睡眠を最高品質に保つためにやってること【保存版】

私の愛しいアップルパイへ

先日、Twitterなるサービスに以下のような投稿をしましたところ、大変な反響がありました。

Twitterなるサービスは1つの投稿に文字数が制限されているようでして、これほど反響がある内容であるならば、せめてあなたにだけはさらなる詳細をお伝えしたいと考えるが人情というものでしょう。

睡眠は人生を支える最も基本的で、最も重要な習慣です。睡眠の質を最高度に保って「快眠」と呼べるレベルを維持できるまで生活を最適化すれば、健康に良いだけでなく、人生で成し遂げられることが段違いに増えます

今日は最高品質の睡眠を維持するために私が取り入れていることを、なるべく詳しい出典付きで解説します。何も納得できる情報であり、かつ私自身が実際に試して効果があったものだけを抽出しています。僭越ではありますが、きっとあなたの役に立つものになるだろうと考えた次第であります。

そういうわけで私は情熱のマグマに導かれるがままに、ゼリーみたいにプルプルと肩を震わせながらこの手紙を執筆しています。蛇が皮を脱ぐ程度の時間をいただけますと幸甚です。

睡眠を最高品質に保つためにやってること(重要度順)

ここから睡眠を最高品質に保つためにやってることを列挙していきます。上から順に重要な順番で記載していきますので、あなたの生活に取り入れようと思ったら、上から順に試していただけるのがオススメです。特に最初の3つが最重要です。

22時前就寝

まずもって一番重要でインパクトがあるのは寝る時間です。なかでも22:00までに寝ること。これが睡眠を最高品質にする最高の条件ではないでしょうか。

22:00〜2:00までは睡眠のゴールデンタイムとして良く知られています。この時間は睡眠を通して身体を回復させる一番Sweeeeeetな時間帯です。

最高の睡眠について解き明かした「SLEEP」では、22時睡眠の重要性についてこのように解説されています。

睡眠に適した時間に眠りにつくと、睡眠がもたらすメリットは文字どおり何倍にも膨らむ。高名な神経科医のクリート・チャウダリーも次のように言っている。「いつ寝るかは、株式市場でいつ投資するかと同じ。どのくらい投資するかは問題ではない。いつするかが大事なのだ」

ホルモンの分泌や疲労の回復は、午後10時から午前2時のあいだに睡眠をとることによって最大限に高まると言われている。この時間帯が、いわば睡眠にとっての「投資タイム」だ。

「SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術」 CHAPTER6 午後10時〜2時のあいだに眠る

この22時〜2時までの4時間を無駄にせず睡眠に充てることが、なによりも大切でしょう。私は21時になったら、22時に気持ちよく入眠できるよう寝る準備を始め、余裕を持って22時に寝付けるように一日のリズムを最適化しています。

仕事の時間や食事の時間もすべてこの21時の夜儀式開始と、22時の入眠にフォーカスをあてて組み立てています。

7〜8時間睡眠確保

最適な睡眠時間というのは個人によって変わるものですが、長すぎても短すぎてもいけません。たいていの場合、最適な睡眠時間は7〜8時間に収束していくものです。

日本人は平均的な睡眠時間が短い人が多いですから、毎日安定して7〜8時間の睡眠を確保することが重要になってきます。幸いなことに、最初に述べた22時までに寝ることを守れれば、大抵の場合は自然と7〜8時間睡眠が確保できるでしょう。

エビデンスつきで最新の成功哲学を科学した「残酷すぎる成功法則」では睡眠時間についてこのような研究結果を引用し、8時間ほどの睡眠時間を確保する大切さを説いています。

イギリスの研究者たちが、通常六~八時間睡眠を取っていて、その後睡眠時間が減少したホワイトカラーの就労者について調べ、一〇年以上経ってから追跡調査を行ったところ、予想を上まわる人数の被験者が亡くなっていた。研究報告にはこうある。 「睡眠時間が六~八時間を下回った被験者は、経時的に同じ睡眠時間を保った者に比べ、心臓血管疾患及びすべての原因による死亡率が高くなったという確かな証拠が得られた」

「残酷すぎる成功法則」 第6章 仕事バカ……それとも、ワーク・ライフ・バランス?
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8時間程度を目安として、それより短すぎず、長すぎない睡眠時間を確保することの大切さについては、その他の様々な研究や著作に共通する主張でもあります。

