自分が密かに人生の「チート技」だと思ってる5つのこと

▼本記事の動画版もご用意しましたので、私の魂の叫びを聴きたいグルメな方はこちらをご覧ください。




私の愛しいアップルパイへ

そうだ、この話はあなたにしたことがありましたっけ?そう、人生の「チート技」についてです。

チートとは本来「不正をする」「イカサマをする」といった意味なのですが、デジタルゲームでもこの用語が用いられるようになって以来「ほんの少しの労力で大きな結果を得られる行為」「不正をしているとしか思えないほどゲームが上手い人」に対しても用いられるようになってきました。

しばしば人間離れした卓越したプレイヤーに畏敬の念を示すために「チート」と表現することもあります。「チートであって欲しい。なぜなら自分とはあまりにかけ離れているから…」ってことです。そういうわけで、「チート」は肯定的な文脈でも使われることがあります。

ゲームに限らず人生においてもチート技が存在すると私は常々思ってきました。ほんの小さな行為が実は驚くべきような成果をあげてくれたり、特定の人がまるでチートを使っていると思えないほど簡単に大きな成果をあげたりといった具合です。

かくして私は数年かけて血液を拝借できそうな人間をじっと観察する蚊になったように過ごしてみたのですが、やはり人生にはチート技といわれるようなものがいくつか存在することに気がつきました。そこで私は今日この場を利用して、あなたにこの素晴らしい発見をお教えしようと思うのです。いまこそ口よりも耳の数の方が多いことを神に感謝すべきときです!

リッスン!

(静かになる)

自分が密かに人生の「チート技」だと思ってる5つのこと

集中作業と単純作業を交互にやるとずっと仕事できる

学生であれ主婦であれ職業人であれ、大抵の仕事は多くの集中が必要な作業で構成されています。しかし、人間が集中できる時間は限られており、多くの人は短時間集中するとぐったりして時間を不毛に費やすことを繰り返しています。そして、自分が成し遂げられたことの少なさを振り返って自己嫌悪するのです。

私は集中力を一日中維持する方法も、そのようなことができる人間も発見することはできませんでしたが、まるで一日中集中して作業できるかのようなチート技を使っている人間を見つけることはできました。

それは、作業を集中力の要する作業とそうでない単純作業に分けて、例えば25分間ほど執筆を進めたら5分間は家計簿をつけるといった風に交互に実行していたのです。彼らは傍目に見ると一日中集中して働いても疲れていないかのように見えましたし、一日の作業量も段違いでした。

私自身もこの方法を試していますが、可能な限り集中作業を継続しようとする方法に比べて、一日で集中できる時間はずっと長くなりました。一回ぶっ通しで集中作業を続けると大抵よくても2時間くらいでばててベッドにダイブすることになったのですが、30分に一度くらい5分から10分程度の単純作業を挟むことで、一日のうちで集中できている時間をずっと長くすることに成功したのです。

やっていることは変わらないのにただ作業の区切り方と順番を変えるだけで集中時間が伸びるのですから、これをチート技と言わずに何と言いましょうか!

ネクストッ!

毎日5分手をつけるだけでも難しい仕事は進む

手をつけるのが億劫に思えるほど重たい仕事というのは、大抵期限ギリギリになってようやく手をつけ始めてヒイヒイ言うことになるのが世の常というものです。夏休みの宿題などという野暮ったくて俗っぽい比喩を用いるまでもありません。

多くの人は重要で負荷の高い仕事を始めるときに、これから始まる霧か霞に覆われた長大な道のりを眺めて途方にくれた挙句、安易に「期限はまだ先だ。時間のある時にいつかやろう」などと考えてしまいます。しかし、私たちなら誰もが知っているとおり、このような状況において“時間のある時“などやってきた試しがありません。

チート技を使える人は、長大な道のりを眺めて途方にくれる前にまず5分だけ手をつけて目の前にある第一歩を歩き始めてしまいます。私たちはいつも忘れがちですが、たった5分手をつけるだけでも仕事は予想以上に進みます。もしこの事実を疑うのであれば今までサッカーの歴史のなかでロスタイム中に起こった奇跡について調べてみてください。

