▼同テーマのまとめ動画もありますので、ながら聴きしたい場合はこちらもどうぞ!
私の愛しいアップルパイへ
4年前となる2012年9月25日にサラリーマンを辞めました。それから個人事業主(フリーランス)としてトラックのごとく突進してきました。両親が公務員で、バイト経験も普通の飲食店のバイトのみ。会社も新卒で入った金融系のIT企業ということで、個人事業の経験も見識もまったくない私でしたが、ヒイヒイ言いながらもどうにかこうにかあなたのお陰でやってこれました。
会う人によく質問されるのが脱サラ時の貯金額です。貯金額は70万円くらいだった記憶があったのですが、気になったので調べてみたら脱サラした当日の貯金額は810,483円でした!
会社を辞めて脱サラした日の貯金は810,483円だった
銀行の口座残高をネットで見られるサービスや、口座情報を連携して家計簿をつくってくれる家計簿サービスなどを使っているのですが、さすがに4年前のデータまでは遡れないのですね。
▼Evernoteのなかをさんざ探して出てきたのがこちらの取引明細。退職日の2012年9月25日のものですので、おそらくここに記載されている取引後残高が脱サラ直後の貯金額で間違いないと思われます。
70万円だと思っていたのは、ちょうど退職直前に10万円で新しいLenovoのパソコンをクレジットカードで買っていたため、翌月10万円の支払がくるのは確実なので実質70万円だと記憶していた模様です。
実は240万円溜まっている予定だった
会社を退職したときの貯金が80万円(実質70万円)と言うと、想像より少ないらしく驚かれます。
実のところ、脱サラする1年前の計画では年間で50万円ずつ貯金を増やしていって5年後にはプラス250万円の貯金をつくり、そのタイミングで会社を辞める計画のはずでした。
プラス250万円の貯金というのは、1年間はまったく収入がなくても生きていける額という意図でした。最悪のケースとして個人事業がまったくうまくいかなくてもこの1年間で挽回する余裕をつくろうとしていたのです。
実際には1年で50万円も貯金はできず、5年後に脱サラするつもりが我慢できなくなって1年で辞めてしまいました。順調にいかなくとも少しずつ改善策は打てるものですし、もしものときのために5年もかけて準備するというのが馬鹿らしく思えてきたのです。
810,483円のその後
その後、4年間で少しずつこの愛すべきブログを中心とした個人事業を軌道にのせてきました。ここで810,483円の貯金のその後の変遷についてもあらためてまとめておきましょう。
▼会社を辞めてすぐにぶち当たった壁が「お金を稼ぐのが怖い病」でした。会社からお金をもらう経験しかなかった私は、個人名を看板にして個人の責任でお金を稼いでいくうえで大きな葛藤に悩まされました。
▼2012年9月25日に脱サラしてからというもの、シルクのごとく滑らかに貯金は減っていき、半年も経たない2013年2月頃には810,483円の貯金は綺麗に0円になりました。止む終えず実家へ。
▼半年で貯金が尽きてからさらに半年ほどかけて、働き方のコツが少しずつ分かりはじめ、個人事業が少しずつ軌道に乗りました。2013年8月には実家から出てまた自律的に生活できるようになりました。ちなみに、実家を出たときの貯金は171,566円とさらに少ない額だったのですが、月々の個人事業の収入で生活費が賄えるくらいになっていたので、脱サラ時よりもかなり心に余裕がありました。
▼脱サラしてから2年が経過した2014年末頃には、脱サラ時に抱えていた不安も一通り解消され、いかのような教訓をまとめられるくらいになりました。ナイス!
脱サラ時の妥当な貯金額はいくらか?
賢いあなたであれば「810,483円は脱サラ時の貯金額として妥当だったと思うか?思わないならいくらくらいあったほうがいいか?」と質問するでしょう。
脱サラ時の貯金額を人に言うと大抵の人は予想よりも少ないと驚かれますが、私としてはもっと少なくても良かったなといまは思っています。というのも、いずれにしても貯金が底をつきそうだという背水の陣が敷かれたことでようやく覚悟が決まってピンチを抜け出せたので、もっと少ない額であればもっとはやく背水の陣を敷けたなと思うのです。
貯金が底をつきたのは脱サラして5ヶ月後だったのですが、この5ヶ月はもっと短縮できたなと思います。逆にもしプラス250万円の貯金があったとしたら、おそらく綺麗に250万円使い切っていたことでしょう。
もっと最悪なのは250万円の貯金を使い切る前に覚悟が揺らいでいき、錆びついていってしまって、1年後には個人事業主で自律的に生活するという目標の達成を諦めていたかもしれないってことです。割りと現実的に有り得そうなので、もしもっと貯金していたらと思うと正直ゾッとします。
最初から背水の陣を敷くことを前提として考えるのは馬鹿げてるし直感に反していると思うかもしれませんが、結局、働き方や価値観や生活を大きく変えないといけないときというのは、背水の陣が一番効果的で近道だったりするのですよね。環境の力はすごいです。
貴下の従順なる下僕 松崎より