例えば、人間のエネルギーを最高レベルに保つ方法をまとめた名著「メンタル・タフネス」でも、8時間くらいを目安として睡眠時間を確保する重要性を説いています。

必要な睡眠時間は年齢、性別、遺伝的傾向によって異なるが、平均的な人の場合、心身のバランスのとれた最適な活動をするために必要な睡眠時間は一晩に七~八時間というのが科学者の一般的な見解である。自然光に触れることができず、時計もない場所に隔離しても、人間は二十四時間につきほぼ七〜八時間の睡眠をとるということも、いくつかの研究によって確認されている。

「成功と幸せのための4つのエネルギー管理術―メンタル・タフネス」 第4章 肉体のエネルギー

これより短すぎても長すぎても、死亡率が1.5倍〜2.5倍に高まるほどの影響があり、日中も酩酊状態に近いパフォーマンスしか発揮できません。

22時に寝て6時に起きれば8時間睡眠を確保できます。これは決して難しいものではないでしょう。少なくとも、死亡率を上げてまで睡眠時間を削るほど切迫した状況はほとんど無いでしょうから。

バイブで起床(アラームではなく)

私は長らく目覚まし時計をはじめとした、アラーム音の出る道具を使っていません。では、起床時間に何も合図がないかというと、そうではありません。

これは私がApple Watchを買って良かったと感じている一番の理由ですが、手首のバイブだけで気持ちよく起きれることです。

それまではアラームを使っていたのですが、私は人一倍耳が敏感というのもあり、寝起きのアラームはひたすら不快でした。

手首のバイブで起きれるのかという不安が最初はありましたが、問題ありませんでした。これまで一度もバイブに気付かず寝過ごしたことなどありません。

さらに、Apple Watchなら睡眠が浅いときに自動で起こしてくれる機能もありますから、さらに気持ちの良い目覚めを体験できます。

人間の睡眠はレム睡眠、ノンレム睡眠、深いノンレム睡眠のサイクルが90分周期で繰り返されていることは有名です。22時に床に入ったら、90分周期が5回繰り返された7時間半後、つまり朝5時半にApple Watchの目覚ましアプリをセットします。

いくらぐっすり寝ても、睡眠サイクルの途中でアラームが鳴ると、起きるのがつらいと感じることがある。すっきりとした気分で朝を迎えてやる気をみなぎらせたいなら、睡眠時間ではなく睡眠サイクルを考慮してアラームの時間をセットするとよい。たとえば午後10時に寝る人なら、午前5時30分にアラームをセットする(睡眠時間は7時間半)。そのほうが、午前6時にセットするよりも目覚めがすっきりするし、中途半端に次の周期に入ることもない。

「SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術」 CHAPTER6 午後10時〜2時のあいだに眠る

ここまでをまとめると、22時からの投資タイムを完璧に享受し、7〜8時間の十分な睡眠時間を確保し、90分サイクルにぴったりあった時間のなかで、睡眠が最も浅いときに無音で手首バイブだけで心地よく起こしてくれるという完璧な環境が整います。

コーヒーは午前中に1杯まで

上記3つが最重要な勝利の方程式なわけですが、ここからは上記3つを実現するうえで効果的な取り組みに入っていきます。

コーヒーとそれに含まれるカフェインは強力なパワーを秘めていますが、適切に摂取しないと睡眠に直接的な影響を与えます。特に、少しでも遅い時間にカフェインを取ると寝付きが悪くなり、睡眠リズムに大きな打撃を与えることになります。

オススメのタイミングは、コーヒーを飲むのは午前中に限定することです。先述した「SLEEP」によればカフェインの半減期は8時間であり、カフェインを摂取してから16時間後でも25%が体内で作用するそうです。

カフェインの影響力は長く続くので、完全になくなるのに数日かかることもある。人体でのカフェインの半減期は5〜8時間だと言われている(個人の体質による)。「半減期」とは基本的に、一定時間(例:8時間)が過ぎた後でもまだその半分の量が体内で活動しているという意味だ。たとえば、体内におけるカフェインの半減期が8時間だとしよう。その場合、200ミリグラムのカフェイン(普通のコーヒー1、2杯ぶんに相当)を摂取したら、8時間後もその半分(100ミリグラム)は体内に影響を及ぼすことになる。さらに8時間後でも50ミリグラム、さらに8時間後でも25ミリグラムが体内で作用する。寝る6時間前に摂取したカフェインですら睡眠を阻害した理由はこれにあったのだ。

「SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術」 CHAPTER6 午後10時〜2時のあいだに眠る

私は朝起きたらコーヒーを淹れて、朝8時くらいまでに2時間ほどかけて1杯のコーヒーを飲みます。どんなに遅くともカフェインの摂取は午前中までと決めていて、午後の摂取は避けます。コーヒーは依存性が高いので、カフェインが効きすぎる場合には、デカフェコーヒーなどを使って間に1〜2日の休みを入れたほうが望ましいかもしれません。

日中10分のランニング

22時に気持ちよく入眠するためには体が適切に疲れていることが必須です。日中、頭ばかり使っていて、頭は疲れていても体が疲れていない場合には、睡眠の質は下がってしまいます。デスクワーク中心の仕事ではこの罠に陥りがちなので注意が必要です。

可能なら日が出ているうちに運動することです。どんなに時間がなくても10分程度のランニングなら時間を捻出するのは難しくないでしょう。

頭と体を疲れさせることに加えて、日中外に出ることで太陽光を浴びることができます。太陽光は地球の時間と体内時計をシンクロするために大切です。「SLEEP」によれば、太陽光が引き金になって睡眠の質を維持するために必要な神経伝達物質が生成されるそうです。

光、それも太陽光には、日中に分泌されるべきホルモンや、体内時計を調節する神経伝達物質の生成を促す力がある。 太陽光が引き金となって、身体にとって最適な量の生成が始まるのだ。一方、日中にあまり光を浴びず、日が落ちてから人工光を大量に浴びれば、夜の熟睡に悪影響が生じる。これは、熟睡に欠かせないセロトニンという神経伝達物質が、光を浴びる量に左右されるからである。

「SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術」 CHAPTER2 睡眠ホルモンを自らつくりだす

ゆったりしたランニングやウォーキングなど強度の低い運動を長時間続けるより、最大心拍数の60%〜80%くらいの中〜高強度の運動を短時間で行う方が、効率が良く、健康的な効果も高いです。

先述した「メンタル・タフネス」には理想的な運動についてこのように書かれています。

インターバル・トレーニングはそもそも一九三〇年代にヨーロッパで陸上選手のスピードと持久力を向上させるために編み出された方法で、全力疾走と休憩(またはゆっくりした走り)を比較的短いスパンで交互に行っていくものである。その根本にあるのは、休憩を挟んでおこなえば、より負担の大きな激しい作業もこなすことができるという考え方だ。

(中略)

この方法に従った典型的な運動メニューは、週に三~五日、一日に二〇~三〇分間、最大心拍数の六〇~八〇%で運動をおこなうというものである。

「成功と幸せのための4つのエネルギー管理術―メンタル・タフネス」 第4章 肉体のエネルギー

運動が日中に素晴らしい活力を与えてくれる方法について語られた「脳を鍛えるには運動しかない!」でも、理想的な運動として中〜高強度の短時間の運動が推奨されています。

運動が三つのレベルで学習を助けていることは十分おわかりいただけたと思う。まず、気持ちがよくなり、頭がすっきりし、注意力が高まり、やる気が出てくる。つぎに、新しい情報を記録する細胞レベルでの基盤としてニューロンどうしの結びつきを準備し、促進する。そして三つ目に、海馬の幹細胞から新しいニューロンが成長するのを促す。

運動を終えるとまもなく脳に血が戻ってくる。このときこそ、鋭い思考と複雑な分析を要する課題に取り組む絶好のチャンスなのだ。

二〇〇七年の注目すべき実験では、最大心拍数の六〇から七〇パーセントを保って三五分間ランニングマシンで走っただけで、認識の柔軟性が向上することが示された。

「脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方」 第二章 学習

ちなみに私は朝一で4分間のタバタ式トレーニング、昼前に10分間のランニングをメニューにしています。そのうち週に二回は片道15分かけて自転車でフィットネスジムに行き、30分間のウェイトトレーニングをしています。

