私の愛しいアップルパイへ
あなたは時間というものを“消費するもの”だと思っていませんか?
そんな意味深な、奥深くも荘厳な言葉で今日の記事は始まります。
なぜなら私は昨日の私とは一線を画す存在であるからです。
私に直接会えば分かるはずです、まとっているオーラが違うと。
なぜか?
それは本日この本を読み終えたからです。
私に心地よい変革を与えた本。私が敬愛するシゴタノ!の大橋氏による書籍。今回はその内容をご紹介しましょう。
『時間畑』とは何か?
本書は二つの役割を担っています。
一つ目は時間の認識の仕方を変える『意識改革』。もう一つはその意識改革を実現する為の具体的な『行動改革』です。
前者の『意識改革』のキモになるのが本書のタイトルにも掲げられている『時間畑』という考え方です。
これこそ私が今最も課題だと感じていた事に対する回答でした。それは“今”をいかに”長期的な目標”に繋げるか。その為の時間の使い方についてです。
簡単に『時間畑』の概念を説明しましょう。
本書では従来の時間の考え方を『果実』としています。それは、目標を達成する為に時間は”消費するもの”だという考えに立脚しているからです。目標を達成する為に探し、消費し、消えゆく果実の如きものという事です。
私もそうですが、会社に勤務しているとこの考えに陥りやすいです。なぜなら、会社の為に消費する時間という考えがどこまで行っても纏わり付いてくるからです。そしてそれはプライベートにまで拡がっています。
それに対し、時間を”消費するもの”では無く”生産するもの”と考える事、これが『時間果実』対する『時間畑』の考え方です。単に一時的に消費される時間という概念を、一生をかけて生産し続けるものに変えるのです。
そして、この『時間畑』という土壌を準備し、維持し、成長させる為に必要な『行動改革』の説明が続きます。
この『行動改革』で最も重要なのが、良い習慣を作る事です。必要に応じて都度時間を捻出する『時間果実』に対して、習慣によってあらかじめ時間を確保し、『時間畑』を作るのです。
この時間の畑を耕し、種をまき、肥料を与え、収穫を得る。この一連のプロセスが、すぐに実行できるワークという形で詳しく記載されています。
時間畑を作る為に私がやるべき事
本書では度々「行動する事」の重要性が謳われています。
考え方や方法論は本書から学べます。しかし、自分に最適な『時間畑』は実際に自分で行動し、試行錯誤しなければ作れないのです。
エッセンスを簡単に知って貰う為、本書を読んで時間畑を作る為に私がやろうと決めた事、もしくは既にやっている事の一部をご参考として紹介しましょう。
・毎朝、いま最優先で取り組むべき課題を紙に箇条書きで書き出す
⇒これは毎日何も見ずに実行し、Evernoteに保存して行きます。続けていくと、ずっと課題として残っているものを炙り出せます。これは最も重要な課題の抽出に繋がるのです。
・課題のリストから目標のリストを作成し、毎日見直す
⇒私は毎朝4:30に自分に自動でメールする事にしました。
加えて、PCのデスクトップとスクリーンセーバーもこのリストに変えました。
・良い口癖を毎日口にする
⇒私は都度、今の行動の所感を非公開のTwitterアカウントに書き綴っています。この所感の末尾に「素晴らしき哉、人生!」と付けるようにしました。
・あとでやる事をいつやるか決める
⇒あとでやる事は全てルーチンタスクとして登録し、習慣化しておきます。それはやらないといけない事だけで無く、やりたいと思っている事も対象です。私の場合は情報収集や、資料の読み込み、学習やツール検証などをルーチンタスクとして新たに加えました。
・定期的な作業は分割払いする
⇒月次でやる定期作業などは、週次に分割できないか検討する。私は月次でレポートを作成しているので、コレを週次で小分けする事にしました。
・翌日の自分に引き継ぎを毎日する
⇒これは端的に言えば日記を書く事です。本書では誰でも出来る様に4行日記というものを推奨しています。
4行日記とは、毎日「事実」「気づき」「教訓」「宣言」を1行ずつ書いて、4行の日記にするというものです。
私は以前よりこの4行日記をやっていたのでこのまま継続します。「教訓」の部分は毎日Twitterで公開しています。
・読んでみて「良い」と思った本の内容をチェックリスト化する
⇒これは読んで学んだ本の内容で、実際に行動が変わったかどうかをチェックする為に有効という事です。
これは本以外にも応用できると思います。一番身近な所では、4行日記の「教訓」です。私はこの「教訓」を毎週チェックリストに再編する事としました。
自分だけの『時間畑』を作る
浅ましくも人生にすがりつくように時間を捻出して消費する『時間果実』よりも、行動を習慣化し、時間をコントロールし、今を最適な行動に仕向ける『時間畑』の方が優れているのは自明です。これは自分だけの最適な”時間割”を作る事に似ています。
『習慣』、なんと甘美な竪琴の様に響く単語であろうか!
確かにその方法論は決して煌びやかなものではありません。問題を簡単かつ迅速に解決し、反対側に突き抜けるような清々しいものではありません。
むしろ、泥臭くも地べたを這いずり回り、小さな”今”を一つ一つ積み重ねていく実に地味な方法論です。
しかし、だからこそ確実で、確固たる方法論とも言えます。
是非あなたにも作っていただきたい。自分だけの『時間畑』を。
貴下の従順なる下僕 松崎より