在宅勤務でも短時間の昼寝でスカッと起きられるようになった5つのマイルール

私の愛しいアップルパイへ

2012年の今頃、今から8年前に金融系のサラリーマンから独立して在宅勤務へとシフトしました。この8年間では本当に多くの出来事があってその1つ1つをあなたにお話しするにはとてもスペースが足りません。

中でもあなたに強くお伝えしたいのは、やはり20代後半になって実家にやってきた2匹のチワワのことでしょう。決して若くないこの2匹のチワワは、捨て犬だったのを不憫に思った母親が保護したのでした。

2匹のチワワは母によってパール、ネネと名付けられました。片方は真珠のように白かったからパールと名付けられたのですが、もう片方のネネは理由が不明です。2匹のために作られた小屋では、体の大きいパールがいつも一回り小さいはずのネネに気を使って、ビクビクしながら生活していたのを私は微笑ましく眺めていました。

まぁまぁ少々お待ちください。ほんの冗談じゃありませんか。在宅勤務にも関わらず30分ほどの昼寝をほとんど毎日かかさずできている秘訣を知りたいんでしょう?よろしい。今日は在宅勤務でも短時間の昼寝でスカッと起きられるようになったマイルールについてお話ししましょう。

1日30分程度の昼寝はハイパフォーマンスに繋がるパワフルな習慣

30分程度の短時間の昼寝は「パワーナップ」(Power Nap)とも呼ばれ、1日の生産性を高めてくれる習慣として広く知られています。先進的なテック企業ではオフィスに仮眠スペースが設けられ、昼寝を推奨している会社も珍しくありません。

グレッグ・マキューン氏の「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」には、エキスパートを分析し、かの「一万時間の法則」の根拠となる実験を行ったアンダース・エリクソン博士の研究を引用してこう書かれています。

一流のバイオリニストは1日平均8.6時間の睡眠をとっている。アメリカの平均より1時間長い数字だ。さらに、彼らは週に平均で2.8時間昼寝をしている。これはアメリカの平均より2時間長い。

「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」 p.126

これはアンダース・エリクソン博士自身の著書でも簡単に触れられています。

長年練習を積んできたその道のエキスパートであっても、このような集中力を保つのは難しい。第四章で紹介したベルリン芸術大学のバイオリン学生には、練習がとても疲れるので午前と午後の練習の間に昼寝をする者が多かった。

「超一流になるのは才能か努力か?」 第六章 苦しい練習を続けるテクニック
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いずれも元になった論文は以下です。

» The Role of Deliberate Practice in the Acquisition of Expert Performance

ジム・レーヤー氏の「成功と幸せのための4つのエネルギー管理術―メンタル・タフネス」にも昼寝の効用について、こう書かれています。

何世紀も前から、世界の各地で昼寝が一種の文化として根づいているのも(忙しい現代社会においては次々と姿を消しているが)、根拠のあることだったのである。

NASAの疲労対策プログラムでは、たった四〇分間の仮眠でパフォーマンスが平均三四%、覚醒度は一〇〇%アップしたという結果が出ている。ハーバード大学では、一日を通してある一連の作業をおこない、その成績を比較する研究をおこなった。すると、成績が五〇%も落ちてきた被験者たちを対象に、午後早くに一時間の昼寝をさせたら、一番高い成績レベルまで完全に回復したのである。

第二次世界大戦時にイギリスの首相を務めたウィンストン・チャーチルは、うたた寝の効用を明確に理解していた世界の指導者の一人だった。

「成功と幸せのための4つのエネルギー管理術―メンタル・タフネス」 第4章 肉体のエネルギー

他にも30分程度の短時間の昼寝がパワフルな効果を発揮することについて数々の論拠がありますが、スペースに限りもありますから紹介はこの辺にしておきましょう。

在宅勤務では昼寝を短時間で切り上げるのは難しい

問題は、在宅勤務では同僚や上司の目がないため、つい「もうちょっと寝させてくれよぉ」と昼寝が長時間の睡眠になりかねないことです。

オフィスだと長時間に渡って昼寝しているのはさすがに周りの目が気になりますし、たとえ仮眠室的なところで寝ていたとしても、長時間席を外していることに罪悪感を覚えて目が覚めてくるものです。

在宅勤務だとそういった意識が希薄になり、つい惰眠の誘惑に負けやすくなります。寝起きほど意志力が枯渇している時はありませんから、そういった誘惑に打ち克つのはなかなか大変です。

しかも、そういった誘惑に負けて昼寝で数時間も寝てしまうと夜の睡眠リズムも崩れてしまい生活全体に悪影響を与えかねません

ここまで来ると賢い方なら在宅勤務中に昼寝で数時間寝てしまうことを防ぐために、昼寝は止めておこうといった結論にたどり着く訳ですが、それではそもそも昼寝のパワフルな効果を体感したいというニーズを満たせず本末転倒です。ジーザス!

在宅勤務でも短時間の昼寝でスカッと起きられるようになった5つのマイルール

私自身、サラリーマン時代は毎日20分ほどの昼寝をしてスカッと起きられていたのが、在宅勤務になってから起きられなくなってしまいました

それから数々の試行錯誤を経てたどり着いたのが以下の5つのマイルールです。

  • 大好きな曲が集まったプレイリストをそこそこの音量でかける
  • Apple Watchで25分間のアラームをかける
  • アラームは音ではなくバイブだけにしておく
  • 25分後のアラームで起きて、眠かったら追加で5分のアラームをかける
  • 完全に起きたら音楽をとめる

ポイントとしては、まず大好きな曲をかけっぱなしにしておくこと。音楽が鳴っていると睡眠が深くなりすぎず、起きるのが簡単になります。起きた時も大好きな曲が流れているのであまり不快感がありません。

寝付く時にうるさいのでは?と思っていたのですけれど、「あーこの曲こういう構成なんだー」「こんな歌詞だったんだー」などと楽曲を解析していると自然と寝付けます。

ちなみに、自分はバリバリのヘヴィメタルが流れる時もありますが寝付けます。

昼寝は無理に眠ろうと思わないことも大事です。眠らなきゃと意識すると緊張して逆に入眠できなくなりがちです。

昼寝は短期的な回復が目的なので、眠れなくても問題ありません。横になって目を閉じてお気に入りの音楽を聴く。眠れずに30分経過したとしても、これだけで十分に良い回復になりますから。

もう一つのポイントは、アラームをバイブだけにすることです。

自分はアラーム音で起きるのが嫌いなのでバイブだけにしています。バイブだと不快な音を聴くより自然に目が覚めます

Apple Watchがあれば手首のバイブで起きられるので便利です。スマホしかない場合でと、スマホを腕組みするように抱えながら寝ることで代用できます。

昼寝できると1日通してエネルギーが活発化できる

昼寝の習慣を設けることで痛感するのは、1日通して活力を維持できるようになることです。特に昼食後から15時前後までは倦怠感が強くなりがちで、課題に感じていました。

昼食後に30分程度の昼寝をとることで、この時間帯をうまく乗り切れるようになりましたし、この時間帯以降も活動的に動けるようになりました。結果的に1日を通しての活動量を増やすことができたと感じています。

特に在宅勤務では他人の目がない分、昼食後から15前後までは大きくリズムが崩れがちなので、在宅勤務で昼寝をとれるようになると1日の過ごし方がずっとうまくなるでしょう。

そのためにこの記事があなたにも役立つと良いのですが。

貴下の従順なる下僕 松崎より

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システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。