個人のミッションやビジョンを血や肉として日常生活に定着させる7つのアイデア

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私の愛しいアップルパイへ

あなたは自分自身のミッションやビジョンについて明確化した文章を持っているでしょうか。人生全体を通して”自分が何処に向かっているか”を記したものです。

7つの習慣」で謳われている”ミッションステートメント”はその最も有名で洗練された例と言えるでしょう。

“自分が何処に向かっているか”は、あなたがまずもって決めなければいけないことです。この指針がなければ、人生はなんとも面白みに欠けるゲームと化してしまうでしょう!

▼参考記事

時計を持つよりコンパスを持つこと ~第6回タスクセラピー講演内容~ | jMatsuzaki

ミッションやビジョンを作っただけで満足してはいけない

ミッションやビジョンってのは良いものです。人間の最も尊い能力である「想像力」を発揮した結果だからです。この世で最高のもののうちの1つです。あなたは既にご存知かもしれませんが、私は以前この文章を作り上げるコツを以下の記事にまとめました。

夢を現実化させる最初の運動!「ミッション・ステートメント」を作ろう!! | jMatsuzaki

 

しかし本当に大切なのは、それらを作っただけで終わらせないことです。それらを日常生活に寄り添わせるように活かすことです。確固たる行動指針として自らの血とし肉とすることです。

ミッションやビジョンを血や肉として日常生活に定着させる7つのアイデア

そこで「7つの習慣」や「7つの習慣 最優先事項」に書かれていることをベースに、ミッションやビジョンを日常生活に定着させるための7つのアイデアを用意してきました。

1.毎日音読する
2.集中の輪に徹する
3.ミッションへの移動方法を知る
4.複数のミッションに同時に貢献する
5.計画と評価を続ける
6.日常生活への自覚を強める
7.ミッションごとに資料を分類する

いきなり全てを実践するのは難しいでしょうから、どれか面白そうだと思ったものから取り入れてみて下さい。それでは、1つ1つ見ていきましょう。

1.毎日音読する

もうお気づきかも知れませんが、まずもって大切なのは定期的に読み返すことです。そして継続して最新の状態に修正していくことです。

よく一週間に1度は振り返るという提案がされることがありますが、私のオススメは毎日音読することです。ミッションやビジョンがまだ完全に固まりきっていない最初のうちは特にです。

音読がオススメなのは、”定期的に振り返る”という曖昧な行為を明確な行動に変えるためです。音読は強力です。読んで声に出して耳で聴くわけですから、自分の頭の中を一から全て入れ替えてしまうほどのパワフルな効果が期待できます。

2.集中の輪に徹する

自分が今ミッションに軸足を置いた行動をしているか自覚するのは大切なことです。「7つの習慣 最優先事項」では人の行動は3つの輪に分類できると記されています。

TVや雑誌などに書かれてるニュースような、自分でコントロール不可能な範囲を「関心の輪」。自分でコントロール可能で自分で影響できる範囲の行動を「影響の輪」。そして、自分でコントロール可能な範囲の中でも、ミッションに含まれた行動のことを特に「集中の輪」と呼んでいます。

大切なのは出来るだけ長い時間、「集中の輪」に軸足を置くことです。「関心の輪」や「影響の輪」に軸足を置いているうちに、ミッションやビジョンは腐っていってしまうからです。

3.集中の輪への移動方法を知る

「集中の輪」に軸足を置きたくても、それ以外の雑多な作業や外部からの割り込みに邪魔をされて、集中することが出来ないと嘆くかもしれません。

しかし、「集中の輪」に徹するために必ずしも何か他の作業を切り捨てる必要は無いのです。ミッションと無関係と思えるような行動はほとんど全て、ミッションと関連する行動に転換することが出来るからです。

例えば、昼食はランチミーティングにすることで、ミッションに貢献する行動に転換できるでしょう。また、通勤時間も読書時間にあてることで、個人の成長というミッションに貢献する行動に転換できるはずです。

4.複数のミッションに同時に貢献する

ミッションやビジョンを書き出してみると、あれもこれもやるべきことが見えてきて、とても全てのミッションを達成する時間など無いと思えてくるかも知れません。

しかし、1つの行動が1つのミッションに貢献するという先入観を無くすことで、この壁を突破することができます。

例えば、1人でジムに行くのではなく家族でテニスをしに行けば、「健康の増進」と「家庭生活の充実」という2つのミッションに同時に貢献できるでしょう。経験から学んだ知識をブログに書いて公開すれば、「個人の成長」と「社会への貢献」という2つのミッションに貢献できるかも知れません。さらにその結果としてブログから収益を得ることが出来れば、「個人の成長」と「社会への貢献」と「経済的な独立」という3つのミッションに同時に貢献できるでしょう。

このような時間を豊かに使うアイデアは無限に存在するでしょう。

5.計画と評価を続ける

ミッションやビジョンがあるにも関わらず、日々の生活にモヤがかかったようになって全て投げ捨ててしまいたくなるのは、前進感を感じられないためです。

ミッションやビジョンに確実に近付いているという意識は、日常に良いサイクルを生み出し、失敗から立ち直る強さを与えてくれます。

そのために必要なのは、ミッションやビジョンに到達するための計画をたて、実行結果を評価し、計画を修正していくことです。

まずは1週間の計画をたてるところからはじめ、計画をメンテナンスする手間暇と折り合いをつけながら、1ヶ月、4半期、1年、5年、10年と、少しずつ長期的な計画を立てて行きましょう。

6.日常生活への自覚を強める

毎日の生活において、ミッションやビジョンにどれほど貢献できたか、順調に前進しているのか、課題はあるのか、その対策は何か、といった自覚を引き起こせれば、ミッションやビジョンをより密接に日常生活に寄り添わせることができるでしょう。

それを実践するためには様々な方法がありますが、まずもってオススメなのは日記をつけることです。

日々の生活に関する率直な感想を日記に書き記していけば、自覚を強めることができるでしょう。

7.ミッションごとに資料を分類する

これも「7つの習慣 最優先事項」で書かれていることですが、日々発生する資料の分類をミッションと同期させるのは良いアイデアです。

ミッションの項目ごとにフォルダを作って資料を分類するようにすれば、ミッションやビジョンと日常生活をよりスムーズに接続することが出来るようになるでしょう。

例えば、Evernoteのノートブックをミッションの項目ごとに作るようにすれば、大きなパワーを発揮するでしょう。

ミッションやビジョンを生ゴミにするな!

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photo credit: dzarro72 via photopin cc

頭をこねくり回し、貴重な想像力を発揮して作ったミッションやビジョンを生ゴミのようにしてしまうのはあまりにもったいないことです。

それらが私たちにもたらす驚異的なパワーを体感するためには、”作ること”より”定着させること”にもっと気を使うべきです。

そして、”定着させること”に気を使う一連のプロセスの中で、ミッションやビジョンがより明確に、より洗練されたものに昇華されていくことでしょう。

あなたがより良き血と肉を得られることを願っています。

貴下の従順なる下僕 松崎より

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。