、STEP3で蓄積したレポートを軸に考えていきます。

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私たちの生産性は時間帯によって大きく変動します。食後は集中力が下がるのが一般的ですし、頭を使う作業を朝やるのと夜やるのでは大きな違いが出るはずです。

ですから、行動の最適な実行順序を見極めることは、時間の使い方を見直す上で重要なファクターになるのです。

6.継続してチューニングする

STEP1~5までのステップは一回実践して終わりではありません。お金の使い方を見直すために1週間だけ家計簿をつけようという人は少ないでしょう。同様に「時間の使い方を組み立て直す6STEP」も継続して実践していくことが大切なのです。

継続して実践していくと、自分の標準的な円グラフが分かってきます。普通に生活していくと「やりたいこと」と「やるべきこと」と「やってしまったこと」がだいたいどの位の割合なるかが見えてくるのです。

そうなると、さらに対策が立てやすくなります。「やりたいこと」が標準より少ない週、多い週の原因を追究していけば、いずれ根本的な改善点を追究できるはずです。

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当初、私がSTEP1を実践し始めたころは(なんとも驚くべきことに)「やりたいこと」の割合は5~6%に過ぎませんでした。時間にすると1週間に10時間程度というスコアです。半年間この6ステップを実践し続けたことで、「やりたいこと」の割合は28%まで上昇しました。これは最高値ではありません。無理なく生活して持続し続けられた数値です。

「やりたいこと」に集中すると良いスパイラルが生じる

「やりたいこと」に集中できるようになると、通常そう長い時間を待たずとも成果が出はじめるはずです。すると人生で使えるカードが自然と増え始めます。この増えたカードを使えば、「やるべきこと」や「やってしまったこと」をより効果的に「やりたいこと」に転換することが出来るようになるでしょう。

「やりたいこと」に集中することで、天空に向かって螺旋状に上昇するスパイラルを作りだせるわけです。是非あなたにもこのスパイラルを体験して欲しいと願っています。

それでは、次回からは1つ1つの手法をより詳細に解説していくフェーズに入りましょう。

貴下の従順なる下僕 松崎より

▼連載記事一覧
(1)プロローグ
(2)時間の使い方を組み立て直す6STEP ←Just Now!!
(3)STEP1.現状を記録しデータ化する  ←Next!!
(4)不吉なため欠番
(5)STEP2.現状を分析して自覚する
(6)STEP3.問題をあぶり出し対策をたてる
(7)STEP4.時間の使い方を入れ替える
(8)STEP5.時間の使い方を組み替える
(9)STEP6.継続してチューニングする

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著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。