これが気持ちの良い入眠にいかほどの効果をもたらしてくれたかは、説明するよりもきっと体験していただいた方が良いでしょう。

1日20分の昼寝

30分程度の短時間の昼寝は「パワーナップ」(Power Nap)と呼ばれ、様々な面で生活に良い影響を与えてくれます。

超一流のエキスパートを分析し、著書「超一流になるのは才能か努力か?」の執筆や、かの「一万時間の法則」の根拠となる実験を行ったアンダース・エリクソン博士の研究でも、一流の人材が30分程度の昼寝をとっていたことを論文に記しています。

» The Role of Deliberate Practice in the Acquisition of Expert Performance

グレッグ・マキューン氏の「エッセンシャル思考」では、この研究を引用してこう書かれています。

一流のバイオリニストは1日平均8.6時間の睡眠をとっている。アメリカの平均より1時間長い数字だ。さらに、彼らは週に平均で2.8時間昼寝をしている。これはアメリカの平均より2時間長い。

「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」 p.126

足利工業大学の小林敏孝氏と辻陽一氏の研究では14時〜15時がもっとも疲労感が出やすい低調な時間帯として「中断点」(Breaking Point)と名付けており、おなじみ「メンタル・タフネス」でもこの研究を引用して昼寝の重要性を訴えています。

何世紀も前から、世界の各地で昼寝が一種の文化として根づいているのも(忙しい現代社会においては次々と姿を消しているが)、根拠のあることだったのである。

NASAの疲労対策プログラムでは、たった四〇分間の仮眠でパフォーマンスが平均三四%、覚醒度は一〇〇%アップしたという結果が出ている。ハーバード大学では、一日を通してある一連の作業をおこない、その成績を比較する研究をおこなった。すると、成績が五〇%も落ちてきた被験者たちを対象に、午後早くに一時間の昼寝をさせたら、一番高い成績レベルまで完全に回復したのである。

第二次世界大戦時にイギリスの首相を務めたウィンストン・チャーチルは、うたた寝の効用を明確に理解していた世界の指導者の一人だった。

「成功と幸せのための4つのエネルギー管理術―メンタル・タフネス」 第4章 肉体のエネルギー

私は毎日必ず昼食のすぐ後に昼寝をとることに決めています。やり方は別の記事でも詳しく解説しましたが、昼寝は20分後に目覚ましをかけておき(もちろんApple Watchで)、20分後に目覚めが悪ければ5分プラスしても良いルールとしています。

こうして毎日30分程度の昼寝をかかさずとることで「中断点」をうまく乗り越えて、一日のパフォーマンスを上げられています。

以前は「中断点」で無理やり頑張ろうとしてしまい、夕方になってから2時間も3時間も寝落ちしてしまった挙句夜は寝付けなくなってしまい、睡眠リズムを台無しにしてしまうことがよくありました。昼食後に無理せず短時間の昼寝をすることで、このような失敗を予防できるようになったのは極めて大きな効果でした。

1日5食たべる(うち2回間食)

1日のうちにバランス良く5食とることは健康とエネルギーのバランスを取る上で役立ちます。加えて、私は1日5食生活が睡眠に良い影響を与えてくれました。

「メンタル・タフネス」によれば、賢く食べるには1日5食が理想であると説いています。

どれくらい食べるか、ということも重要である。持続的なエネルギー補給のためには、ローカロリーで栄養価の高い食事を一日に五、六回とるのが理想的だ。エネルギーが非常に豊富な食品でも、四~八時間──食事と食事の間の平均的な間隔──もの間、持ちこたえることはできない。

「成功と幸せのための4つのエネルギー管理術―メンタル・タフネス」 第4章 肉体のエネルギー

1日5食生活はエネルギーを持続するだけでなく、満腹後の倦怠感、眠気を予防する効果もあります。

在宅勤務の私は満腹になると眠くなってしまい、眠くなると簡単に寝落ちできてしまうのです。この食後の満腹感からくる倦怠感と眠気を防止するために、1食で食べすぎないことが大切です。

満腹にしたくないなら、空腹にならないことが重要です。空腹にならなければ衝動を抑えられるからです。

以前は昼と夜で1日2食生活をずっと続けていたのですが、これだと昼の空腹感が強く、つい満腹になるまで食べすぎてしまいます。1日5食に増やして1食の量を自制できるようになったことで、食後、特に昼食後に寝落ちしてしまうような事態が無くなり、睡眠リズムが安定するようになりました。

5食の配分ですが、通常の3食に加えて昼食の前と夕食の前に2回の完食を設けます。間食はナッツや果物、ヨーグルト、プロテインなどを取ることが多いです。これなら間食で足りない栄養素も補給できるのでGoooooodです。

寝る前にトイレ

せっかく気持ちよく眠っていたのに、夜中に目が覚めてしまうことほどの不幸が他にあるでしょうか?(否、無い!)