そして、もし5分手をつけることができればハードルが下がって翌日も5分手をつけられる可能性が高まります。5分でも仕事が進めば霧と霞が晴れてずっと明確な道のりが見えるようになってきます。そうなれば霧か霞に覆われた長大な道のりは過去のものとなり、もはやその仕事は「手をつけるのが億劫に思えるほど重たい仕事」ではなくなるのです。

こうして彼らは重要で複雑で想像的な仕事すらも期限前に余裕を持って終えてしまうのです。これを実現したのは彼らがアラブの石油王だからでもハーバード大を出たからでもありませんでした。ただ、普通の人よりもずっと早く5分だけ手をつけてみただけなのですから、これをチート技と言わずに何と言いましょうか!

▼このチート技については以下についても詳しくお話ししておりますので、ご参考にどうぞ。

5分だけダッシュというタスク管理テクニックを知るだけで仕事が鬼効率化できる

ネクストッ!

ミスすると実は人から好かれる

人の行動を抑制するのはなんでしょうか。多くの人が悩んでいるのは「行動してみて失敗して馬鹿にされるのはごめんだ」という自尊心か、「これを完璧に成し得るには準備が足りない」という完璧主義でしょう。この2つの抑止力によって、いったいどれほどの才能ある人間が燻っているでしょう。

私が出会ったチート技の達人たちはこの2つの罠を巧妙にくぐり抜ける方法をよく心得ていました。その素晴らしいチート技の最も分かりやすい使用方法は佐々木正悟氏の「すごい手抜き」に記載されていました。

それは、「迷惑を一切かけない人よりも、迷惑をかける人のほうが好かれる」という事実です。完璧主義的で、祖父母などに厳格にしつけられた人からしてみれば、とても信じられないことかもしれません。

でも、ちょっと考えてみてください。完璧主義で誰にも迷惑をかけずに生きているような人に、友達は多いですか?

人間関係は、儀式ではありません。

すごい手抜き P.94

彼らはミスによって人に迷惑をかけたり、馬鹿にされたり、仕事を完遂できないことで自分が墓穴を掘るなどとは一切考えていなかったのです。むしろミスすることによって人に好かれるという直感に反した事実についてよく知っていたのです。

ですから、彼らは「うまくいったら良いけど、もしうまくいかなかったらどうしよう?」などと思い悩むことはないのです。なぜなら「うまくいったら良いけど、もしうまくいかなったらそれはそれで美味しい」と考えているからです。そして、これによって羞恥心や完璧主義にとらわれることなく溌剌とした行動を取れるようになり、結果的に成功率が上がっているのです。

彼らはただ「ミスをしても良いことがある」と知っているだけで羞恥心と完璧主義という二大抑止力を跳ね除け、自分の仕事の成功率を上げていたのですから、これをチート技と言わずに何と言いましょうか!

ネクストッ!

記録するだけで行動の質は上がる

ヨーロッパの格言に「ゆっくり急げ」というものがあります。生産性を上げるため急いで行動するのは愚か者のすることです。行動の1つ1つに熟達して完成度を上げることで生産性をぐっと上げることができます。

では1つ1つの行動の質を上げるにはどうすればいいのでしょうか。「行動の質アゲアゲ学園」にでも通えばいいのでしょうか。私の知るチート技の達人はそんなことはしません。彼らはただ記録を取るだけです。同じく佐々木正悟氏の「記録するだけでうまくいく」にはこんな一節があります。

半分眠りながら自分の食べたものを全て正確に記録するということはできないのです。それをやろうとしたら目が覚めてしまうでしょう。

この自覚が大事なのです。食べることに意識的になれば、無意識のうちに食べていたようなものは、食べなくなっていきます。

それは食べても食べなくてもよかったようなものだからです。

記録するだけでうまくいく

(なぜ佐々木正悟氏の本ばかり取り上げるのかというと、彼と彼も連載しているシゴタノ!の管理人である大橋悦夫氏こそ私が知る中で最もチート技を使える人間だからなのです。)

