TaskChuteにおけるプロジェクトとモードと評価の使い分け方

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私の愛しいアップルパイへ

私がパンケーキの次に愛しているTaskChuteですが、初見だと少々ハードルが高いのも事実です。特に、設定すべき項目のいくつかは使い込んでみないと見えてこないところがあるので、スタートをきるときは不安を感じるでしょう。

TaskChuteの主要な設定項目のなかで意外と混乱しがちなのはプロジェクトとモードと評価の使い分けではないでしょうか。今日はこの3つを私がどのように使い分けているか解説します。

TaskChuteにおけるプロジェクトとモードと評価の使い分け方

プロジェクトの使い方

プロジェクトは言葉としては分かりやすいでしょう。あえて定義するなら1つのゴールに向かって必要となる複数タスクをまとめたものとでもしましょう。

例えば、ある資格を取得するためには講義に出て、宿題をやって、試験を受けに行く一連のタスクが必要になりますが、これらは資格取得というプロジェクトにまとめられます。他にも、浴槽や排水口の掃除といった複数のタスクを含む風呂掃除も1つのプロジェクトといえるでしょう。

プロジェクトの意味はお分かりかと思いますが、問題となるのは、プロジェクトの粒度をどのくらいにするかと、プロジェクトに属さないタスクをどうするかの設計です。

まずプロジェクトの粒度についてですが、風呂掃除のようなレベルでプロジェクトを作ろうとすると、数えきれないほどのプロジェクトを管理ことになって管理負荷が高まります。ですから、私は実行することを忘れたら困ることはプロジェクト化しておくという方針で運用しています。

プロジェクトにはプロセスがつきものです。資料を作成したらポストに投函するというように、1つのタスクが終わったら次のタスクを開始する必要があります。ここで、それらのタスクがプロジェクトとして定義されていない場合、次のタスクに進むことなく忘れ去られるリスクがあります。

そして、忘れ去られてしまうのが困るならプロジェクト化しておくと良いでしょう。プロジェクトリストを見れば、どのプロジェクトが進んでいてどのプロジェクトが止まっているか進捗を管理できるからです。それはタスクの抜け漏れをチェックするトリガーにできます。

もう1つの問題はプロジェクトに属さない(もしくは風呂掃除のようにいちいちプロジェクト化してられない)タスクをどうするかです。このようなタスクのために私はミッション・ステートメントをもとにマスタープロジェクトを用意しています。

これは以下の記事でご紹介したミッション・ステートメントのなかにある「分野」と「次元」に書かれているものと同一です。

精神、仕事、同志、個人、家庭といった分野と、分野をさらに細分化した事業や友人や家族や成長や健康などを次元としています。このように抽象的で完了することのない大枠をマスタープロジェクトとして用意しておけば、細かすぎる単位でプロジェクトを作る必要もありませんし、プロジェクト難民化するタスクの救済もできます。

モードの使い方

モードはTaskChute 2から導入された概念です。プロジェクトはタスクのゴールを示すものでしたが、モードは自分の動作を示すものです。

例えば執筆や読書、集中作業や単純作業、休憩やミーティングなどは自分の動作を示しているのでプロジェクトではなくモードになります。私の場合、この愛すべきブログであれば、プロジェクトは「jMatsuzaki Blog」でモードは「執筆」ということになります。

参考までに、私は以下のようなモードを使っています。

  • Break
  • MTG
  • インプット
  • セミナー
  • フォーカス
  • 交流
  • 作曲
  • 単純作業
  • 執筆
  • 息継ぎ
  • 暮らし
  • 睡眠
  • 移動
  • 計画
  • 開発

なぜプロジェクトとは別にモードなんてものがあるのか最初は不思議に思うかもしれませんが、モードの重要な役割が2つあります。1つは1日の流れを組み立てる基準になること。もう1つは評価の基準になることです。

生産性が高まるように1日の予定を組み立てるときには、集中力が必要な作業、単純作業、気分転換になる作業などをバランスよく交互に盛り込んで流れを作る必要があるでしょう。このときプロジェクトよりもモードを見てタスクの並びを検討したほうが良い流れが作りやすいはずです。例えば、30分集中作業をやったら5分単純作業をやるなどです。

また、TaskChuteではタスクが完了することにタスクの評価を入力できます。これは行動ログを残すうえでとても貴重な情報になるので重宝するのですが、毎回評価を選ぶのはさすがに面倒でしょう。そこで、モードごとに評価のデフォルト値を設定できます。

実際やってみると分かりますが、モードが同一であれば評価も同一になることが多いのです。モードとデフォルト評価を使えば、現実的にすべてのタスクを評価することができます

評価の使い方

TaskChuteにはタスク実行後の評価という機能があり、タスクが完了するごとにそのタスクの評価ができるようになっています。これはあとで記録を振り返るときに役立つので、私のお気に入りの機能の1つです。

評価はあらかじめ自分で設定した記号のなかから選ぶことになります。記号は自分で選べるので、◎、◯、△、×のような記号を入れても良いですし、数字で5段階評価をするようにしても良いでしょう。

私の場合は7つの習慣でいう4つの領域を使ってタスクを評価するようにしています。「緊急かつ重要」「緊急ではないが重要」「緊急だが重要ではない」「緊急でも重要でもない」の4つです。これはTaskChute 2のデフォルト設定でも以下のように対応しています。

  • ◯ → 緊急かつ重要(第一領域)
  • ◎ → 緊急ではないが重要(第二領域)
  • △ → 緊急だが重要ではない(第三領域)
  • × → 緊急でも重要でもない(第四領域)

この分類なら評価にさほど迷いがうまれませんし、記号が表すとおり」のタスクが多ければ時間管理がうまくできているということになるので、分かりやすくてオススメです。

ちなみに私は上記の4つに以下2つを加えて6つのなかからタスクを評価しています。

  • ☆ → 第二領域中の第二領域
  • ■ → 睡眠

3つを活用するとタスクシュートしやすくなる

まとめると、プロジェクトはタスクの抜け漏れをなくすために、モードは一日の流れを組み立てるために、評価は重要なことに割ける時間を増やすために活用すると使いやすいでしょう。

それぞれの構成が固まってくるとより一層タスクシュートしやすくなりますので、TaskChuteを使いながら洗練させていってみてください。

▼TaskChuteの使用はこちらから。

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貴下の従順なる下僕 松崎より

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。