ブロガーズフェスティバル2017で学んだ個人ブログが突き抜けるために必要なこと

私の愛しいアップルパイへ

ブログで人生変わった私は言うまでもなくこの愛すべきブログを愛しています。ですから、年に一回のブロガーの祭典などと言われれば馬を走らせざるを得ません。

夏の終わりの9月末、東京都の大崎に続々と集まるダイハードなブロガーたち。そう、私が本日足を運んできたのは年に一回のブロガーの祭典と言われる「ブロガーズフェスティバル2017」です。

講演は選択制で計9つ。私は以下5つの講演を聴いてきました。ちなみに、最後のLT大会では5分の簡単なスピーチを私も披露してきました。

  • ブログと信頼とこれから by 徳力基彦さん
  • すぐうまくなれる「耳から発想!エモい文章術」 by 長谷川賢人さん
  • 好きを貫き通す特化型ブログ運営術 by はらぺこグリズリーさん
  • 旅を仕事にするということ 地方の気持ち、首都圏の目線 by 西村愛さん
  • 引くほどニッチなブログの書き方 by 片岡勧さん/コムさん

ブロガーズフェスティバルに参加して私が発見したことを「これから個人ブログが突き抜けるために必要なこと」としてまとめていきます。

ブロガーズフェスティバル2017で学んんだこと

2017年は個人の力が試されるとき

昨今では個人ブログ、ひいては個人の情報発信の影響力が高まって大きな問題に発展することが増えてきました。

アジャイルメディア・ネットワークの取締役CMOである徳力基彦さんは2016年に個人の情報発信がもたらした以下のような問題について言及していました。

  • 医療記事問題
  • キュレーションメディアの著作権問題
  • フェイクニュース騒動
  • 企業の炎上騒動の増加
  • ネット広告不正問題の発覚

個人の情報発信によるリスクが顕在化し、ある面では個人の情報発信による限界が知れてきたと捉えることもできます。

個人ブログの一番の武器は「人間味」

しかしピンチこそチャンスというもので、私は個人ブログ、ひいては個人の情報発信はまだまだ驚くべきパワーを秘めていると確信しています。いえ、むしろこれからどんどんパワフルになっていくのです。

たしかに今やWebメディアには大企業やAIが参入してきており、個人はそれらのメディアと同じ舞台で戦わなければいけなくなりました。しかしこれは悲観することではありません。そういう時代だからこそ多様性のある個人の発信からにじみ出る”人間味”が重宝がられるのです。

個人だからこそ書ける人間味のある情報は大企業やAIを軽々凌駕するパワーを秘めていますし、その傾向はこれからますます加速していくのではないでしょうか。

そのために何を発信すればいいのか?それは「好きで好きで堪らないこと、お金ではなく情熱を燃やせることを貫くこと」です。

傍目には偏執狂的と感じるほど「好き」を追求すること。これは採算度外視で活躍している勝手につくば大使さんやベランダゴーヤ研究所さんをはじめ、今回の登壇者が口を揃えて語っていたのが印象的でした。これは今回のブロガーズフェスティバルの大きなテーマだったと感じます。

クリエイティビティを解放せよ

人間味を出すとはつまり、定形化できない非論理的で創造的な部分の占める割合を増やすということでしょう。

いま求められているのは、徐々に整ってきたWeb業界の最低限のルールをきちんと抑えながら、自分独自の創造性を発揮することです。

編集者である長谷川賢人さん「テクニカル・ライティング」に加えて「クリエイティブ・ライティング」をうまく取り入れる重要性について解説してくれました。

テクニカル・ライティングができるのはもはや当たり前の時代で、その上で文学や小説のような独創的なクリエイティブ・ライティングの力も求められるようになってきたのです。実際、いま人気の個人メディアは単に説明がうまいとか、整理がうまいとか、論理的な説明がうまいといったものではないでしょう。

個人的なストーリーが人の心を動かす

Adobeのアンケート結果から見るに日本では特に「自分はクリエイティブなんて類の人間ではない」と自己否定している人も多いそうですが、心配には及びません。クリエイティビティなるものは誰にでも備わっている能力であり、磨けば伸びるものだからです。

個人の情報発信においてクリエイティビティを発揮する一番の近道は、個人的なストーリーを発信することだと私は考えています。

自分が何に挑戦するのか?その過程で何を体験したのか?結果として何を発見したのか?このような人間味のあるストーリーを発信することがクリエイティビティにつながります。

ただ漫然と生活するのではなく、刺激的な人生を送ってそれをドキュメンタリーのように発信すれば多くの人の心を鷲掴みできるはずです。

著者名に信頼を積み重ねていく

テクノロジーの進歩とグローバル化の進展によって選択肢が広がったいま、必要なのはきちんと個人名の上に信頼を積み上げていくことです。

これからは「この情報が役に立った」だけでなく、そのうえで「この人の生き方面白い」と思って貰えれば勝ちです。自分の生き方=職業にすることです。

特に今年の登壇者はブログだけでなく様々な媒体を駆使しながら面白い生き方をしている人がほとんどだったように思います。ブロガーでない人が多かったのも印象的でした。

なかでも、個人ブログから書籍や講演などにつなげて旅を仕事にしている西村愛さんや、料理ブログを起点としてベストセラーを生み出したはらぺこグリズリーさんは、これからの時代の良いロールモデルになる人たちでしょう。

ブログは素晴らしいツールに違いありませんが、今ではTwitterや FacebookやInstagramなどのSNSをはじめ、数々のクラウドファンディングやクラウドソーシング、noteやVALUやTimeTicketなどまったく新しいツールが続々と登場しています。

この状況を最大限に生かそうと思ったら、それらのメディアを有機的に結びつける「1人の人間」という核を持つことです。さすれば、かの非情なる現実に風穴を開ける強力な武器になるでしょう。

有識者からブログの流れをしっかり掴める素晴らしいイベント

ブロガーズフェスティバルという名前を聞くと、もしかしたらブロガーが集まってワイワイ騒ぐだけなんじゃないかと思うかも知れません。

しかし、そうではありません。厳選された登壇者たちの濃い講演に、名だたるブロガーたちを含む参加者たちとの交流、個人の情報発信を支える先進的なスポンサーの出展、そして素晴らしいスタッフさんたちに支えられている質の高いイベントです。

ブロガーのイベントは全国で無数にあるのでしょうが、私がブロガーズフェスティバルを好んでいるのはここが「お金がすべてじゃないことを理解して、情熱に従って行動している一癖も二癖もあるダイハードな奴らが集まる場所」になっているからです。

毎年夏ごろに開催されているので、ご興味あればぜひ参加してみてください。オススメです!

ちなみにLT大会で優勝すると来年の登壇権を得られます。今年優勝できた私は来年(2018年)登壇する予定なので、お楽しみに :^D

以上です。

貴下の従順なる下僕 松崎より

著者画像

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。