上記はダイエットに関して論じたものですが、ダイエットに限らず、自覚なしの行動が生活の質を大きく下げているケースは多くあります。ですから、ただ自覚するだけで行動の質が上がるということがよくあるのです。その自覚を引き起こすトリガーとなるのが「記録」です。

私自身、日中の長時間の昼寝によって大きく生活リズムが崩れていた時にこのチート技を採用し始めて大きく状況が改善されました。昼寝の開始、終了時間を毎日記録するようにしただけで、昼寝しなくなったのです。

彼らは行動の質を上げるために、いきなり改善しようなどとは思いません。改善という言葉すらほとんど使いません。行動の中身は変えずにただ記録するだけなのです。そして、記録によって自覚を引き起こし、自然に行動が改善されることを知っています。また、さらなる改良が必要であれば、蓄積された記録を振り返ることで更なる高みに登れます。

彼らはただ行動を改善しようともせず、ただ記録するだけで行動の質を上げてしまうのですから、これをチート技と言わずに何と言いましょうか!

▼ このチート技については以下についても詳しくお話ししておりますので、ご参考にどうぞ。

Yeeeaaah!人生を充実させるには「記録」するだけでうまくいく!!

ネクストッ!

思考をノートの代わりにブログに書くだけで人が集まってくる

頭の中身というのはいつだって曖昧で使い物にならないものばかりです。頭の中だけに留まる思考というのはいつも矛盾だらけで論理が飛躍し、都合の良い妄想のうちに現実を捻じ曲げてしまいます。ですから、思考を書き出して文章を通して思考を整理することは大いなるパワーを持っています。

ただし、もうひと工夫加えることでチート技になります。チート技の達人たちは思考を整理するためにノートを使わずブログを使います。もちろんSNSなどを使うこともありますが、制限なく自由に書けるブログを好んで使うことが多いです。

ブログ上で思考を整理することで、思考が深化されるだけでなく、同時に人とコミュニケーションを取ることができ、影響力を高めているのです。ノート代わりにブログを使うことで、検索を通して同志がコンタクトを取りにきてくれます。同志はブログに書いたことについて新しいインスピレーションを与えてくれます。そして、その繰り返しによって緊密なコミュニティが醸成されます。

私がこの愛すべきブログを立ち上げたのもそのためでした。私は「システム屋から音楽家へ」という夢を現実化するプロセスをただノートの代わりにブログに書き記していただけで、思考が深化され、同じく諦めきれない夢へと向かうダイハードな夢想家たちと繋がり、より濃密な情報を収集できるようになり、自律的に働くためにブログを軸に個人事業を構築し、会社を辞め、会社を作り、バンドを再結成し、ドイツ・ベルリンへと海外移住して音楽活動を進めています。

チート技の達人たちはただ思考の整理するためにノートを使うのではなく、ブログを使っています。ただ書き出す場所を変えただけで影響力を高めてしまうのですから、これをチート技と言わずに何と言いましょうか!

▼ このチート技については以下についても詳しくお話ししておりますので、ご参考にどうぞ。

あなたがブログに自分のドキュメンタリーを書き残していくべき3つの理由

個人ブロガーがブログ開設から脱サラして個人事業を築くまでの6年間総まとめ

ネクストッ!

人生のチート技を駆使して可能性を切り開く!

私が言いたいのはかく前に逃げる虱のように狡猾になれということではありません。ただ、(多くの学校教育が推奨してきたように)「我武者羅に努力すればいずれ報われる」という虚妄を捨てようってわけです。

同じ仕事をやっているはずなのに、ずば抜けて大きな成果を上げてしまう人は身の回りにいないでしょうか。自分なら迂回するしか選択肢がないと思えるような人生のレンガの壁を前にして、それを楽々突破してしまうような人は身の回りにいないでしょうか。彼らと自分は出来が違うなどといって落胆する必要はありません。彼らは密かに人生のチート技を使っているだけなのです。それを盗みましょう。

是非あなただけのチート技も探してみてください。

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。