寝る前にうっかりトイレに行くことを忘れると、深夜にふと目が覚めてしまい、トイレに行ったことをきっかけに睡眠が阻害されることもあります。

私は寝る前にトイレに行くことを手順化しており、必ず寝る直前にトイレに行くことにしています。TaskChute Cloudを使って毎日の行動予定に組み込んでいるので決して忘れることはありません。特に、飲み会や会食などがあった日にこのこの手順を忘れると、ただでさえアルコールで睡眠の質が下がっており、かつ尿意が高まりやすい状態なので、酷い悪循環をもたらすことがあります。

些細なことかもしれませんが、この一手間を忘れないようにすることは気持ちの良い睡眠に必要不可欠なのです。

寝る前に心配事を書き出す

寝る前の儀式はこだわる必要があります。入眠時間の直前までSNSを見ているようでは、当然睡眠の質を上げることができません。

寝る前に大切なのは、寝るときに不安や焦りなどで緊張感を高めてしまい、目が冴えてしまわないようにすることです。そのための儀式として効果的なのは、布団に入る前に心配事を書き出しておくことです。

私は「メンタル・タフネス」の以下のエピソードを読んで以来、夜の儀式に組み込んでいます。

ジョディは心配性で、なかなか眠れない原因の一つに、翌日のことをあれこれ考えてしまうということがあった。そこで、一〇時四五分にベッドに入ると、まず日記を書くことにした。一〇~一五分かけて、自分が今思っていること、それについてどうしたらいいかという考えを書くのである。日記帳に書きつけることで、ジョディは心が軽くなり、心配事を忘れて眠りにつける日が多くなった。

「成功と幸せのための4つのエネルギー管理術―メンタル・タフネス」 第4章 肉体のエネルギー

具体的なやり方としては、夜の儀式のはじめ、リビングから寝室へと移動する直前に行います。私はiPadとApple pencilを使っています。真っ白のノートにマインドマップを使って心配事を芋づる式にアウトプットしていきます。この手の洗い出しには箇条書きよりもマインドマップは最適です。

アルコールはワイン少量

私が愛したロックスターと同じく、私もお酒が大好きです。

以前、私は毎日のようにビールを飲んでいました。正直に告白すれば、昼間のうちからドイツ・ビールを飲みながら仕事していた日だって1度や2度ではありません。

アルコールには心身をリラックスさせる効果がありますが、言うまでもなく飲み過ぎは禁物です。私の場合、ビールは際限なく飲めてしまうので日々のお供には不向きであることがよく分かりました。

夕食どきに白ワインを炭酸水で割って飲むことにしてからは、随分と状況がよくなりました。アルコールを飲みすぎて睡眠の質を大きく下げてしまうようなことがなく、ほどよくお酒を飲んで眠れるようになったのです。

エビデンスつきの健康的な食事について体系的にまとめられた名著「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」でも、推奨される日常の飲み物として少量のワインがオススメされています。

「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」 1 オリーブオイルやナッツは脳卒中やがんのリスクを下げる

飲酒量を減らしたいけれど、まったく飲まないと反動がきてかえって飲みすぎてしまうという場合には、少量のワインにシフトしていくと無理なく減らしていけるかもしれません。

最高の睡眠を維持できると活動できる最大容量が上がる

ここでお話しした内容は、いくらか時間を使うものも含まれています。しかし、人生でどれだけのことを成し遂げられるかは、時間を管理することではなくエネルギーを管理することによって決まるものです。それは以下の記事でお話しした通りでございます。

睡眠の質を保つことに時間を使い、高いエネルギーレベルを維持できるようになれば、ほんの短い時間のうちに驚くほど多くのことができるようになって驚くことでしょう。

使える時間は一緒でも、活動の最大容量が上がる感覚がすぐに身につきます。疲れを知らない体になり、ソファーやベッドの上でだらだらとスマホを眺めたりするようなことがなくなるのです。結果的に、有意義に使える時間が増えるでしょう。Greeeeeat!

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。